木へんに弟と書いて梯!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
前回は「木へんに母」で栂の記事を書きました。
私の母は、96の長寿を全うし、一昨年亡くなりましたが、仏壇でお唱えしている際、若いころ亡くなった弟を思い出しました。
弟が亡くなって今年で40年経ちます。
ふと、木へんに弟があるかを調べたら、梯という漢字が存在することがわかりました。
それなら、木へんに母に次いで、木へんに弟の梯を今回の題材にさせてもらおうじゃないかと考えた次第です。
今までと同様に、漢字の読み方や全体像をチェックして、由来や成り立ち及び名前での使われ方を見ていきます。
今回もご一緒に見にいきましょう。
木へんに弟といえば梯!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、梯の意味と読み方を明確にしましょう。
梯の読み方と意味
梯
画数 :11画
音訓:テイ タイ はしご (日本語のみ)はし
意味
①はしご。高い場所に登るのに用いる道具。②足場や、てづるにする。もたれかかる。③姓の一つ。
日本語だけの意味
かけはし・はし
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
梯には3つの意味があります。
- 高いところに登るときに使う「はしご」ですね。
- 動詞で「もたれかかる」なんて意味もあるんです。
- いつもの姓のひとつ。
広辞苑で「櫛」を検索してみました。
はし【梯】
広辞苑
はしご。かけはし。
はし‐ご【梯子・梯】
①高い所へ寄せかけて登る道具。2本の長い材に、幾段もの横木を取り付けて足掛りとしたもの。かけはし。
②階段。だんばしご。きざはし。
③梯子酒の略。
④「梯子飲み」の略。
⑤梯子持の略。
梯だけでは「はし」の読みもあるようです。梯子にすると、5つの意味が出てきてます。
- 梯子酒:次々と場所を変えて酒を飲み歩くこと。梯子飲み。
- 梯子飲み:=梯子酒
- 梯子持:消火の時、梯子を持つ役の人。
参考:広辞苑
それでは、書き順をみてみましょう。
木へんに弟の書き順です。弟はちゃんと書けますよね。
チョンチョン(5,6)を書いたのちに、弓を書いて(7,8,9)、縦棒(10)、左下がり(11)の順ですよ。
普通に書けばまず問題は無いと思います。
上記の書き順をよく見ておきましょう。
もっと詳しく知ろう!梯の漢字としての由来や成り立ち
杜は、「木」+「弟」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「弟」:「下から上に段々と上がる」という意味です。
高い所に上がれるように段々をなすはしごを指す。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
まあ、弟(テイ)は、「下から上に段々と上がる」という意味を持つことから、はしごを指すようになったんですか。
そのまんまです。
深い意味も何もありませんね。
梯のつく言葉
梯は植物ではないので、ここでは、梯のつく言葉を紹介します。
熟語 | 読み | 意味 |
---|---|---|
梯階 | テイカイ | ①はしご。②手引き。案内。 |
梯航 | テイコウ | ①はしごで山に登り、船で海を渡る。海や山をこえて遠方へ行くこと。②手引き。案内。 |
梯索 | テイサク | なわばしご。 |
梯子 | テイシ・はしご | 一段一段とふんで、高い所に登る道具。 |
梯媒 | テイバイ | 手引き。「媒」は中だち。 |
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
梯子だけは見たことがありますが、・・・^^;
次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。
名前に使われる際のポイントは
木へんに弟と書く「梯」は、人名として使用できる漢字です!
ところが、やっぱり、この漢字は名前として使用するには、ちょっと使いづらいんでしょう。
この漢字を使った名前を捜しても、ほとんどヒットしません!
そこで、方針を変更して、「梯」の入った苗字を見てみましょう!
いつもやっている、そのものずばりの「梯」という苗字です。これがあるんですよ!
【名字】梯
【読み】かけはし,かち,かけ,はしご,はし,てい
【全国順位】 4,464位
【全国人数】 およそ2,500人
参考資料 名字由来net
この苗字も少し変わった苗字だと思いますが、「櫛」(およそ80人)に比べれば、2ケタ多い2,500人(櫛さんの30倍以上)がおられます。
読みが多く、6つも出てきました。
都道府県別に見てみましょう。
都道府県 | 人数 |
---|---|
福岡県 | およそ600人 |
大阪府 | およそ240人 |
東京都 | およそ230人 |
徳島県 | およそ220人 |
宮崎県 | およそ200人 |
参考資料 名字由来net
特定の地域に多いわけではないようですが、西の方に多い印象です。
梯に他の文字を付けた苗字です。あまり見つけられませんでした。
雲梯(うなて)、梯本(かけもと)、倉梯(くらはし)、梯谷(はしがい、はしがや)、小梯(こはし、こばし、こがき)、佳梯(かはし)、梯上(はしうえ、はしがみ)、古梯(ふるはし)
「かけ」、「はし」と読ませることが多いようです。
変わった読ませ方は、雲梯(うなて)、小梯(・・・、こがき)ですね。
木へんなのに植物を指さない漢字たち
櫛は、木へんの漢字ですが植物を指すわけではないんですね~。そのため、「どんな植物なのか」という項は、お休みとなりました。
今までにも、木へんなのに植物を指さない漢字達がいました。「梮」「櫛」「樋」「杣」ですね。
まずは、「梮」です。意味を再掲します。
梮には3つの意味がありますね。「食事をするときの膳」や「かんじき」(60爺の中では雪の中で吐くやつだと思っていました)や土をかついで運ぶ道具とありますが、いずれも、なじみがないですなア!
引用 木へんに局と書いて梮!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
この漢字はwindows11で環境依存文字(=機種依存文字)でした。
機種依存文字とは、電子的に扱う文字データのうち、利用するパソコンやスマートフォン等の環境によって文字化けや全く表示できなくなるものをいいます。
引用 機種依存文字について
詳細は、次の記事を見てください。
次は「櫛」です。こちらの意味を示します。
櫛には3つの意味があります。お馴染み、①髪の毛をすきとかす道具ですね。おしゃれな方は、my櫛を持ってらっしゃいますよね。
引用 木へんに節と書いて櫛!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
おしゃれな方は、肌身離さず持ってらっしゃるであろう「くし」ですね。
詳細は次の記事をご覧になってくださいませ。
次は「樋」です。こちらの意味を示します。
意味は、「木や竹でつくった」とい(樋)です。かけひ(筧)とも言います。と、言われてもどんなものか駆らないですよね。
引用 木へんに通ると書いて樋!意味・読み方から名前での使い方まで総特集
この漢字は和製漢字でした。
詳細は次の記事をご覧になってくださいませ。
最後は「杣」です。次の意味を持っています。
杣には3つの意味があります。材木を切り出す山と、山林から切り出した材木、そして、その材木を切り出す人の3つです。
引用 木へんに山と書いて杣!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
この漢字、簡単な漢字ですが、山の木に関することを表す日本製の漢字。即ち国字だったんですね。
昔、使われていた漢字なので、現在では余り、なじみがありません。
こちらの漢字については次の記事に詳しいです。
最後に
木へんに弟で梯ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。
最初に、梯の読み方と意味について述べてきました。単純に、高い所に登るときに使用する道具というのがトップでした。変わった意味では、動詞の「もたれかかる」がありました。
そして、この梯を使った熟語を挙げたんですが、「梯子」を見たことがあるくらいで、他の熟語は初見でした。
人名漢字でしたが、さすがに、この漢字を採用する方はいないようで苗字を調べてみたら、そこそこ見つかりましたね。さすが日本です。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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