フクロウは縁起が良い!ただし悪いという説がない訳ではない
フクロウというと、ハリー・ポッターシリーズに出てきた白いフクロウが印象に残っています。
ガキの頃、近所で「ホウホウ」と鳴き声が聞こえ、「フクロウが鳴いている」と言われた記憶があります。
ここでは、「フクロウの縁起」について解説していこうと思います。
日本では観光地などへ行くと、大体どこへ行ってもフクロウの置物などが散見され、日本人にとっては縁起の良い鳥として認識されているようです。
そんな立場のフクロウですので、60爺は縁起がいいものだと認識しているんですが、色々調べたところ、ちょっと暗雲が漂ってきました。
フクロウの評判は、確かに日本では高評価なんです!しかし、調べていくと日本でも悪い話が残っているし、外国でも日本と同様、良い評判もあれば悪い説もあるんですよ。
そうしたところを意識しつつ、フクロウの縁起について日本の視点、海外での視点であれこれと解説していきますので、一緒に見ていきましょう。
フクロウは日本では縁起が良いとされている
フクロウは日本では縁起が良いとされていますが、どうしてそう言われるのか見ていきましょう。
- 生態から来たもの
- 言葉の語呂合わせ
- 宮沢賢治の話
大きく、この3種類に分かれるようです。それぞれの内容について順にみていきましょう。
生態から来たもの
まずは、その内容を一覧にしてみました。
縁起が良いモノ | 由来 |
---|---|
先見の明がある | 夜行性で暗闇でも目が利くことから |
頭の回転が良い | 首がよく回る |
商売繁盛 | 首がよく回る(=借金で首が回らないということがない) |
金運アップ | 同上 |
幸運を見逃さない | 夜目が利くだけでなく、聴覚も大変優れており、暗闇の中でも小さな獲物を見逃さないことから |
手に入れた幸運を離さない | 捕らえた獲物は鋭い爪でガッチリ掴んで離さないことから |
悪いものを寄せつけない魔除け | 害獣であるネズミ、モグラを取ってくれるところから |
情報に明るい | 夜行性で暗闇でも目が利くことから |
情報を聞き逃さない | 聴覚も大変優れていることから |
上記に示した縁起の良さは、フクロウの持つ次の生態から来ています。
- 夜目が効く
- 首が良く回る(270度で、さすがに360度はない)
- 聴覚も優れている
- 小さな獲物も見逃さない
- 捕らえた獲物を離さない
「首が回るイコール借金で首が回らない状態にならない」なんて考えは、洒落(しゃれ)のようで面白いです。
で、そこから、金運アップにまでつながっていきます。
捕らえた獲物を逃がさないところから、「手に入れた幸運を離さない」ところもいいですね。
また、夜目が効くことから、「先見の明がある」(即ち「世間に明るい」「見通しが明るい」)や現代風の「情報に明るい」ところに繋がるところが面白いです。
言葉の語呂合わせ
次に言葉のごろ合わせがあります。それらを見てみましょう。
- 福来朗、福朗 → 福が来る
- 不苦労 → 苦労がない
- 福籠 → 福が籠にたくさんつまる
- 福老、富来老 → 幸せに年を重ねる
- 福路 → 旅の幸福、人生の幸せ
- 袋 → 知恵袋
どうですか。一生懸命漢字を組み合わせて、フクロウを作っていますね。
頭2つにある「福来朗、福朗」や「不苦労」は聞いたことがあると思います。
福籠や福路なんていうのは、60爺も、今回調べて初めて知りました。
「袋」そのものがズバリ出てきて、知恵袋に繋がるとは思いませんでした。
■語呂合わせで縁起が良い動物言えばカエルもそうでした!
宮沢賢治の話
「銀河鉄道の夜」などで知られる宮沢賢治とフクロウの関係もあるようです。
周知のように宮沢賢治の作品には,「よだかの星」のヨタカをはじめとして,いろいろな鳥類が登場する。フクロウが登場するするのは,「二十六夜」・「かしはばやしの夜」等である。
フクロウについての考察
・・・
宮沢清六氏らは,賢治とミミズク・フクロウについて特段の取り扱いであるこ
上記の論文の中で、宮沢賢治がフクロウに並々ならぬ関心を持っていたことが書かれています。
この中に出てきたフクロウ象やペーパーウエイトなどの写真を探したんですが見つけられませんでした。
宮沢賢治の描いた「ミミズクの絵」はこちらのサイトでご覧ください。⇒ 宮沢賢治の絵
日本では昔から高評価な鳥だった
今見てきたように、現代のフクロウは評価が大変高いわけですが、日本では昔から高評価な鳥だったんですよ。
それが分かる民話を4つ紹介しましょう。
概要:この民話は、フクロウとスズメが登場する話です。福良雀という名前は、スズメがふっくらとしている様子を指しますが、実際にはフクロウが福をもたらす存在として描かれています。
内容:ある村に、一人の貧しい農夫がいました。彼は森の中で傷ついたフクロウを見つけ、大切に看病して元気にしてやりました。そのお礼に、フクロウは農夫に「この葉っぱを家に持ち帰り、翌朝見てごらん」と言い、農夫に葉っぱを一枚渡しました。翌朝、その葉っぱは金貨に変わっていました。このことで農夫は一夜にして裕福になり、フクロウのおかげで幸せに暮らしました。
概要:フクロウが商人を助ける話です。フクロウの知恵や洞察力が強調されるストーリーです。
内容:ある商人が旅の途中で夜道に迷い、途方に暮れていると、一羽のフクロウが現れました。フクロウは商人に「私の後について来なさい」と言い、案内しました。商人はフクロウについて行くと、安全に宿屋にたどり着くことができました。フクロウは商人に「暗闇で迷ったときは、私を思い出してください」と言い残して飛び去りました。その後、商人は商売が繁盛し、困難な時にはフクロウの教えを思い出して乗り切りました。
概要:フクロウが村人に知恵を授ける話です。フクロウが賢い鳥として描かれています。
内容:ある村では、毎年のように作物が害虫に食われていました。村人たちは困り果てていましたが、ある日、一人の若者が森の中でフクロウに出会いました。フクロウは若者に「この薬草を使えば害虫を防ぐことができる」と教えました。若者はその教えを村人たちに伝え、村全体で薬草を使うようになりました。すると、害虫被害は減り、豊作を迎えることができました。村人たちはフクロウの知恵に感謝し、その後もフクロウを大切にしました。
概要:人々がフクロウを助けたことで恩返しを受ける話です。
内容:ある農家の家族が、罠にかかって傷ついたフクロウを助けました。家族はフクロウを看病し、元気になるまで面倒を見ました。フクロウは元気になると、家族に感謝の意を示し、農家の家の周りの害獣を追い払ってくれました。そのおかげで、農作物は無事に育ち、家族は豊かに暮らしました。
昔話でよくパターンの話が4つです。
この中でもいくつかは、フクロウは知恵があると言っていますね!
ただし不気味と思われた鳥でもあった
フクロウに対する日本の高い評価を見ていただきました。
それに反して、同じ日本でも、次のような悪い評価があるんですよ。
わが国江戸時代の『本朝食鑑』には、人家に近くいるときは凶であり、悪禽(あくきん)とされ、あるいは父母を食い、人間の爪(つめ)を食うと記す。
フクロウ|百科事典マイペディア
江戸時代に父母を食うとか言われてたのか…。そんなに大きくないのに、ひどい言われようですな。
フクロウという生物は日本ではイメージの悪い生き物であることが多かったようです。
フクロウ【動物】
フクロウは昔、母親を食べて育つ鳥ともいわれており「不孝鳥」や「父喰らう」ともいわれ、家父長制を敷く社会では非常に縁起の悪い物とされてきました。
話が逸れますが戦国時代の松永久秀や斎藤道三などの悪名とどろく人物やあくどい手段を多用する人物を梟雄などと呼ぶこともあり、これだけでもフクロウのイメージの悪さが想像できるかと思います。
こちらも、前のと同じように、母親を食べて育つ鳥ともいわれており「不孝鳥」や「父喰らう」という悪評です。
戦国時代や三国志でも嫌われると「梟雄」と言われますが、なるほど「梟」は「フクロウ」ですね。
平安時代になると、梟を闇の中を飛び回る不気味なものとしていたようで、当時つくられた「源氏物語」には、梟が気色の悪い鳥として登場
「梟(ふくろう)文様」について
平安時代では嫌われていたんですな。まあ、夜中に飛び回る鳥ですから、その捉え方によって、良くも悪くもなりえますからね。
現在は青森県五所川原市となっていますが、昔、北津軽郡嘉瀬村と呼んでいた地域では、生まれて間もなく亡くなった子どもの死霊をタタリモッケと言いました。
【スピリチュアル】フクロウは縁起が悪い?!意外な意味・象徴
その霊魂がフクロウに宿ると言われていたことから、フクロウ=死の象徴と扱われていたそうです。
タタリモッケについて、もう少し詳しい話が、こちらのサイトに載っています。
海外では今でもフクロウは縁起が悪いとされる場合もある
さて、ここからは海外へ目を向けて、海外でのフクロウの縁起を見ていきましょう。
海外では、今でもフクロウが縁起が悪いとされているところがあるんですよ。
そちらから見ていきましょうか。
フクロウが縁起が悪いされる国(古代含む)
最初に、この引用を見てください。
荒俣(1987)は,フクロウの博物誌としてほぼ世界的に凶鳥であったと詳しく述べている。たしかにこの事は,フクロウ類の生態が今日のように明らかにされ,多くの人々がこれを常識として持つようになる以前は,夜間,暗い森の中で奇異な声を発する鳥は,不吉なイメージを生んだのであろう。
フクロウについての考察
上述してますが、闇夜に行動する動物は忌み嫌われるのが常ですね!
さて、日本でのフクロウの高評価だけでなく、世界でもフクロウを高評価しているところを見てもらいましたが、逆にフクロウを忌み嫌っているところがあります。
国 | 悪評 |
---|---|
古代中国 | フクロウのヒナは母親を食って育つ邪悪な象徴とされていた(これは完全な誤り) |
アフリカ | フクロウは魔女や妖術師の仲間あるいは使者とされ、子供に病をもたらしたりする不吉の象徴 |
マレー半島 | フクロウが新生児を食べると言われている |
『旧約聖書』の「レビ記」 | フクロウは穢れた鳥としている |
イラン | 不幸を運んで来る不吉のイメージ |
スウェーデン | フクロウは魔女の使いのイメージで不吉の象徴 |
古代中国では、何かの誤解で邪悪な象徴にされてしまったようです。現在では、これは完全なる誤りとされていますが、散々な言い方ですな!
アフリカでは、どういう訳か魔女や妖術師とのつながりを疑われ、不吉な象徴にされています。上述したハリー・ポッターでも、郵便のお使いなどでフクロウが登場しますが、確かに魔女たちとのつながりがありますよね。
フクロウが新生児を食らうなんていうマレー半島での評判は、一体どこから来たのか気になりますね。
また、ヨーロッパでは神聖なイメージであるフクロウも、スウェーデンでは魔女との関係が災いして悪者にされたんでしょうかね。
フクロウが縁起が良いとされる国
次に、外国でのフクロウへの高評価の例を見ていきます。
国 | 評価 |
---|---|
古代ローマ神話 | 音楽・詩・医学・知恵等を司るローマ神話の女神であるミネルヴァが従えているフクロウは知恵の象徴とされています。 |
古代ギリシャ神話 | 戦いと知恵を司る女神であるアテナの聖鳥がフクロウで知恵のシンボルです。 |
インド | 女神ラクシュミーがフクロウに乗って家々を回って幸福を運ぶと言われます。 |
オーストラリア | 「女性の守り神」として、原住民にとっては「守護神そのもの」として敬われています。 |
ヨーロッパ | 「聖なる鳥」、「知恵の象徴」とされており、神聖なイメージがあるようです。 |
エジプト神話 | 「神秘の聖霊」と呼ばれ、異界のコミュニケーションがとれるとされています。 |
ギリシャ メキシコ | 富の象徴として、置き物を家に飾るなど現在でも親しまれています。 |
古代ローマ神話と古代ギリシャ神話では似通った話ですネ。実は、この2つの神話は良く似ているんです。
古代ギリシャの女神アテナが,古代ローマの神のミネルバ(Minerva)となったことの反映と考えられる
フクロウについての考察
その他の国々でも、「幸福を運ぶ」「女性の守り神」「聖なる鳥」「神秘の聖霊」など、最高級の誉め言葉が並んでいますね。
わば世界的にプラスイメージの鳥となっていることを示唆している。そしてこのことには,海外においては古代ギリシャのアテナと古代ローマのミネルバという,学問・知識の女神,あるいは知恵と芸技の女神が,大きく作用している
フクロウについての考察
その他にも、下記のような事例があります。
北アメリカの先住民ペノブスコット人は、縞(しま)のあるフクロウは危険を予知し、警告するとし、パウニー人は夜の守護者といい、チッペワ人は剥製(はくせい)のフクロウを集落の見張り役としたといいます。
from コトバンク
海外でも、とんでもない悪評がありましたが、プラスの評価も多かったですねえ!
フクロウの縁起に対する私の想い
日本と海外のフクロウの縁起について追いかけました。
日本でも海外でも、高評価と悪評がありましたが、現在の日本では悪評価はほとんど姿を消しているようです。
次のような反応をする人もいるくらいです。
フクロウは縁起物、その霊能者とやらは間違いなく詐欺師ですぞ。
知恵袋
冒頭でも述べましたが、日本では観光地にはフクロウの土産物などが置かれ、日本人にとっては縁起の良い鳥として認識されていますよね。
ですので、この記事で調べた現在においても、60爺のフクロウに対する思いは「縁起がいい」ということで変わりません!
フクロウの縁起物グッズをご紹介【個人的に欲しいもの】
以上紹介してきたように、フクロウは縁起が良いとして数多くの縁起物があります。
個人的に欲しいものをいくつか紹介しますので、「縁起の良さ」を手にしてはみませんか?
ふくろうの置物にも様々な色がありますね。
その色によって風水効果は変わってきますので、ご紹介しておきますので参考にしてください。
色 | 効果 | 詳細 |
---|---|---|
白 | 魔除け | 悪い運気を退ける |
黒 | 賭博運アップ | 宝くじなどが当たりやすくなる |
赤 | 勝負運アップ | 試験や試合に関する運気を上げてくれる |
青 | 冷静さを保つ | 興奮状態を抑える |
金色・黄色 | 金運アップ | お金だけでなく手に入れたいモノがゲットできる |
ピンク | 恋愛運アップ | 意中の人と素敵な行為が芽生えるかも |
最後に
フクロウの縁起についてまとめてみました。
評判については、各国の事情があるにせよ、一方の評価が真逆になる場合があるので驚いたりします。日本では押しなべて高評価ですが、アフリカでは不吉の象徴になったりしていますね。
国の中で同じ動物の評価が大きく変わることはままありますが、その由来を見ていくと国民性の違いにでも行きつくんでしょうか?
それでは。
■フクロウに関しては「フクロウ怖い」に焦点を当てて記事を書いています。
※気づけば「縁起」の記事も増えてきました
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