ハクビシンはかわいそう!その理由を全部挙げてみた
過去にハクビシンの被害に泣かされたことがあります。
実家にハクビシンが出たのですが、暖房のチューブを齧られ機器が故障し、業者を読んで修理する羽目になりました。ここからハクビシンの捕獲に繋がり、最終的には3匹も捕獲したのです。
60爺もそうなんですが、近年、ハクビシンによる被害が目立ってきていることは事実です。
その反面、ハクビシンの側から見れば「かわいそう」なことが多々起こっているのも事実なのではと思います。実際、私自身、駆除することが気持ち良いモノではありませんでした。
そうした想いを踏まえつつ、この記事では、「ハクビシンはかわいそうなのか」という点を、複数の観点から追いかけていきます。彼らも必死で生きていますが、人間との共存が可能なのかも見ていけると思います。
是非、最後まで、ご覧になってください。
ハクビシンはかわいそう!
ハクビシンは本当にかわいそうなのか、複数の観点から追いかけていきます。
ハクビシンはかわいそう?
次の複数の観点からは、かわいそうだとの結論が出せます。
- 捕まると処分されるのがかわいそう
- アライグマにねぐらを追い出されるのがかわいそう
- 巣から追い出されるのがかわいそう
- エサが人間の逆鱗に触れるのがかわいそう
- 昔から頑張ってきたのに…
- 輸入禁止動物指定でかわいそう
- 山にエサがないんで…
人間の立場とハクビシンの立場は真逆に位置していますね。
少し、ハクビシンの言い分を踏まえて、上記の内容を詳しく追いかけます。
それでは順に解説します。
捕まると処分されるのがかわいそう
ハクビシンは、鳥獣保護管理法で保護すべき動物の対象となっています。
そのため、捕獲や駆除には自治体の許可が必要です。
多くの自治体では、申告があれば罠を貸し出し、捕獲連絡を受けた業者が、しかるべく処分します。
処分=殺処分なので、ハクビシンからしたら、捕まると即、死につながるのが「かわいそう」ですよね。
アライグマにはねぐらを追い出される
アライグマとハクビシンは木登りが得意なんです。そのため、人家に住み着いた場合、雨どいや屋根を通り家の中に侵入してきます。
アライグマとハクビシンのねぐらは、ほぼ同じで、人家の屋根裏・床下や倉庫、神社仏閣など、どこにでも出没するんですよ。
ここからが肝心なんですが、テリトリがかぶっているので、ハクビシンが住み着いていたところにアライグマが後から侵入することがあるんですね。
そうなると、凶暴さではアライグマが一枚上なので、何と以前から住みついていたハクビシンを追い出しちゃうんですよ。
追い出されたハクビシンは、その瞬間から新たなねぐらを探さなくてはならないのです。
かわいそうでしょう。
巣から追い出されてかわいそう
折角、巣を作ったのに、アライグマが来なくても、人間の都合で追い出されてしまうのが「かわいそう」ですね。
巣をつくった場所が住宅である場合、ハクビシンが普通に生きているのに、下記の理由で駆除の対象になってしまいます。
- ハクビシンの糞害
- 騒音
- 家の設備を傷つける
これも、ハクビシンから見ると「かわいそう」ですよね。
エサが人間の逆鱗に触れるのがかわいそう
生きるために、生っている実を食べただけなのに、駆除対象になってしまうのが「かわいそう」です。
実は、生っていた実は、人間が育てた農作物だったんです。
近年、ナス、トウモロコシ、スイカ等かなりの作物が、その被害に遭っています。
人間が育てたなんてことは知らないので、おいしい実を食べるため、畑を守る人間の対策を打破ると、さらに嫌われるところも、二重に「かわいそう」です。
昔から頑張ってきたのに…。
ハクビシンは、昔々、日本以外の国から不法入国?した外来種のようです。
逞しく現代まで生き延びてきたのに、いまや害獣として迫害されているところは「かわいそう」ですね。
ハクビシンは、江戸時代、妖怪「雷獣」のモデルとされたり、たぬきの綱渡りとして見世物にされた歴史を持っているだけに…。
さらには、滅多に見かけないため、神の使いとか言われたことがあるにもかかわらずです。
かわいそうでしょう。
輸入禁止動物指定でかわいそう
こんな意見があります。本当かどうかわかりませんが…。
ハクビシンは見た目がかわいらしく、性格は基本的におだやかで、幼少期から育てれば人によくなつくので、性格的にはペットに向いている
引用 ハクビシンをペットにできない2つの理由と…
ペットとして飼ってもらえば、もう少し、立場が変わるんですが、厚生労働省が「輸入禁止動物」に指定しているため、ペットとして購入できません。
まあ、病原体をいっぱい持ってると言われてるからなあ。
そんなところも「かわいそう」ですね。
山にエサがないんで…
ハクビシンからすれば、山で暮らせれば、わざわざ人間の里に下りて来て憎まれたくはないですよ。
でもね、人間は、どんどん環境を壊して、ハクビシンのテリトリに侵入してくるし、山には十分なエサもないんで、そうなると…。
そこで、人里で残飯や枝になってる果実なんかを食べてるんですよ。
畑があると最高ですが、そうすると駆除されるし、どうしたらいいんでしょうか?
こう見てくると、ハクビシンもかわいそうです。
人とは共存不可能、害獣扱い
ハクビシンの立場から見てくると、十分、彼らは「かわいそう」な状態であると理解はできます。
この章では、そんなハクビシンに対する人間様の立場から、これらの状況を確認しましょう。
現在は、下記に記すような被害が報告され、ハクビシンは害獣としての認識が高くなってしまいました。
ハクビシンの主な被害は以下の二つです。
■農作物に対する被害
■生活環境被害
具体的に、どんな被害が出ているのか細かく見てもらいます。
この被害状況を見ると害獣扱いもやむを得ないと思いますが…。
こちらの記事にありますが、60爺の実家では、暖房のチューブを齧られています。
農作物に対する被害
農作物では特に果実に対する被害が多いですね。
モモ、ぶどう、サクランボ、ナシ、ミカン、カキ、リンゴなどの食害です。
この他に、トウモロコシ、メロン、スイカ、イチゴ、トマト、ジャガイモ、サツマイモなどに被害が発生してます。
農林水産省の出している以下の資料に農作物被害に関する数字が載っていました。エーッ!!と驚くような被害額ですよ~!
年 | 被害面積 | 被害量 | 被害金額 |
---|---|---|---|
令和2年 | 500ha | 1.5t | 434百万円 |
令和3年 | 400ha | 1.3t | 361百万円 |
令和4年 | 400ha | 1.2t | 361百万円 |
参考:全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和2年度)、全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和3年度)、全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和4年度)
被害金額は、令和2年4億3,400万円、令和3年3億6100百万円、令和4年3億6100百万円と、とんでもない金額です。
生活環境被害
まずは、民家の天井裏や床下、物置といった場所に侵入し棲みつくことです。ハクビシンは一度ねぐらと決めた場所に定住してしまい、対策をしない限り出ていくことはないんですって。
そのねぐらと決めた場所で繁殖を繰り返し、糞も同じ場所にする習性があるため、どんどん糞の被害が広がり匂いや菌などの被害がひどくなるんです。
尿や糞は天井にシミ汚れを作り、異臭を発し、場合によっては住民の健康にも悪影響を与えます。
さらには、家具や60爺の実家でもやられた部品やチューブをかじって、機器の故障の原因を作ります。
こんな状況ですので、人と同じテリトリでは共存するのは不可能ですね。かわいそうですが、おのずと害獣扱いされることになってしまいます。
騒音のもとにもなるハクビシンは、こんな鳴き声です。
ハクビシンを見かけたらどうするか
ハクビシンを見かけたらどうしたらよいのか語っておきましょう。
実は、ハクビシン(外来生物)は「狩猟鳥獣」に該当するので、許可なく一般市民が捕獲することは禁止されているんです。これは、アライグマ(特定外来生物)も同様です。
済んでいる自治体に相談すると、捕獲用の罠を貸し出してくれますので、その指示に従いましょう。
ネットを見ると、業者がたくさん記事を出していて相談しろとありますが、高額な費用を請求されたりする可能性がありますので注意しましょう。
60爺の住む横須賀市では、次のように出ていました。
「天井裏から物音がする」「庭のみかん・柿を食べられた」「ごみを荒らされた」など、被害でお困りの方に、捕獲用わなを貸し出しています。
アライグマ・クリハラリス(タイワンリス)・ハクビシンによる被害でお困りの方へ
わなの設置、捕獲動物の回収は無料ですが、わなに使用する誘因用のエサは自己負担となります。
捕獲(駆除)の対象となる動物は、アライグマ、クリハラリス(タイワンリス)、ハクビシンの3種です。
そもそも、ハクビシンって、臆病な動物で完全な夜行性なんです。ですから、基本的に人間と出会うことは「まれ」なんですね。
こんなところから、ハクビシンに出会うと縁起がいいなんて言われるようになったんです。詳細については次の記事をご覧ください。
江戸時代には妖怪である「雷獣」と思われていたなんて説もありますよ。
最後に
3匹も捕まえたハクビシンについて、かわいそうな動物かどうかを独自な観点から見て参りました。
海外から入って来て、環境がどんどん変わる中、一生懸命生きているのに、アライグマには脅されてねぐらを奪われ、一生懸命生きているテリトリがかぶると途端に害獣扱いされたりして「かわいそう」です。
しかし、農作物の被害額には驚愕しました。「ええーこんなに」と出てしまうほどの額でしたね。生活環境被害も半端ではないです!
やはり、野生動物は同じテリトリでは共存できないなと改めて思った次第です。
最後に、ハクビシンを見かけたときの注意事項を挙げましたが、被害を受けない限り捕まえてはいけない動物なので、そこは注意しましょう。
※かわいそうなのはアシナガバチもそうでした。
※「動物の雑学」様々動物の知識をまとめています。
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