木へんに冬と書いて柊!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
定期的に散歩をしているんですが、最近、その散歩道で、葉がギザギザでトゲの付いている樹木を見かけました。
これって、冬になると目につく「木へんに冬」と書く漢字を持つ植物じゃないですか。
ただ、LINEなんかで「木へんに冬」と書く「柊」と送ると結構読めない方が多いんですよね!調べてみると、「難読漢字 植物」の中にも「柊」が含まれていましたよ。yahoo!知恵袋にも散見されますね。
そういうことであれば、今回の記事では、「柊」の知識は勿論、その漢字自体も含めて知っていただければ最高なんではないかと。
そこで、「柊」の読み方や細かい意味及びその書き順、植物としての特徴や花言葉、さらには名前を付ける場合のポイントまで幅広く総特集しちゃいます。
力(リキ)を入れて調べてみたんで、是非、ご覧になっていただくよう、お願い申し上げます。
木へんに冬といえば柊!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、柊の意味と読み方を明確にしましょう。
柊の読み方と意味
柊
画数 :9画
音訓:シュウ(日本語だけ)ひいらぎ
意味
①「柊揆(シュウキ)」とは、つち。さいづち。小型で木製のまるいこぶ状の握りがある。ものをたたく道具。②「柊葉(シュウヨウ)」とは、草の名。クズウコン科の多年草。葉が大きく、食物を包んでおくと長持ちする。ちまきを包むのに用いる。中国南部に産する。
日本語だけの意味・用法
(意味)ヒイラギ科ヒイラギ属の常緑高木。葉は堅く、つやがあり、ふちは切れこみがあって、とげのようになっている。材は細工物などに用いる。ヒイラギ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
紹介したとおり、「柊」の音読みは「シュウ」、訓読みは日本語のみ「ひいらぎ」です。
意味の①「柊揆(シュウキ)」ですが、「つち」を指しているんですね。日本だと「槌」に当たりますな。「木へんに追う」で記事を書いていますね。
②「柊葉(シュウヨウ)」は、中国では、ちまきを包むんですね。
日本語だけの意味で「ひいらぎ」があります。広辞苑で引いてみました。意味がたくさんありますな。まずは、植物の「ひいらぎ」の説明ですね。
①モクセイ科の常緑小高木。高さ約3メートル。葉は革質で光沢あり、縁には先が鋭いとげとなった顕著な切れ込みがある。秋、単性または両性の白色の小花を密生、佳香を発する。・・・材は強く、細工物にする。節分の夜、この枝と鰯の頭を門戸に挿すと悪鬼を払うという。
広辞苑
②クリスマスの装飾に使うホリー(holly)の誤称。本来はモチノキ科の別種で、葉の形が柊に似るのでいうが果実は赤熟する。セイヨウヒイラギ。
広辞苑
③紋所の名。柊の葉を図案化したもの。
④(「鮗」と当てる)ヒイラギ科の海産の硬骨魚。全長25センチメートル。体は側扁し、銀白色。背鰭せびれ前部と頭部上辺に黒色班がある。背鰭・臀鰭しりびれの棘とげは細く鋭い。南日本から台湾・中国の内湾に生息。食用。
「柊」って、クリスマスの装飾に使われる植物ではないんですよ!また、植物だと思っていたんですが、紋や魚の名称にも使われてるんですな!ビックリしました!
以下、柊について見ていきますが、対象は、あくまで①に絞って行います!
この章の最後に書き順を示しておきます。
書き順で気を付けるところはありませんな。木と冬の書き方そのままです!さすがに、間違えることはないと思います。
もっと深く知ろう!柊の漢字としての由来や成り立ち
柊の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
柊の由来
「古事記」には「比々羅木」と表記されていることから、ヒヒラギのギは「木」の意味します。また、古くヒヒク・ヒヒラクという動詞があって、ひりひり痛むの意味でした。
つまり、ヒヒはひりひりするさま、ラは接尾語と考えられることから、ヒイラギは、葉に触れるとひりひり痛むことから命名されたのです。
また、痛みがうずくという意味の『疼木』という当て字が使われたという説もあります。
柊の漢字の成り立ち
柊は、「木」+「冬」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「冬」:夂(終の古語)と冫(氷)との合字。四季の終わりで氷の張る寒い時の意味です。
柊は一年を通して緑の葉が見られる常緑樹ですが、花を付けるのは11~12月ごろです。そこから、冬に花を咲かせる木という意味で『柊』と漢字になったとされているんです。
ただ、上述したように「日本語だけの意味・用法」にある訓読み「ひいらぎ」なんですが、疼(ひびらく)の冬に木へんをつけた国字の読みなんですね(国訓※)!
国訓とは、漢字の、中国での用法に合致しない、日本でのよみ方をいうんです。
既に中国にもあった漢字を知らずに作った国字の読みを「国訓」と呼びます。その仲間には、鮎・鮭・椿・芝・梶などがあります。
柊ってどんな植物?
柊とは、どんな植物なのでしょうか。その花言葉と、形態・生態を見ていきましょう。
花言葉
- 用心深さ:ヒイラギに近づいても、葉っぱのトゲが邪魔で、むやみに近づくことができないことから名付けられた花言葉です。
- 保護・あなたを守る:ヒイラギは昔より魔除けとしても使われてきたことから、この花言葉がつけられました。
- 先見の明:ヒイラギの葉は年数が経つにつれて、葉のトゲがなくなり丸みを帯びた葉になっていきます。この将来は別の形に変化する性質が、先のことを見通す見識を意味する「先見の明」につながったと思われます。
- 歓迎:ヒイラギの花は、キンモクセイに似た甘い香りがします。この芳香が全てを歓迎していることから名付けられた名称です。
柊の葉っぱのトゲや、魔除けとして用いられたさま、老木になるにつれて葉のトゲが無くなる形態及び香りの強い花など、ヒイラギの特性から名付けられた花言葉がいっぱいです。
形態・生態
柊は、上述していますが、葉の縁がノコギリの歯のようにギザギザしているのが特徴の常緑高木です。
原産地は日本や中国で、耐寒性があり丈夫な樹木で、山野に自生する他、公園や庭園の植栽としても非常に人気があります。
形態・生態はwikiに詳しいです。
モクセイ科モクセイ属に分類される常緑小高木の1種。冬に白い小花が集まって咲き、甘い芳香を放つ。とげ状の鋸歯をもつ葉が特徴で、邪気を払う縁起木として生け垣や庭木に良く植えられる。常緑広葉樹。小高木で、樹高は4 – 8メートル。
引用 wiki ヒイラギ
葉は対生し、葉色は濃緑色。革質で光沢があり、長さ4 – 7センチメートルの楕円形から卵状長楕円形をしている。その葉縁には先が鋭い刺となった鋭鋸歯がある。
花期は10月中旬 – 12月中旬。葉腋に直径5ミリメートル (mm) ほどの芳香のある白色の小花を多数密生させる。
実は長さ12 – 15 mmの楕円形になる核果で、はじめは青紫色で、翌年6 – 7月に黒っぽい暗紫色に熟す。そして、その実が鳥に食べられることにより、種が散布される。
以上、柊の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、柊とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「柊」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
木へんに冬と書く「柊」は「ひいらぎ」「しゅう」と読む、赤ちゃんへの名付けでも人気の漢字です。
「柊」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。
- 先を見据えた賢さを願う:柊の花言葉にある「用心深さ」「先見の明」から、物事を慎重に進める賢さを願う
- 大切な人を守る強さを願う:古来より魔除けの木として人々を守ってきた柊なので、降りかかる危険や不運から身を守ることができるようにという願いが込められる。また、家族や友人など大切な人を守れる強さを願う。
- 健康な将来を願う:柊は比較的寿命が長く、幹は強くしなやかな木材として重宝されていることから、子どもの健康な将来を願う。
ただ、この漢字一文字なららまだしも、他の文字と組み合わせた場合は、「読みが伝わりづらい場合が多いのは注意点」ですね。
子供にとっては、珍しい名前なので一発で覚えてもらえたり、そこから話題が進んだりするするメリットがあると思います!
逆に、名前をちゃんと読んでもらえないのはストレスになるかもしれないので、命名時の気持ちや願いなどをきちんと伝えておくなどの十分なフォローを忘れずに実施しましょう!
木へんに花の「椛」も女の子の名前にいいですね。
木へんに土の「杜」も選択肢に入れませんか?
「柊」を使った名前
この「柊」を使った名前について、ちょっと長いんですが面白いデータがあります。
12月生まれの男の子の名前:「柊」は2018年、2019年の赤ちゃんの名前ランキング(以下、年間ランキング)100位にランクインしていない、12月に急上昇した注目の名前です。柊は、漢字のつくりに「冬」がつき、冬に花を咲かせるため、冬生まれの赤ちゃんの名前にぴったり。「柊」を使う名前では、「柊(しゅう)」のほか、「柊真(主なよみ:とうま)」「柊翔(主なよみ:しゅうと)」「柊吾(主なよみ:とうご)」など、なんと30個以上の名前のバリエーションがありました。
引用 2019年『12月生まれベビーの名づけトレンド』発表! 12月「駆け込み令和ネーム」ベビーが増加!「令」のつく名前、11月比約2倍!「柚」「柊」を使った季節感のある名前も人気
「柊」は12月の男の子の名前ランキングでもランクインしており、つくりに「冬」がつくことから特に冬生まれにはぴったりの漢字です。12月生まれの女の子の名づけにも多く使われていました。
ご覧のように、「柊」が、2019年12月の男の子の名前の漢字ランキングで上位になってきています。12月に急上昇したというのが面白いじゃないですか。また、12月生まれの女の子の名づけにも多く使われていたんですね。
1字で名前にする場合が多いんですが、上記の2文字の名前の他に30個以上のバリエーションがあるのも魅力ですよね。
うーん、ただ、「柊」の読みには、残念ながら「しゅう」しかありません。つくりが冬なので「とう」と読ませたり、「し」「ひ」と読ませるのはキラキラネームの可能性がなきにしもあらずですね。
自分で子供に付けるなら、どんな名前にするか勝手にベスト3を出してしまいました!
キラキラネームの可能性があるにもかかわらず、男の子で「とう」、女の子で「し」「ひ」と読む名前を選んでしまった~!
男の子の名前60爺ベスト3
花言葉にあった賢さや強さを、その名前に託しました。
- 柊(しゅう):危険を退ける賢さと強運を持ち、病気をしない健康な身体を願います。
- 柊斗(しゅうと):おおらかで心の広い人になってくれますよう
- 柊馬(とうま):芯が強く、行動力のある人になりますよう。
女の子の名前60爺ベスト3
女の子も、男の時と同様ですね。賢さと強さを願います。
- 柊音(しおん):賢さと人の心に明りを灯すような人になってもらいたい。
- 柊乃(しの):賢く凛とした雰囲気を持った人になってくれますように。
- 結柊(ゆうひ):人との結びつきを大切にする謙虚な美しさを持った人になりますよう。
柊は名前に良くないなんて意見があるようなので、どんな内容か洗い出すとともに、それらに対して60爺の見解を述べてみました。
他にも、名前が良くないという噂に困ってる漢字がいます。木へんの漢字としては、多数あるのですが、ここ最近(2024/2/2)書いたのは「木へんに京」の「椋」ですね。
木へんに春夏秋冬
この柊という漢字ですが、何度も言ってきているように、木へんに冬と書く漢字です。この「冬」は、季節を表す「春夏秋冬」の最後に現れる漢字ですね。
それでは、冬だけでなく、木へんにその他の季節である「春」「夏」「秋」を付けた漢字はあるのでしょうか?
実は全て存在するんです!
■木へんに春で椿(つばき)
■木へんに夏で榎(えのき)
■木へんに秋で楸(ひさぎ)
椿、榎、楸とも植物の名前です。楸だけは、ちょっとなじみが薄いですね。
木へんに春夏秋をつけた漢字の記事を紹介します。
柊と同様に、読み、意味、書き順、どんな植物なのか、名付けのポイントまで特集していますので、ご覧になってくださいね。
60爺は、椿、榎は読めましたが、楸は読むことが出来ませんでした。
最後に
木へんに冬といえば柊ですが、この漢字について述べてきました。
最初に、柊の読み方と意味について述べてきました。意味については、植物の柊の他に、3つほど別の意味がありましたね。骨が固い魚の名前にまでなっていました。
漢字の書き順も示し、その由来や成り立ちも調べ、どんな植物なのかも見てきました。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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