王位戦の日程を見どころも含めて大特集!2024年の観戦計画を立てよう

2023年2月12日

王位戦は将棋の8大タイトルの中で序列が3位のタイトルです。

藤井聡太王位(竜王・名人・七冠)は現在王位連続4期のタイトルホルダーとして65期王位戦に挑戦者渡辺明九段を迎えています。

藤井王位が防衛すると連続5期の保持で永世位を獲得します。渡辺九段は、王位戦挑戦が初めてで、無冠を返上できるかです。

渡辺九段は、藤井王位(竜王・名人、七冠)から、保持していたタイトルを取られまくり(棋聖、王将、棋王、名人)です。

意地を見せて、素晴らしい闘いを見せてほしいんですが、言動が渋いんですよね。

この記事では、王位戦の日程を見どころも含めて大特集します。2024年の観戦計画を立てていただければ幸いです。

是非、ご覧になってくださいませ。

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第65期王位戦七番勝負

第65期王位戦七番勝負の見どころと、その対戦成績をご覧ください。

見どころ

何といっても、渡辺九段が藤井王位にどう立ち向かうかですね。

対戦成績は、渡辺九段から見てひどい状況(4勝20敗)ですが、そこを立て直せるかどうかにかかっています。

「タイトル戦では何度もやってきていますが、今まで結果が出せていないので、今までの借りを返せるようにやりたいなと思います」

渡辺明九段が藤井聡太王位への挑戦権を獲得 失冠から約1年、リベンジ掲げ“真夏の七番勝負”へ!|abemaタイムズ

挑戦獲得後、上記のように語った渡部九段が、王位戦でどう戦うのか注目です。

第9期叡王戦では、対戦成績11連敗を喫していた伊藤匠七段が、その後3勝1敗で叡王位を奪取したように、何が起こるかわかりません。

渡辺九段の奮闘に期待しましょう。

第65期王位戦七番勝負戦績

いよいよ、第65期王位戦七番勝負が開幕します。こちらでは、その勝敗をお知らせします。

60爺

渡辺九段が、どこまで藤井王位に迫れるか、興味はその一点です。

対局者/局数第1局第2局第3局第4局第5局第6局第7局
藤井聡太王位
渡辺明九段

第5局は、8月27,28日兵庫県神戸市北区「中の坊瑞苑」で行われました。
94手で先手藤井王位が勝ち、4勝1敗で王位を防衛、王位連続5期保有により、二つ目の永世位である「永世王位」の資格を手にしました。
またもや、22歳1カ月の最年少二冠という記録付きです(羽生善治九段が持つ最年少記録(24歳9ヶ月)を破った)。

今回のシリーズは、渡辺九段が踏ん張り、第1局~3局は、渡辺九段が押していたイメージがあったものの、終わってみれば、藤井王位の強さが光りました!

第1局は6月6,7日愛知県名古屋市東区「徳川園」で行われました。先手藤井王位で始まりましたが、中盤で千日手となり、手番を入れ替えた指し直し局は、渡辺九段が藤井王位を追い詰めたものの詰みを発見できずに逆転で藤井王位の先勝となりました。

王位戦七番勝負第2局は、97手で先手の渡辺九段がが勝ちました。
シリーズ成績は1勝1敗になり、勝った渡辺九段は対藤井の連敗を3で止めました。
この対局は、立会人の森内俊之九段が「渡辺九段の快勝」と述べたように、久しぶりに渡辺九段の準備が功を奏したと言って良いでしょう。

王位戦七番勝負第3局は、111手で先手の藤井王位の勝ちとなりました。
シリーズ成績は、藤井王位の2勝1敗になり、防衛に向けて大きな1勝です。
渡辺九段は、第1局に続き、好局を落として非常に悔しそうでした。

王位戦七番勝負第4局は、100手で後手の藤井王位が勝ちました。
この対局、渡辺九段は終始押され気味で、第3局までのはつらつさがなかったようです。
シリーズは、藤井王位が3勝1敗と王手をかけ、合わせて2つ目の永世位にも王手が掛かりました。

第65期棋聖戦七番勝負日程及び会場予想

第65期棋聖戦七番勝負の日程が次の通りです。

  • 【第1局】7月6・7日(土・日)愛知県名古屋市東区「徳川園」
  • 【第2局】7月17・18日(水・木)北海道函館市「湯元 啄木亭」
  • 【第3局】7月30・31日(火・水)徳島県徳島市「渭水苑」
  • 【第4局】8月19・20日(月・火)佐賀県唐津市「洋々閣」
  • 【第5局】8月27・28日(火・水)兵庫県神戸市北区「中の坊瑞苑」
  • 【第6局】9月10・11日(火・水)静岡県牧之原市「平田寺」
  • 【第7局】9月24・25日(火・水)神奈川県秦野市「元湯 陣屋」

今期の会場について簡単な情報をお届けします。


第一局会場について

愛知県名古屋市東区「徳川園」

切妻造りの屋根と総桧張りの能舞台は、そこに足を踏み入れた者を一様に、“雅”の世界へ引き込んでくれます。桃山時代を意識したこの能楽堂は、能・狂言ばかりでなく、琴・三味線・尺八をはじめとする邦楽や舞踊等、他の伝統的な舞台芸術にもご利用いただけます。

引用 能楽堂

豊田市コンサートホール・能楽堂は、豊田市の音楽・伝統芸能の拠点施設として、パイプオルガンをシンボルとしたクラシック音楽専用ホールや本格的な能舞台等を有する施設です。

豊田市能楽堂は平成10年に開館したそうです。能楽が盛んであった桃山時代の能舞台をイメージした作りになっているんですね。

第二局会場について

北海道函館市「湯元 啄木亭」

第三局会場について

徳島県徳島市「渭水苑」

「渭水苑」は、徳島対局では恒例となっている会場です。

昨年第64期の王位戦でも第5局の会場となっていました。

徳島対局では恒例となっている会場。元々は故・和田吉郎氏が住むために建てられた1,000坪の邸宅で、1980年に料亭として開業しました。「渭水」には水のように人が集まり、憩い、栄えるという願いが込められており、挙式場、宴会場としても利用されています。
 庭は茶庭、池泉庭園、枯山水庭園の3種があり、枯山水庭園を設計したのは浅野二郎氏。2018年の「将棋の日」には、日本将棋連盟から感謝状が贈られています。

引用 中継ブログ

第四局会場について

佐賀県唐津市「洋々閣」

第五局会場について

兵庫県神戸市北区「中の坊瑞苑」

明治元年に創業した有馬温泉の老舗旅館で、温泉街の中央に位置します

閑静な温泉宿。有馬温泉まで徒歩 4 分。六甲山の頂上まで行けるロープウェイ有馬温泉駅から徒歩 15 分。
豪華な客室に薄型テレビ、ミニバー、お茶セット、ダイニング テーブル、リビングエリアを完備。ほとんどの客室が布団付きの和室。専用の温泉露天風呂とマッサージ チェアを備え、窓からは温泉街の景色を楽しめる客室もある。ルームサービスを利用可能。
朝食は客室または上品なレストランで提供。ピアノバー&ラウンジ、カフェ、温泉の露天風呂、石庭がある。子供は 13 歳から宿泊可能。

引用 ホテルの詳細

昨年、一昨年も、第3局の舞台となっています。藤井王位には、馴染みの宿かもしれませんね。

第六局会場について

静岡県牧之原市「平田寺」

平田寺は臨済宗の寺院です。こちらは古い歴史があります。

弘安6年(1283年)に龍峯宏雲によって開山されました。本堂は戦国時代に焼失しましたが、天明6年(1786年)に相良藩主の田沼意次によって再建されています。なお、田沼意次はこの2年後に江戸で死去。70歳の生涯でした。・・・。
平田寺では国宝に指定されている聖武天皇の勅書が所蔵されており、実物は非公開ですが牧之原市資料館でレプリカを見ることができます。

引用 中継ブログ

昨年も第6局の会場でした。残念ながら、シリーズが4勝1敗で終わってしまったので、対局はありませんでした。

第七局会場について

神奈川県秦野市「元湯 陣屋」

将棋界にとっては、お馴染みの対局場ですね。

鶴巻温泉駅から徒歩数分の場所に立地しています。

過去には「陣屋事件」など、知る人ぞ知る出来事が起こったりしています。

カレーも有名で、対局者も度々頼んでいるようですね。

王位戦について

王位戦は次のような棋戦です。

1960年に「三社杯B級選抜トーナメント」が発展解消されて将棋界で4番目のタイトル戦となりました。初代王位は、あの大山康晴が塚田正夫を4-1で 退けてタイトルを獲得しています。
タイトルの序列(将棋の八大タイトル その名称と序列、番勝負について解説する)は、名人、竜王に次ぐ第三位です。
2020年に藤井聡太七段が挑戦者に名乗りを挙げた際、一般ニュースでも騒がれ社会現象になりました。

引用 将棋タイトル序列第3位王位戦の仕組みと賞金額、永世位について

王位戦は、予選を勝ち上がった棋士8名を紅組、白組に4名ずつ分け、それぞれのシード棋士2名の都合6名で総当たり(ひとり5局)のリーグ戦を行います。

紅組、白組の成績最上位の優勝者が挑戦者決定戦一番勝負を行い、挑戦者を決定します。

挑戦者が前期の王位と七番勝負を行います。

詳細は次の記事をご覧ください。

ここ3年間の王位戦7番勝負(☆:勝、★:負、持:持将棋、左側の棋士から見た勝ち負け)を見てみましょう。

  • 第61期(2020年)木村一基王位★★★★藤井聡太棋聖 奪取
  • 第62期(2021年)藤井聡太王位★☆☆☆☆豊島将之九段 防衛
  • 第63期(2022年)藤井聡太棋聖★☆☆☆☆豊島将之九段 防衛
  • 第64期(2023年)藤井聡太王位☆☆☆★☆佐々木大地七段 防衛
  • 第65期(2024年)藤井聡太王位☆★☆☆☆渡辺明九段 防衛

藤井聡太王位は王位5連覇中を達成しました。

王位戦での成績は、20勝4敗(.833)と、非常に高い勝率を挙げています

王位を連続5期保有で永世王位の称号を得ました。

藤井王位は再度の八冠達成のために、また、難関をクリアしました。

対局視聴方法

昨年は、abemaTVにて無料で対局を見ることが出来ました。

恐らく、今期も同様に、abemaTVにて無料で対局を見ることが出来るのではないでしょうか?

また、王位戦中継サイトから中継ブログを見ることで、途中経過を確認できます。

日本将棋連盟の棋戦一覧から王位戦を選択しましょう。

王位戦中継サイトをクリックすると、「王位戦中継サイト」に入ることが出来ます。現時点では、第63期のものが表示されます。

この中継ブログに「中継ブログ」がありますので、クリックすることで「中継ブログ」を確認できます。現時点では、第63期第四局の中継ブログが確認できますよ!

棋譜チェックの方法

こちらも、上記「対局視聴方法」と同じで、王位戦中継サイトから棋譜を見に行けます。

日本将棋連盟の棋戦一覧から王位戦を選択しましょう。

棋聖戦中継サイトをクリックすると、「棋聖中継サイト」に入ることが出来ます。現時点では、第63期のものが表示されます。

このページに「棋譜を見る」がありますので、クリックすることで棋譜を確認できます。現時点では、第63期第4局の棋譜が確認できますよ!

藤井聡太王位と渡辺明九段の対戦成績

藤井聡太王位と挑戦派である渡辺明九段の対戦成績は、下記のように20勝4敗と大きな差が付いています。

  • 藤井聡太王位○○○●○○○○●○○○○○○○○●○○○渡辺明九段

王位戦第5局で藤井王位が4勝1敗で防衛し、トータル対戦成績は藤井王位の24勝5敗(.828)となりました。

初対戦は2019年2月16日の第12回朝日杯オープントーナメント決勝で、藤井聡太七段が渡辺明棋王を後手番で破りました。

次にまみえたのは、第91期棋聖戦で藤井七段が渡辺三冠にタイトル初挑戦しました。それを、藤井七段は3勝1敗で制し初戴冠となりました。

その後、第14回朝日杯オープントーナメント準決勝で、藤井二冠が渡辺名人を後手番で破りました。

第92期棋聖戦では、昨年のリベンジに燃えた渡辺名人が挑戦者となりましたが、藤井二冠が3連勝のストレートで渡辺九段を制し、タイトル3期で九段に昇段しました。

その後も、王将戦、棋王戦、名人戦というタイトルを保持していた渡辺九段を次々に破り、渡辺九段は無冠となったのでした。

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最後に

第65期王位戦は、4勝1敗で藤井王位の王位5連覇、永世王位獲得幕が下りました。

渡辺明九段が踏ん張り、第3局までは、むしろ、挑戦権が王位を押していたように思います。しかし、結果は2勝1敗で藤井王位がリードしました。

残る2局は、終始、藤井王位が優位に立っていた感があります。

戦略家として名高い渡辺九段、又もや、天敵藤井竜王・名人に屈しました。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺