木へんに会うと書いて桧!読み方から意味・名前での使い方まで総特集
先日、地方の老舗旅館のサイトを見ていたんですが、ヒノキ風呂の特集をやっていまして、コロナがおさまったら行ってみたいななんて考えていました。
そして、ヒノキに当たる漢字が出てきたんですが、「檜」や「桧」があることに気が付いたんですよ。
60爺のセンサーにピピっと反応いたしました!
檜は割となじみがあるんですが、木へんに会うと書いて「桧」もヒノキと読むんですね。
でも、何で2種類あるんだろ?
そこで、木へんに会うの「桧」について、いつものように、読み方から意味・名前での使い方まで突っ込んで調べてみたいと思います。
是非、ご一緒に見ていきましょう。
木へんに会ういえば桧!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、桧の意味と読み方を明確にしましょう。
桧の読み方と意味
桧
画数 :10画
音訓:カイ (日本語だけ)ひのき
意味
①木の名。ヒノキ科ビャクシン属の常緑高木。円錐型の樹冠を呈する。材質は堅くて緻密で、建築・器具などの用材になる。イブキ。イブキビャクシン。②棺の上の飾り。③春秋時代の国名。④姓の一つ。
日本語だけの意味
木の名。ヒノキ科ヒノキ属の常緑高木。材はきめが細かく、光沢があり、耐水性が強いため建築に用いるほか、用途が広い。ヒノキ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
紹介したとおり、「桧」の音読みは「カイ」、日本語だけの訓読みは「ひのき」です。
何で漢字が2種類あるかわかりましたよ~。実は、「桧」は「檜」の異体字※なんです。
異体字※
引用 コトバンク 異体字
漢字の字体のうち標準字体以外のもの。異体文字、別体字、変体字ともいう。広義の・・・通常は漢字のみをさす。異体字の分類は諸家によりかならずしも一定しないが、(1)略字(字画を省略したもの。暦・歴→厂、幅→巾など)、(2)合字(2字を合成したもの。麻+呂→麿、菩+薩→など)、(3)分字(1字を2字に分割したもの。米→八木など)、(4)古字(古文ともいう。篆(てん)書以前の古体字。礼のように常用漢字に採用されているものもある)、(5)俗字(世間に通用している正式でない字体。曜→など)、(6)譌(か)字(誤字と認められるもの)などが考えられる。
おー!「桧」は標準字体ではないんですね。
中国では、別の木を指すんですね!
ビャクシンとヒノキの葉を並べてみましたが、よく似ていますな。
今回の追及する植物は、日本でなじみの深い「桧」にします!
気を取り直して、桧の書き順を示しておきます。
木と会の書き順そのままです!間違えることはないですよね。
ついでと言っては何ですが、標準字体の「檜」の書き順も載せておきます。こちらは難しいぞ。
木へんの右側の書き順が要注意です。
8-13の部分を間違えないようにすれば、あとは問題ないでしょう。
9の後、縦棒を引いて(10)からチョンを2つ(11,12)打つんですよ。最後に横棒(13)ですね。
もっと詳しく知ろう!桧の漢字としての由来や成り立ち
桧の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
桧の由来
和名ヒノキの語源ですが、次の説があります。
- 古代において木をこすって火を起こすのに用いられ、「ヒノキ」は「火の木」という意味だという説
- 尊く最高のものを表す「日」をとって「日の木」が由来だという説
- 神宮の用材に用いられることから「霊の木」が由来だという説
語源由来辞典は、上代特殊仮名遣において、「火」の「ひ」は乙音である一方「ヒノキ」の「ヒ」は甲音であることから、「火の木」説は妥当ではないと言っています。
檜(桧)の漢字の成り立ち
檜は、「木」+「會」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「會」:二つ以上のものを一つの所にあわせるの意味です。
針状(松)と鱗状(コテノガシワ)の葉をあわせて持つ木を示しています。
ただ、この性質を持つ「檜」は、ヒノキ科のイブキビャクシンです。
「説文解字(セツモンカイン)」に「柏葉松身」とあり、柏と松の形状をあわせ持つ木とする。「ひのき」は日本的展開。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
実際の檜の葉は鱗状になってます!
桧ってどんな植物?
桧はどんな植物なのでしょうか。ヒノキに絞って、その花言葉と、形態・生態を見ていきましょう。
花言葉
桧に花言葉なんてあるのかななんて思っていたんですが、ちゃんとあるんですよ!っていうか、ヒノキ花粉が話題になるんですから、花は咲くはずですよね。
- 不滅
- 不老
- 不死
- 強い忍耐力
大変長寿の木であり、木材としても最高級であるところからイメージされたのでしょうね。
形態・生態
本州の福島県以南、四国、九州の屋久島まで分布しています。多雪を嫌うため、日本海側には余り分布せず、スギに比べて著しく太平洋側に偏っています。木曽の天然林は有名です。
典型的な陰樹の特性を持ち、幼樹は日当たりを嫌います。
形態・生態はwikiに詳しいです。
樹高は20 – 30メートル。大きいものでは高さ50メートル、直径2.5メートルになるものもある。直幹性で樹皮は赤褐色で、帯状に剥がれる。
引用 wiki ヒノキ
葉は鱗片状で濃緑色をしており、枝に密着して交互に対生(十字対生)し、枝全体としては扁平で、細かい枝も平面上に出る。・・・。
花期は4月。雌雄同株。雄花は長さ2 – 3ミリメートルで枝先に1つずつ、全体に数多くついて茶褐色をしている。風媒花で、春に花粉を飛散させる。雌花は直径3 – 5ミリメートルの球形で枝先につき、熟すると膨らんで果実になり鱗片に隙間ができる。
果期は10 – 11月。果実は球果で、大きさは直径8 – 12ミリメートルで赤褐色に熟す。冬になっても、赤褐色の果実が枝葉について残っており、その形はサッカーボールを思わせる形状である。
桧は、どでかい木なんですね。
また、花粉については悪評高いですな。
桧は、建材として使用されます。こちらも、wikiから引用します。
日本では建材として最高品質のものとされる。木材の特長として、色が白く、加工が容易な上に緻密で狂いがなく、耐水性や耐朽性に富んで光沢があり、日本人好みの強い芳香を長期にわたって発する。正しく使われたヒノキの建築には1,000年を超える寿命を保つものがあり、ヒノキ材の強度は伐採後徐々に増加し、300年後に最も高い強度を示し、1000年後に伐採時の強度に戻ると言われている。現在では一般家庭でも多く使われ、特に和式の様式を持った建築物に高級材として使用され、建築費が高くつくため「檜御殿」という言葉も生まれている。木肌のぬくもりと芳香が好まれて、ヒノキ材を浴槽にした檜風呂も作られる。
引用 wiki ヒノキ
ここに紹介されたように、桧は建材として高評価ですね。
香りが特によく、高級旅館などには「ヒノキ風呂」が併設されてたりしますよね!
以上、桧の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、桧とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「桧」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
木へんに会うと書く「桧」は、赤ちゃんへの名付けで、「ひ」「かい」などと読ませることのできる漢字です。
「桧」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。
- 何事にもくじけない、芯の強い人に。:建材として優れているところから
子供にとっては、珍しい名前なので一発で覚えてもらえたり、そこから話題が進んだりするするメリットがあると思います!
但し、他の文字と組み合わせた場合は、「読みが伝わりづらい場合が多いのは要注意」でしょう。
名前をちゃんと読んでもらえないのはストレスになるかもしれないので、命名時の気持ちや願いなどをきちんと伝えておくなどの十分なフォローを忘れずに実施しましょう!
「桧」を使った名前
「桧」は、それほど人気のある漢字ではないようです。
ただ、「桧」を使った名前は、考えれば、色々な名前を付けられそうです。
私自身が名付け親になる可能性は少ないですが、自分なりに勝手にベスト3を出してしまいました!
男の子の名前60爺ベスト3
- 桧斗(かいと)
- 桧太(けいた)
- 桧夢(かいむ)
読みは「かい」、「けい」です。
女の子の名前60爺ベスト3
- 桧翠(ひすい)
- 朝桧(あさひ)
- 桧那(ひな)
こちらは、全て「ひ」と読ませます。
次の章では、異体字について書いた記事を見ていきたいと思います。
ところで異体字についての記事は?
過去に異体字である漢字の記事を書いています。「木へんに百」「木へんに戸」ですね。
木へんに百で栢
木へんに百で栢なんですが、この漢字の読みは、日本語だけの意味で「かしわ」「かや」なんです。
標準字体は柏なんですよ!
この記事の中では、植物としての解説は「かしわ」「かや」がありますが、標準字体の顔を立てて、「かしわ」について詳しく述べています。
詳細については、地祇の記事をご覧になってください。
木へんに戸で枦
木へんに戸で枦なんですが、この漢字の読みは、日本語だけの意味で「ハゼノキ」なんです。
標準字体は櫨なんですよ!
本記事で扱う「桧」は名前として使える漢字で男女別の名前ベスト3を出していますが、「枦」は名前として使用できない漢字でしたね。
その他、成り立ちが・・・です。気になる方は、こちらの記事もご覧になってください。
異体字については、2つの漢字を紹介しました。
最後に
木へんに会うといえば桧ですが、この漢字について述べてきました。
最初に、桧の読み方と意味について述べてきました。
意味については、ヒノキ科の植物でしたね。ヒノキは日本語だけで通じるもので、ちょっと、驚きました。
漢字の書き順は、まず間違えようがなかったですが、標準字体の檜はちょっと注意が必要でした!
その由来にはいくつかの説がありましたね。合わせて、成り立ちも調べました。
しかし、漢字を調べていると、いろいろ勉強になって面白いです。次回はどんな漢字にしようかな。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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