銀閣寺の別名って何?この疑問自体が間違っているって知ってた!?
京都といえば知る人ぞ知る日本有数の観光地、古(いにしえ)の天皇様のおわした平安京!
コロナ収束まであと少しですが、コロナが明けたら久しぶりに京都に行くのもいいなと思って、色々観光資料を眺めていたんですが、銀閣寺が目に入りました。
ところが、どうも、この銀閣寺には別名があるらしい。銀閣寺を調べていると、かっこ書きで別のお寺の名称が併記されてたりして、どうも気になりますな!
そこで、銀閣寺のことを調べ始めたところ、今言った「銀閣寺の別名って?」という質問こと自体が誤りだったとわかったんです!
その内容をシェアしますんで、少しの間お付き合いくださるよう、お願い申し上げます。
「銀閣寺の別名って?」ということ自体が誤り
え、どういうことですか?銀閣寺って言うのは正式名称ではないの。
「銀閣寺の別名って?」の問いが誤りの理由
銀閣と呼ばれているのは、正式名称を東山慈照寺(とうざんじしょうじ)という臨済宗相国寺派の禅寺の観音殿(国宝)のこと
そうなんです。上述の通り、銀閣寺は正式名称じゃないんですよ!
ですから、「銀閣寺の別名は?」なんて聞くのは大間違いなんですね!
なぜ、銀閣寺と言われるのでしょう?
銀閣寺と言われる由縁
銀閣寺の名の由来ですが、江戸時代に遡ります。
足利義満が建てた金閣寺をご存知だと思います。正式名称を鹿苑寺といい、相国寺の塔頭寺院の一つです。特に、舎利殿「金閣」が有名なため一般的に金閣寺と呼ばれています。
そして、この金閣寺に対し、銀閣寺と称せられることとなったといわれています。
万治元年(1658年)に刊行された『洛陽名所集』などの文献に「銀閣寺」の名前が見られます。
銀閣寺の正式名称
上述したように「銀閣寺には別名がある」という言い方自体が誤りなんですな。「銀閣寺の正式名称、知ってる?」と聞くのが正解なんですよ!
その銀閣寺の正式名称は次の通りです。
京都市左京区にある東山慈照寺。この正式名称の読み方は、上述しましたが「とうざんじしょうじ」です。
銀閣寺はその通称です。
将軍職を子に譲った室町幕府8代将軍・足利義政が、祖父足利義満の金閣寺にならって造営した山荘・東山殿が発祥なんです。
足利義政の山荘東山殿(ひがしやまどの)を、義政の死後、遺言により禅寺としました。
観音殿は、銀箔を押す計画があったところから、銀閣と呼ばれたんですが、銀箔を貼られたことは一度もないんです。
なぜ、銀箔が貼られなかったのか?
金閣と通称される鹿苑寺舎利殿には金箔が貼り付けられていますが、上述したように、銀閣と通称される慈照寺観音殿には外壁に黒漆は塗られているが銀箔は使用されていません。
銀閣と呼ばれた理由は次のように諸説あるようですな。
- 当初は名前のとおり銀箔を貼る予定だったが、幕府の財政事情のためにできなかった
- 銀箔を貼る予定であったが、その前に義政が他界してしまった
- 外壁の漆が日光の加減で銀色に輝いて見えたから
「当初は銀で覆われていたが、剥がれ落ちてしまった」という説もあったそうですが、2007年(平成19年)1月5日に行われた科学的調査により、創建当時から銀箔が貼られていなかったことが明らかになりました。
なお、金閣については20kgの金箔が必要だったそうです。それにかかった費用は169,680,000円!何と1億越えです。
銀閣に同じ量の銀箔を貼ると1,940,000円!桁数が2つ落ちます。200万近くかかるのですが、金閣に比べると…。
詳細については、次の記事をお読みください。
京の三閣
「京の三閣」は京都を代表する3つの楼閣を指します。
- 金閣寺(鹿苑寺)の金閣
- 銀閣寺(慈照寺)の銀閣
- 西本願寺(本願寺)の飛雲閣
また、上記「京の三閣」に大徳寺の塔頭(たっちゅう)である芳春院(ほうしゅんいん)の呑湖閣(どんこかく)を加え、京の四閣と言われることもあります。
更に、東福寺の伝衣閣(でんねかく)を加え、京の五閣と言われることもあるんです。
なお、金、銀に続く銅閣ってないのかと思ったら、実はあるんですよ。でも、六閣には入れてもらえなかったそうです!残念じゃ!
大雲院の祇園閣は祇園祭の鉾を模した名建築で銅閣とも呼ばれていますが、歴史が浅いせいか、残念ながらこれらに続く六閣という呼び方はありません。
引用 京の三閣/四閣/五閣
最後に
銀閣寺の別名を調べてみたら、銀閣寺は東山慈照寺の通称だったんですね。驚きました。
ですから、「銀閣寺の別名は?」という聞き方はアウトなんですな。正確には、「銀閣寺の正式名称、知ってる?」と聞くのが正解なんですね。いやいや、ビックリでした。
そこがわかったところから、銀閣寺に銀箔が貼られなかった理由を見てみました。諸説あるようです。
さらに、「京の三閣」即ち、金閣、銀閣、飛雲閣を見ていったら、四閣、五閣まであるのに驚かされました。
※気づけば「別名」の記事も増えてきました
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