ヤモリは龍神の使いなのか?その理由は・民話や伝承も含め総特集
読者の皆様、ヤモリをご存知でしょうか。
夜になると、家の玄関や窓や壁に張り付いて動き回っているトカゲに似た生き物です。
60爺は、残念なことにヤモリを見かけていないのですが、この話をしたところ、長男がヤモリを見かけてドアに挟まらないよう逃がしたことを聞きました。
女性などは、その姿に驚き嫌う傾向があるようです。
このヤモリなんですが、以前、縁起が良いなんて記事を書いているんですが、実は、龍神の使いであるなんて話を聞きました。
今回の記事では、このヤモリが「龍神の使い」である理由や、そこにまつわる民話や伝承の類を集めてみました。
どうかご一緒に、その内容を見ていきましょう。
ヤモリは龍神の使いなのか、その理由を考えた
X(ツイッター)などで、「ヤモリ 龍神の使い」で検索すると、かなりの投稿を見つけることができます。
では、その理由は何かというと、ほとんど書いてありません。
いろいろとネットを巡ってみましたが、これぞという内容がないので、自分なりに考えてみました。
その答えがこちらです。
- 守護の象徴としてのヤモリ
- 神聖な生き物としてのヤモリ
- 日本文化と龍信仰
以上の3つの理由です。
それでは、それぞれの理由について、もう少し、掘り下げてみましょう。
守護の象徴としてのヤモリ
ヤモリは古くから家の守り神として信じられてきました。
特に日本では、ヤモリが家に住みつくことは「家を守る」という意味で吉兆とされています。
この「守る」という性質が、龍神の使いとしての役割と結びついている可能性があります。
龍神は水の神であり、災いを避け、幸福をもたらす存在とされています。
そのため、ヤモリが龍神の使いとして家を守ると考えられたのです。
神聖な生き物としてのヤモリ
ヤモリは小さな体でありながら、壁や天井を自在に歩き回ることができ、その姿が神秘的とされています。
このような神秘的な特性が、神の使いとしての役割を担う理由の一つと考えられます。
龍神は神聖な存在であり、その使いとして選ばれる生き物もまた神聖であると信じられていました。
日本文化と龍信仰
日本には古来から龍信仰があり、龍は神聖で力強い存在として尊敬されています。
龍神は豊穣や雨を司る神であり、農業や漁業において重要な存在です。
ヤモリが龍神の使いとされることで、人々は家や生活の中で龍神の加護を感じることができると考えました。
次の章では、ヤモリと龍神に関わる民話や伝承などに当たってみました。
ヤモリと龍神に関わる民話や伝承
ヤモリと龍神が登場する民話や伝承にはいくつかの興味深い話があります。
以下にいくつかの例を挙げます。
- ヤモリと龍神の家守り伝説(日本)
- ヤモリの恩返しと龍神の加護(沖縄)
- ヤモリと龍神伝説(台湾)
- ヤモリと龍神の伝説(中国)
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
ヤモリと龍神の家守り伝説(日本)
日本では、ヤモリが家を守る存在として知られています。
特に、龍神信仰と結びつけられる地域では、ヤモリが龍神の使いとして家を守ると信じられていました。
ある村では、龍神が住むとされる山から流れる川が村を潤していました。
村人たちは龍神を祀り、豊穣や安寧を願っていました。
ある日、村の家々にヤモリが現れ、家の中を巡るようになりました。
村人たちはヤモリを追い払おうとしましたが、ある古老が「ヤモリは龍神の使いであり、家を守るために来たのだ」と説き、以後、ヤモリを大切にするようになりました。
それ以来、村には災いがなく、豊かな生活が続いたと言います。
ヤモリの恩返しと龍神の加護(沖縄)
沖縄でも龍神信仰が盛んであり、ヤモリは龍神の使いとされることが多いです。
ある日、貧しい農夫が雨の降らない干ばつに苦しんでいました。
農夫は龍神に雨を願うために祈りを捧げました。
すると、家の中にヤモリが現れ、農夫に「お前の祈りを龍神に伝えるために来たのだ」と告げました。
ヤモリが姿を消した後、雨が降り始め、農夫の田畑は潤い、豊作となりました。
農夫はヤモリが龍神の使いであることを信じ、以後、ヤモリを大切にするようになりました。
ヤモリと龍神伝説(台湾)
台湾でもヤモリは龍神の使いとされることがあります。
古くからある漁村で、海の龍神が豊漁と海の安全を守っていました。
ある夜、漁村の家々にヤモリが現れ、壁を這い回るようになりました。
村人たちはこのヤモリを龍神の使いと考え、特に大事に扱うようになりました。
ヤモリが現れた後、その村では毎年豊漁が続き、村人たちは龍神とヤモリに感謝の意を表して祭りを開催するようになりました。
ヤモリと龍神の伝説(中国)
中国でも龍神信仰が盛んであり、ヤモリが龍神の使いとして登場する伝説があります。
ある時、山奥の村で干ばつが続き、作物が枯れてしまいました。
村人たちは龍神に雨を願うために、祭りを行いました。
その夜、村の家々にヤモリが現れ、家の中を這い回るようになりました。
ヤモリが現れた家の屋根からは雨が降り始め、村全体に恵みの雨が降り注ぎました。
村人たちはヤモリを龍神の使いとして大切にし、ヤモリが現れた場所には龍神の祠を建てて祀りました。
海外でのヤモリの評判
さて、日本では、非常に評判のいいヤモリですが、海外ではどのように評価されているのか見ていきましょう。
始めは、ハワイです。常夏の島では、どんな評価でしょうか。
ハワイでは、自分のご先祖が亡くなると動物や植物に宿って姿を変え、自分や家族を守ってくれると伝えられているそうです。
ヤモリは、家の守り神、幸運や知恵、復活の象徴とされる「モウ(mo’o)」の化身として大切にされてきた
もう一つは聖書に登場するヤモリです。
この中で、ヤモリは、身体は小さいが知恵のある4つの生き物のうちのひとつに含まれるそうです。
これは、ヤモリは王様の宮殿に入ることで、王の許しがない限り捕まらない環境を手に入れ、それが、「自分を守る知恵者」と判断されたところからきているそうです。
おまけ:お守りとX
神社のお守りにもなっているヤモリ
ヤモリがどこかの神社のお守りになっていないか調べてみたところ、一つヒットしました。
白崎八幡宮、ここ、白蛇神社として有名な神社なんですが、ここで、ヤモリのまさに「お守り」を販売していました。
このサイトを見ると、以下のように文言が載っています。
家族をみまもり・家族の安全を願う
引用:白崎八幡宮
古来より家の守り神として縁起が良いとされるヤモリをあしらったお守りです。
こんな風に神社でも、ヤモリを「家の守り神」だと認めておるんですね!
ヤモリは龍神の使い
ヤモリは、「家守」から「家の守り神」で縁起の良い生き物であることを次の記事で紹介しています。
そこから派生していったと考えられるのですが、ヤモリは、次のように信じられてきました。
ヤモリのいる家は火事にならないというところから、何と、ヤモリは「龍神様の使い」なんだそうです。
アルビノである白いヤモリは稀に存在するんですが、このヤモリこそ、「龍神の使い」であると言う方が多いようですね。
■ヤモリ関係の記事です。
最後に
この記事では、ヤモリが「龍神の使い」であるという観点から見てきました。
その理由については、ネットに答えがないようで卯sので、自分自身の答えを示してみました。
合わせて、民話や伝承を4つほどご紹介しました。
さらに、ヤモリが海外でも評価を得ている事例を2つ紹介しました。
ヤモリを見かけたら、「龍神の使い」であることを思い出して、優しく扱ってあげましょう。
※気づけば「縁起」の記事も増えてきました
参考
日本いきものビジュアルガイド発見!ニホンヤモリ 緑書房
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません