バルタン星人の造形はセミ?それともエビ?その答えをバッとご紹介!
突然ですが、今回はバルタン星人について記事を書きます。というのも、最近、ウルトラマンのビデオを見ていて、バルタン星人の造形が気になってきたからです。
ネットをチェックすると、情報が色々出てきます。バルタン星人の造形は…、セミでしょうか、それともエビなんでしょうか?
また、「バルタン」の名称の由来はどこから来たのでしょうか。
恐らく、バルタン星人をご存知ない方は、日本において少数民族に属するのではないかと勘案します。それほど有名なバルタン星人のルーツに迫る特集です。
乞う、ご期待!記事をじっくりと読んでくださいね。
バルタン星人の造型と名前の由来
いきなり結論から入りますよ!
バルタン星人の造型
造形はセミ!
由来は、バルカン半島、シルヴィ・ヴァルタン及び「バルカンの星の下に」からヒントをもらった!
造形はセミだったんです!エビではありません。
そして、名前の由来はたくさんあって、それらからヒントをもらったそうです!
バルタン星人の造型はセミ
バルタン星人の造形はセミなんです。残念ながらエビではありません!
ウルトラQのセミ人間にアメリカザリガニのハサミをプラスしたモノが、バルタン星人になりました。
セミ人間がバルタン星人の原型になっているという理由は「外見」にあり、顔の部分が瓜二つ、そっくりだからなんです。
「何故、そうなったのか」という疑問がありますが、セミ人間を改造して作らねばならなかった製作事情に辿り着きます。
ご存知の通り、ウルトラマンは特撮ドラマでした。特撮モノは、普通モノに比べ、ミニチュア制作や怪獣の着ぐるみ制作、光線の光学処理など、お金が3倍から4倍かかります。
ウルトラマン制作の費用も、当時としては破格の1本約500万円でしたが、節約すべきところは節約する必要もあり、あるものを有効に再利用せねばなりませんでした。
こういうこともあり、円谷プロは、当時の飯島敏宏監督に、バルタン星人の制作にあたり、セミ人間の改造を要望したのです。この件については、飯島監督がこう語っています。
脚本の時のバルタン星人はああいう形を想像しているわけではない。宇宙人というイメージだけで創造していますから、違うものを想定しています。それをどういう形でやるのかという段階の時に、円谷プロとしてはセミ人間を活かして使いたかったんですね。
引用 バルタン星人 不滅のダークヒーロー
セミ人間改造の容貌を受け入れた飯島監督は、ハサミをつけるアイデアをデザイナーの成田亨に提案して考え出されたのがバルタン星人なんです。
兜や鎧の意匠をセミ人間に追加し、有機的にハサミを抽象化している。額にあるVの字状のものは、デザイン画ではもっと細く鋭く尖った形状であった。
引用 wikiバルタン星人
飯島監督は、デザインコンセプトについて、当時は宇宙に生物がいるかどうか不明であったためにとりあえず昆虫型とし、ハサミは川で大量に繁殖していたアメリカザリガニからイメージしたものとしている。
ボディなどには特別な装飾もなく、シンプルな人間の体型にデザインされています。そこに、透明なスーツを着用しています。
この特徴のないボディに様々な装飾をつけてへんかを出したことで、セミ人間とイメージの異なるバルタン星人として生まれ変わらせることに成功しました!
バルタン星人の名前の由来
先ほど出てきた飯島監督が言っているんですが、どうもはっきりしないんです。
TBSとの共同制作している関係で、宣伝方法があるそうなんですね。いわゆる宣伝部との連携チームから依頼があったそうです。
当時、シルヴィー・バルタンの「アイドルを探せ」という曲がヒットしていたそうで、監督も嫌いな曲ではなかったと言ってます。
だから、「これ(バルタン星人)はシルヴィー・バルタンからにしてくれ」って言われて、ぼくも「いいですよ」って。僕の方にはあまり深いこだわりはないですから、それをヒントにはしましたけど。
引用 バルタン星人 不滅のダークヒーロー
しかし、監督は続けて、「バルタンという言葉がどこから出たのかは、ちょっと難しいですね」と言っているんです。合わせて、次の二つのことも言っているんです。
そして、「バルタンとかバルカンという語感から入っており、はっきりと誰々の名前とかそういう言葉ではないと思う」とも言っています。
初原稿の段階では、頭の中で頭文字はBではなくV即ち、ヴァルタンって考えていたようです。
ウムム、色々なサイトでは、上述した内容が語られていますが、「バルタン星人 不滅のダークヒーロー」では、明確な言葉ではなく、ヒントにした様々なものから生まれたと述べてますねエ。
バルタン星人の真実
バルタン星人の特徴である巨大なハサミは、上述の飯島監督のアイデアでした。上述のデザイナー成田氏は、高度な知能を持つ設定のバルタン星人が下等生物的な巨大なハサミのはずはないと、人間の手に似た大きいハサミを推奨したそうです。
その結果は、巨大デザインのハサミとなったわけですが、着ぐるみを制作したところ、上半身の重量が相当なものになったそうです。
この影響で、スーツアクターがハサミを水平に維持することが出来なかったため、ハサミを垂直に立てて上下に揺さぶる独特なポーズが生まれたのです。いわば、苦肉の策だったんですなあ。
また、相当な重量である頭部が邪魔をしてアクションは難しいとのことで、ウルトラマンとの格闘シーンは極力少なくし、対峙するシーンを多く取り入れたとのことです。
なお、先程の飯島監督が語っていますが、バルタン星人のスーツアクター、か細い人で、あの大きいハサミの付いた腕を前に突き出すのが大変で、すぐにだらしなく下がってくるので、腕が下がらないうちに本番を撮っていたそうです。
最後に、むかーし、ちびっこ向けアトラクション・ショーに出演したバルタン星人のお話をします。
上からかぶるだけのバルタン星人の頭部は重量があるため、下を向きすぎると重さでスッポリ抜けてしまいますが、それが、本当に本番で起きてしまったそうです!
ここからわかったこと!バルタン星人は頭が重すぎてお辞儀が出来ません!
最後に
バルタン星人のの造形について結論をお話しました!セミだったんですなあ!しかも、ウルトラQに出ていたセミ人間だったなんて思いもよりませんでした。
そこに、大きなハサミをつけたわけですが、ひょっとしたら人間の手に似たハサミだったかもしれないとは驚きでしたね。
また、バルタン星人の名称の由来も、しがらみが色々あって、ルーツがはっきりしないままになっちゃいました。
そして、実際の着ぐるみも頭が重すぎて、お辞儀が出来ないとは・・・。バルタン星人は、礼儀を知らない宇宙人だったのですな!
参考:バルタン星人 不滅のダークヒーロー
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