木へんに夏と書いて榎!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
先日、木へんに冬の「柊(ひいらぎ)」について記事を書いたんですが、そういえば、木へんには春、夏、秋と他の季節を付けても、ひとつの漢字になることに気が付いたんですよ。
柊に続き、木へんにそれぞれの季節を付けた漢字について記事を書いてみようと思い立ちました!
第二弾は、冬の逆の季節である木へんに「夏」で記事を書いてみます。夏は60爺の誕生日もあるし、いい加減、寒さから突き抜けたいところもありまして!
木へんに冬の時もそうでしたが、木へんに夏の「榎」を見てみると、この漢字について聞いている方が、yahoo!知恵袋にも散見されますね。
実を言うと、「柊」はどんな植物か見当がつくんですが、「榎」はどんな植物なのかよく知らないんですよ!
榎って、余りメジャーな樹木ではないと思うんですが、今回は「榎」の読み方や細かい意味及びその書き順、植物としての特徴や花言葉、さらには名前を付ける場合のポイントまで幅広く総特集しちゃいます。
是非、ご一緒にご覧になってください。
木へんに夏といえば榎!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、榎の意味と読み方を明確にしましょう。
榎の読み方と意味
榎
画数 :14画
音訓:カ(日本語だけ)えのき え
意味
木の名。ノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木。街路樹や緑化樹として利用される。トウキササゲ。別名、楸(シュウ)・檟(カ)。
日本語だけの意味・用法
①えのき。木の名。ニレ科エノキ属の落葉高木。初夏、淡黄色の花が咲く。材は薪炭用・器具用。エノキ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
紹介したとおり、「榎」の音読みは「カ」、日本語だけの訓読みは「えのき」「え」です。
意味は一つ。木の名前で、中国では、トウキササゲを指しています。楸ですが木へんに秋と書く漢字ですよね。同じ植物を指しているのかな?
日本語だけの意味では榎を指していますね。広辞苑で見てみます。
ニレ科の落葉高木。関東以南の暖地に多く、高さ約10〜20メートル、直径1〜3メートル。樹皮は灰色。雌雄同株。初夏、淡黄色の花を開き、花後、球形の小核果を結ぶ。熟せば紅褐色。材は薪炭・器具などに用いる。江戸時代には街道の一里塚に植えた。果実は甘く、若葉は飯とともに炊いて食用とすることがあり、樹皮の煎汁は漢方で薬用。漢名、朴樹。「榎の花」は〈[季]夏〉。
広辞苑
この説明を見ると、材は薪炭・器具に、果実は甘く、若葉は飯とともに炊いて食用とあり、さらには、漢方で薬用と滅茶苦茶役に立ってる植物じゃないですか!知らなかった!
次は、書き順を示しておきます。
書き順で気を付けるところはありませんな。木と夏の書き順そのままです!柊と同様、間違えることはないと思います。
もっと詳しく知ろう!榎の漢字としての由来や成り立ち
榎の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
榎の由来
語源は不明です。
エノキの「え」は「枝」の意で、枝が多いからエノキという説がありますがどうも違うようです。平安初期まで、エノキの「え」と枝の「え」とは発音が違っていたんです。「榎」はア行のエ(e)、「枝」はヤ行のエ(je)であったためです。
また、エノキは怪異と関係ある巨木で、これに因んで、祟りの意の「タタイ」または「タタエ」の木の接頭部分「タタ」が省略されたもの、と説く説があります。
その他にも、次のような説があります。
- 縁起の良い木を意味する「嘉樹(ヨノキ)」が転じてエノキとなった。
- 秋にできる朱色の実は野鳥などが好んで食べることから、「餌の木」からエノキとなった。
その他にも、「榎」という漢字は日本で当てたもので、夏にはこの木の樹陰を好んだから「木」に「夏」を配したと言われます。
漢名は「朴樹」で、古くは単に「え」と言ったそうです。
参考:新明解語源辞典
榎の漢字の成り立ち
榎は、「木」+「夏」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「夏」:百(顔)と臼(両手)と夊(足)の合字(冠などをつけ、みやびやかに舞う夏祭りの舞から「夏」の意味)です。
ここから、初夏に淡黄色の花を開く木「えのき」を意味する「榎」という漢字が成り立ちました。
榎ってどんな植物?
榎は、どんな植物なのでしょうか。その花言葉と、形態・生態を見ていきましょう。
花言葉
榎の花言葉ですが、見つかったには見つかったんですが、その理由が見つからないんですよ!
- 協力
- 力を合わせる
- 共存共栄
悪くない花言葉だとは思うんですけど。何で、その理由が見つからないんだろ?
こんな考え方をしている方がいます。
なので・・・あくまで個人的な意見です。
引用 エノキ(榎)の花言葉を詳しく!大きな木が持つメッセージとは?
エノキは寿命が400年とも言われ、成長すると20~30mといったとても大きな木になります。
その大きな木を根城にしてたくさんの虫や鳥が生活をしていますよね。また人間にとってもエノキは材木や燃料としてとても役に立つ存在でした。
そういったところから「力を合わせる、共存共栄」の花言葉が付いたの思う
形態・生態
榎は、上述していますが、ニレ科の落葉高木で、高さ約10〜20メートル、直径1〜3メートルにもなるんです。江戸時代には街道の一里塚に植えられました。
日本、朝鮮半島、中国中部に分布し、山地や山野に生え、自然分布以外では人里にもよく植えられています。
形態・生態はwikiに詳しいです。
落葉広葉樹の高木で、高さは15-30メートル、幹の直径は2 – 2.5 mほどに達する。樹形はケヤキよりも横に大きく広がり、全体として大きな緑陰をつくる。枝が多く、枝ぶりは曲がりくねっている。
引用 wiki エノキ
葉は互生し、葉身は長さ4 – 10 (cm) の卵形または楕円形から長楕円形で、先は尾状にのびて左右非対称。葉の質は厚く、葉縁の上半分には鋸歯があり、下部は全縁である。先端まで葉脈が発達しておらず、丸みを帯びている。秋には黄葉し、虫食いや斑点があるものが多い。落葉すると褐色になる。
開花時期は4 – 5月。風媒花で、芽生えと同時期に、葉の根元に小さな花を咲かせ、花色は淡黄褐色である。雌雄同株で、雄花と両生花があり、雄花は本年枝の基部に数個つき、両性花は本年枝の上部の葉腋に1 – 3個つく。雄花は雄蕊が4個、両性花は雄蕊4個と雌蕊1個がつく。
果期は秋(10月ごろ)。黄葉した葉の後ろに、直径5 – 8 (mm) の卵状球形の果実をつける。果実は核果で、熟すと橙褐色や赤褐色になり、冬でも枝に残ることがある。果実は食べることができ、味は甘くておいしい。果実は小鳥、特にムクドリが好んで食べて、種子が散布される。
以上、榎の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、榎とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「榎」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
木へんに夏と書く「榎」は、赤ちゃんへの名付けで「えのき」はまだしも、「か」「え」と読ませることのできる漢字です。
「榎」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。
- たくさんのお友達と共に毎日楽しく生きられるように:榎の花の花言葉「共に生きる」から、長い人生の中で孤独とは無縁に
- 健やかに大きく成長するように:榎のように、土台もしっかりした、大きく立派に育ってほしい願いを込めて
- 人に癒しを与えられるような子に:榎は大きく育ち、その大きな木を根城にしてたくさんの生命を育んでいるところから
上述のように、榎は「か」「え」と読ませるので、命名時にかなりの選択肢を与えてくれそうです。
しかし、この漢字も柊と同様、他の文字と組み合わせた場合は、「読みが伝わりづらい場合が多いのは要注意」だと思います。
子供にとっては、珍しい名前なので一発で覚えてもらえたり、そこから話題が進んだりするするメリットがあると思います!
柊の記事でも述べましたが、名前をちゃんと読んでもらえないのはストレスになるかもしれないので、命名時の気持ちや願いなどをきちんと伝えておくなどの十分なフォローを忘れずに実施しましょう!
「榎」を使った名前
「榎」は「柊」と違い、赤ちゃんの名前ランキング100位には入っていないようです。
ただ、「榎」は、「か」「え」とも読みますので、それなりの名前は付けることが出来そうですね。
もうそういうことはないのですが、自分なりに勝手にベスト3を出してしまいました!
男の子の名前60爺ベスト3
花言葉にあった人とうまく接し、おおらかに育っていくことをその名前に託しました。
- 榎暖(かのん):雄々しく温かい心を持った人になってほしい
- 榎凪太(かなた):話が上手で人に喜びを与えられる人になってほしい
- 眞榎(まなか):誠実でおおらかな人になってほしい
女の子の名前60爺ベスト3
女の子も、男の子の時と同様ですね。人とうまく接し、おおらかに育っていくことを願います。
- 飛榎(あすか):自由でおおらかな気持ちを持った人になってほしい
- 涼榎(りょうか):クールだけど情熱を持った女の子になってほしい
- 琉榎(るか):宝石のようなおおらかさを持った女性になってほしい
木へんに春夏秋冬
榎という漢字について、意味・読み方から書き順、どんな植物なのか、そして、名前での使われ方まで特集してきました。
冒頭で言ったように、それ以外の季節、即ち、木へんに春、木へんに秋、木へんに冬の「椿」、「楸」、「柊」について見てみましょう。
これらの漢字の読みは、順に、「つばき」、「えのき」、「ひさぎ」です。楸(ひさぎ)だけは、あまり見ない漢字ですので、読めない方も多かったと推測しますが、ここで覚えてしまえば問題ありませんヨ。
実際に、木へんに春秋冬をつけた漢字については記事がございます。
今回得した「榎」と同様、読み、意味、書き順、どんな植物なのか、名付けのポイントまで特集していますので、気になる漢字についてご覧になってくださいね。
最後に
木へんに夏といえば榎ですが、この漢字について述べてきました。
最初に、榎の読み方と意味について述べてきました。意味については、柊とは異なり、ひとつしか意味がありましせんでした。
漢字の書き順も示し、その由来や成り立ちも調べました。由来は不詳だったのは興味深かったです。
どんな植物なのかも見てきました。巨木なんですが、ここに至っても、「え、どんな木だろ」ってのが正直な感想です。
最後の章で、名前を付ける際のポイントを示しました。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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