アシナガバチはかわいそう?おとなしくても毒針を持つ虫は嫌われる

2022年10月12日

今回はアシナガバチのお話です。

アシナガバチと言えば、庭木の伐採をしていた時に軍手の上から刺された覚えがあります。

その際は、チクッとした程度の痛みでしたが、後から大きく腫れて難儀しました。

この後、嫁さんが、その付近をガサガサしていたら、地面から蜂の大群が静かにホバリング!してきて、嫁さんと二人でダッシュで逃げた怖い思い出があります。

その他、ベランダの脇や、換気扇のフード裏に巣をかけていたのを嫁さんが蜂のいないすきを狙って落としたこともあります。

こんな感じでアシナガバチは嫌われますが、ちょっと「かわいそう」な気がしないでもありません。その辺りを考えてみたいと思い今回の記事となりました。

どうか、ご一緒に、お付き合いお願いします。

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アシナガバチはかわいそう?

アイナガバチの巣の画像

アシナガバチって、人間の住居によく巣を作っているのを見かけませんか?

その巣には、働きバチがぶんぶん飛び回って何か危なっかしいですよね。

蜂イコール「刺す」ってイメージがありますので、せっかく作った巣を駆除されてしまいます。少し、かわいそうな気もします。

今回は、「アシナガバチはかわいそう」という3つの観点でアシナガバチを見ていきます。

  • おとなしいのにスズバチと同列に扱われる
  • 巣を作ったのに人間のテリトリーなので駆除される
  • スズメバチに襲われ巣が壊滅

アシナガバチへの見方が変わるかどうか、それぞれの観点を詳しく見ていきましょうか。

おとなしいのにスズバチと同列に扱われる

いくつかのサイトでは、アシナガバチはおとなしいって書いてあります。

アシナガバチは、基本的におとなしいハチであり、巣を刺激しなければ人を攻撃することはありません。自然界では、農作物や庭木に付く毛虫やイモムシを食べたり、花粉を媒介するなど、益虫として役立っています。

引用 アシナガバチと上手につき合おう

「アシナガバチは基本的におとなしい」と言っています。

本当か?と思いますが、これは、スズメバチと違って巣を刺激しなければ人を攻撃しないからなんですな。

対して、スズメバチは非常に攻撃的です!

性質はおおむね攻撃性が高い。1匹の女王蜂を中心とした大きな社会を形成し、その防衛のために大型動物をも襲撃する。また凶暴かつ好戦的で積極的に刺してくることも多いことで知られるが、これは巣を守るためで、何もせずとも襲ってくるように見えるのは、人間が巣の近くにいることに気付かないためである 

引用 wikiスズメバチ

スズメバチは巣に近づいただけで攻撃するんですな。

ウーム、そうは言っても、やはり毒針を持った昆虫は怖いですよね。

いくらおとなしいとはいっても、巣に気づかずないまま、近くで何かしちゃうと刺されてしまうのは困るなア。

こうなると、スズメバチほど攻撃性はないと言っても、人間からすれば同列に扱わざるを得ないのは致し方ないと思います。

そんな点は、かわいそうと言えば「かわいそう」ですけど。

巣を作ったのに人間のテリトリーなので駆除される

アシナガバチがおとなしいと言っても、巣が出来た場所が、上述したようなベランダの脇や、換気扇のフード裏なんかだと、人間の生活に支障が出てきます。

こうなると、人間様の方でもほっておけなくなり、駆除せざるを得なくなります。

そこで、駆除する方法が色々と広報されています。

こちらも、アシナガバチの立場になってみると「かわいそう」なんですね。

スズメバチに襲われ巣が壊滅

蜜蜂でなくアシナガバチもスズメバチに襲われるんです!

スズメバチの中でもアシナガバチの巣を襲うのは、ヒメスズメバチという種類です。

他のスズメバチ同様に捕食者なのですが、何でも屋ではなく、アシナガバチ類をもっぱら好んで狩りの対象にします。
ただし、アシナガバチの成虫は狩りの対象ではなく、幼虫や蛹を獲物にします。

引用 ヒメスズメバチ

アシナガバチ類専用の殺し屋がヒスズメバチなんですな。

ヒメスズメバチは、アシナガバチの巣の蛹の巣穴の蓋をガリガリと削って、蓋を削り取ると、頭を突っ込んで蛹を取り出して食べてしまいます。

アシナガバチの成虫は、ヒメスズメバチが天敵ということもあり抗えない
そうです。

幼虫を全て食われた巣は放棄されてしまうようです。

参考:スズメバチにアシナガバチの巣が襲われる!

これは、ちょっと「かわいそう」すぎですね!


確かにかわいそう!でもそのままにして大丈夫?

可哀そうな事例を3点あげました。

自然の摂理とはいえ、ヒメスズメバチに襲われたアシナガバチは凄く悲惨だと思いました。

それでも、アシナガバチは毒性が強いんです。

毒性が強いアシナガバチ

アシナガバチはおとなしいと言いましたが、時期によっては攻撃的になるそうです。

できあがった巣や食料、女王蜂を守るための防衛本能が高まりやすくなる時期があり、6~9月は要注意が必要です。

そして、巣をかける場所が、人目に付きやすい場所なら注意できるんですが、人通りの激しい目に付かない場所だと、知らず知らずのうちに攻撃されてしまいます。

アシナガバチの毒性を見てみると驚きます。

アシナガバチの毒針の毒性自体はスズメバチよりも弱いですが、毒の成分はハチ毒キニン・マストパラン・ヒスタミン・セロトニン・ポリアミン・ヒアルウロニダーゼ・アンチゲン5などスズメバチの毒針に含まれている成分と共通する成分がかなり多いです。

しかもアシナガバチに刺されたときの痛みは強烈で、スズメバチに刺されたのと同じくらいかそれ以上に痛いと感じる人もいます。

引用 アシナガバチは危険性大!その生態や巣の駆除方法・注意点を解説

なあんと、アシナガバチの毒の成分は、スズメバチの毒の成分と共通しているんですって!

しかも、刺されたときの痛みは強烈で、スズメバチに刺されたのと同じくらいかそれ以上に痛いと書いてありますね。

これらを見ると、人家の近くにあるアシナガバチの巣は基本的に駆除対象とした方が良さそうです。

状況や場所によって、駆除するかしないかを判断するしかないでしょう。

なお、役所では、アシナガバチの駆除については個人で対応する方針を取っているところが多いです。

我が街、横須賀市でもアシナガバチは「補助対象になりません」と書いてあります。⇒ハチの種類と駆除|横須賀市

嫌われる虫としては、ムカデなんかが挙げられますね。もっとも、縁起はいいらしいですが。

アシナガバチの寿命

アシナガバチの寿命ですが、女王蜂と働き蜂で違います。

  • 女王蜂:1年
  • 働き蜂:1ヵ月ほど

アシナガバチは1年サイクルで生活を繰り返してますが、これはスズメバチも同じです。

  • 4月~5月:女王バチが1匹で巣をつくり始める
  • 6月~7月:働き蜂が羽化して巣が大きくなり、女王蜂は産卵に専念
  • 8月~9月:巣が最大になり、オス蜂と新女王蜂が羽化
  • 10月~11月:旧女王蜂、働き蜂は死滅。新女王蜂は1匹で越冬。

わずか1匹で越冬し、命を繋いでいくんですね。

ちょっと凄くないですか?

最後に

アシナガバチについて、ちょっとかわいそうな事例を3つ挙げて解説しました。

アシナガバチはおとなしいといっても、うっかり近づけば攻撃されちゃうんで危ないです!

まあ、かわいそうと言っても、われわれ人間も生活しているので、近くに毒針を持った生き物が徘徊しているのはリスクもあり放っておけないですね。

そのため、一生懸命作った巣を破壊せざるを得ない場合があるのは、許してもらいたいと思います。

※かわいそうなのはアシナガバチだけではないですな。

※「動物の雑学」様々動物の知識をまとめています。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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