「しょっちゅう」は漢字で書ける?辞書で語源を探った結果をご報告
何気なくラジオを聞いていたら、何かの拍子に「彼は、しょっちゅう風邪をひいてるよね。」なんて会話が聞こえました。
この会話の文言「しょっちゅう」ですが、何かの折に使ったりしませんか?
どちらかというと、悪い意味で使われることが多い気がします。
今、60爺がライフワークにしている漢字が使えないかという疑問がわきまして、辞書を使って調べることにしたんですよ。
そこで、漢字で書けるのか、その意味は何か、さらには「しょっちゅう」の類語を辞書を使って明らかにしましたよ~。
それらの結果をご報告しますので、ご一緒にご覧になってくださいませ!
「しょっちゅう」は漢字で書けるの?
辞書等に当たった結果、その結論を発表しますね。
「しょっちゅう」は漢字で書けるの?
「しょっちゅう」の漢字表記はありません!
パソコンで「しょっちゅう」が漢字変換されないのも、漢字表記がないからです!
広辞苑、大辞林、大辞泉、明鏡国語辞典、三省堂国語辞典、光村国語学習辞典全てに、「しょっちゅう」の漢字表記は出ていません!
ですから、「しょっちゅう」の正式な漢字表記はないといっていいでしょう。
「しょっちゅう」の語源
まずは結論からですね。
「しょっちゅう」の語源は?
「しょっちゅう」は、「初中後(しょちゅうご)」の下略語である「初中(しょちゅう)」が促音化してできた語です!
どうやら、「初中後」が「しょっちゅう」の語源になっているようです!
それでは、「初中後」とは何なのでしょうか?
初中後とは、中世の文芸論などで、初心から堪能に至るまでの学習法を段階的にした三区分法
初中後とは、物事の一連の流れを三段階に分けて称した語であり、さらにそこから、「三段階の全ての過程を通じて」という副詞的な意が生じました。
そして、この「初中後」は、特に中世能や連歌といった芸道の世界で、その技能の習熟度に応じた習学法を段階的に称する語として用いられたんです。
近世に入り、「初中後」を略した「初中」という語が新たに生じ、近世後期に至って、促音化した「しょっちゅう」が出てきたという訳です!
次に、しょっちゅうの意味と類語を見ておきましょう。
しょっちゅうの意味と類語
順に、意味と類語を見ていきます。
しょっちゅうの意味
言うまでもなく、国語辞典に出てきてましたね。下記に一覧としてまとめます。
辞書 | 意味 |
---|---|
広辞苑 | いつも。ふだん。絶えず。始終。 |
大辞林 | いつも。常に。始終。 |
大辞泉 | いつも。しじゅう。 |
明鏡国語辞典 | いつも。始終。 |
三省堂国語辞典 | しじゅう。 |
光村国語学習辞典 | いつも。つねに。 |
ここから、しょっちゅうの意味は、「いつも、始終(しじゅう)、常に」と理解しておけば十分でしょう!
しょっちゅうの類語
しょっちゅうの類語はたくさんありますが、10コ程挙げてみました。
類語 | 読み | 意味 |
---|---|---|
明け暮れる | あけくれる | (「…に―・れる」の形で)始終あることに没頭する。 |
極まって | きまって | ある条件のもとでは必ずそうなるさま。いつも。必ず。 |
常々 | つねづね | ふだん。いつも。つねひごろ。 |
いつも | ← | いつでも。常に。平生。ふだん。 |
始終 | しじゅう | たえず。常に。 |
年中 | ねんじゅう | (副詞的に)あけくれ。絶えず。始終。 |
きまって | ← | いつも必ず。いつも同じように。 |
常に | つねに | いつも。平生。 |
常住 | じょうじゅう | いつも。ふだん。 |
四六時中 | しろくじちゅう | 始終。つねに。日夜。 |
他にも、いろいろな表現があります。調べてみるのも面白いかもです。
最後に
「しょっちゅう」は漢字で書けるのかを見てきました。
「しょっちゅう」の漢字表記はないんです。そのため、パソコンなどで変換しても漢字の候補が出ないんですよね~!
語源は、「初中後」でした。芸能の上達の道を三段階に示したものでした。モノによっては、さらに三段階に分けているとのことでしたね。上達への道は険しいんですな。
「しょっちゅう」の意味は、「いつも」だと覚えておけば、まず問題ありませんね。ただ、皆さんのうち、どれだけの方が「しょっちゅう」を使うんでしょうか?
類語も山ほどある中、10個のみ上げておりますよ。
※気づけば、「言葉の意味」の記事も増えてきています
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