鳩が巣を作る家は縁起が良い!昔から寺社との深い関係を持つ霊鳥だよ
先日、「雀が巣を作る家の縁起」について記事をアップしましたが、この記事を書くための調査をしたんですが、雀に限らず、鳥が家に巣を作ることは縁起が良いという情報がありました。
考えてみると、60爺は、鳩の巣を含め、「鳥の巣」に類するモノをほぼほぼ見たことはありません。ツバメの巣を除いてですけど。
そういえば、1ヶ月ほど前、庭の木を伐採した時に鳥の巣のようなものを見かけはしたんですが…。
何の鳥かわかりませんが、生きてきて60数年、初めて見た「鳥の巣」は物凄く縁起がいいことではないだろうかなんて思いました。
閑話休題…。鳩は家のベランダなどに巣を作るそうですが、大体知らない間にせっせと作っちゃうみたいですね。でも鳩の巣って実は縁起が良いモノらしいですよ。
そこで、今回は、「鳩が巣を作る家の縁起」について一生懸命調べてみました。鳩のイメージと違う強い神さまとのつながりも見つかりましたよ。
シェアしますので、一緒に見に行きましょう!
鳩が巣を作る家は縁起が良い
結論から言いますね。
結論
表題の通り、鳩が巣を作る家は縁起が良い
鳩の巣及び鳩自体が以下の内容を表すためです。
- 夫婦円満・家内安全のサイン
- 家運長久・子孫繁栄の証
- 良い運気がある
- 平和の象徴
- 八幡神の神の使い
雀の記事でもそうでしたが、鳩が家に巣を作ることは縁起が良いようですな!
鳩の巣が、どう縁起が良いのか見ていきましょう。
夫婦円満・家内安全のサイン
キジバトですが、夫婦で仲良く子育てをするハトなんです。そんなわけで、家にキジバトの巣があると、「夫婦円満」や「家内安全」などの幸運を招くと言われます。
これ、上述した雀の記事にも出てきましたよね。
家運長久・子孫繁栄の証
鳩も、雀と同じように、同じ場所で毎年子育てをします。
即ち、毎年同じ場所で産卵~成長~巣立ちを繰り返します。雀の記事でも述べたように、ここから、家運長久・子孫繁栄の証と言われたんです。
良い運気がある
天の使いと考えられている鳩を含む鳥類が巣を作る家というのは、その家には良い運気があるんです。
ですから、鳩が巣を作る家というのは縁起がいいと言えますね。
平和の象徴
これは、鳩が群れを成す性質から来ています。
日本では、穏健派や平和主義者を「ハト派」、強硬派を同じ鳥類でも猛禽類の鷹にたとえて「タカ派」という比喩表現も使われる。
引用 wiki 鳩
ハト派は穏健派、タカ派は強硬派は有名だと思います。
平和の象徴にはオリーブもありますが、これはノアの箱舟伝説とつながります。
旧約聖書の大洪水(ノアの箱舟)伝説にも由来している。ノアは47日目にカラスを放ったが、まだ水が乾く前であったからすぐに戻ってきた。ハトを放ったところ、オリーブの葉をくわえて戻ってきた。これによりノアは水が引き始めたことを知ったという。
引用 wiki 鳩
ハトとオリーブが平和の象徴なのは、旧約聖書から来ていたとは知らなかったな。
八幡神の神の使い
日本では八幡宮の祭神である応神天皇(=八幡神)が国内を平定する際、道案内したのが鳩だったとのことから、鳩は「八幡様のお使い」とも言われています。
八幡神(やはたのかみ、はちまんしん)は、清和源氏、桓武平氏など全国の武家から武運の神(武神)「弓矢八幡」として崇敬を集めました。誉田別命(ほんだわけのみこと)とも呼ばれます。また早くから八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)と称され、神社内に神宮寺が作られました。
この記述で分かるように、鳩は武家の神の神使であり、先程記載した「平和の象徴」とは対極にあるんですよね。
平安時代に成立した軍記「陸奥話記」に以下の記述があります。
将軍は馬を下り、都の御所を遥拝してこんな誓いを述べた。「今、天の威これ新たなり・・・伏して乞う。八幡三所、風を出し、火を吹き、彼の柵を焼きたまえ」そしてみずから火を取って神火と称し、これを投げた。このとき鳩あって軍陣の上を翔(とびかけ)た。将軍が再拝すると暴風たちまち起こり、煙焔は飛ぶがごとくであった。
引用 『陸奥話記』(『八幡大神 鎮護国家の聖地と守護神の謎』田中恆清(監修)より)
八幡大神により、霊鳩が遣わされ、鎮守府将軍・頼義を勝利に導いたのです。
木曾義仲即ち源義仲と霊鳩に関しての逸話です。
越中国砺波山(となみやま)の山中で平家軍と対峙した義仲は、そこに八幡社があると知り、平家討伐の願文を奉った。このとき願書の末尾に「もし自分を救援してくれるなら、一の瑞相を見せしめたまえ」と記した。すると、その願いに応えるように「雲の中より山鳩三(羽)飛来て、源氏の白旗の上に翩翻(へんぽん)」した。義仲はその後の合戦で平維盛率いる北陸追討軍を討ち破り、京都へと軍を進めた。
引用 『平家物語』巻七「願書」(『八幡大神 鎮護国家の聖地と守護神の謎』田中恆清(監修)より)
これ、倶利伽羅峠の戦いの前の話ですな。鳩が絡んでいたんですね。
次に、平家物語にも次のような記載があります。
白鳩二羽が船の屋形に降り立った。ちょうどそのとき、平氏の主だった人々が入水した。
引用 『吾妻鏡』(『八幡大神 鎮護国家の聖地と守護神の謎』田中恆清(監修)より)
悲劇の前にも鳩が登場したんですな。
八幡宮の扁額にある八の文字が「鳩」になっています。
そういえば、ムカデも毘沙門天の使いと言われてましたね~。
神社の鳩たち
鳩に関わる神社は以下の3つです。
- 鳩森神社
- 靖国神社
- 三宅八幡宮
それぞれの神社について細かく見ていきます。
鳩森神社
鳩森八幡神社の由緒です。
『江戸名所図会』によると大昔、此の地の林の中にはめでたいことが起こる前兆の瑞雲(ずいうん)がたびたび現れ、ある日青空より白雲が降りてきたので不思議に思った村人が林の中に入っていくと、突然白鳩が数多、西に向かって飛び去った。この霊瑞(れいずい)に依り 神様が宿る小さな祠(ほこら)を営み鳩森『はとのもり』と名付けた。貞観2年(860年)、慈覚大師(円仁)が関東巡錫の途中、鳩森のご神体を求める村民の強い願いにより、山城国石清水(男山ともいう)八幡宮に宇佐八幡宮を遷座し給うた故事にのっとり、神功皇后・応神天皇の御尊像を作り添えて、正八幡宮とし尊敬し奉ったと伝えられている。
引用 鳩森八幡神社
境内では、神使である鳩にちなんだ「鳩みくじ」を引くことが出来ます。
靖国神社
この神社には動物の供養塔がたくさんあります。この中に鳩を祀った供養塔があります。下記 twitter 右下の写真がそうです。
伝書鳩の記録は江戸時代からありました。本格的な利用は明治時代半ばで、戦場における軍事通信の手段だったそうです。
三宅八幡宮
ここには、狛犬ならぬ狛鳩がいます。
平安時代、宇佐八幡宮から石清水八幡宮へ八幡大神を勧請した際、道案内をしたとされる白鳩。
引用 鳥と神社③ 鳩に囲まれる「三宅八幡宮」
そのことから、八幡宮では鳩は神の使いとして大切にされてきたといわれています。
鳥居の脇に鎮座しているのは、狛犬ではなく「狛鳩」。
境内の石燈篭や提灯をはじめ、授与品の絵馬やお守りなどにも神鳩があしらわれています。
上述の通り、いろいろなところに鳩があしらわれていますね。
最後に
鳩が巣を作る家の縁起を見てきました。
雀と同じで、家内安全、家運長久に良いとの結果でした。
鳩について調べると、八幡神の道案内をしたとのことで、八幡宮には縁の深い鳥であることもわかりました。
神社にも、鳩を祀ったもの、神使として鎮座している物も見つけました。近くに行ったら、是非、お参りをしてください。
※気づけば「縁起」の記事も増えてきました
参考:神社のどうぶつ図鑑
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