木へんに区と書いて枢!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集

2023年2月19日

昔々、何かの書籍で「中枢神経」という文字を見かけたことがあります。

この四文字熟語の中に、木へんの漢字があることに気が付いたんですよ。現在、木へんの漢字についてシリーズ化していますが、この漢字を題材に出来そうです。

60爺

ただ、この漢字、一般的にはあまり見る機会がないような気がしますね。

木へんに区で枢ですが、さて、この漢字の読み方がわからない。とりあえず、中枢で変換した後、中を削除して対応しますが、何と読むんでしょうかね!

それでは、今までと同じように、木へんに区の枢について、漢字の読み方や全体像をチェックして、由来や成り立ち及び名前での使われ方を見ていきます

是非、最後までお付き合いをお願い申し上げます。

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木へんに区といえば枢!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、枢の意味と読み方を明確にしましょう。

枢の読み方と意味

画数 :8画
音訓:スウ とぼそ (日本語のみ)く・る くるる くろろ とまら
意味
①とぼそ。穴にはめこむ。扉の回転軸。くるる。②細かく入りくんだからくり・仕掛け。③中心となる重要なもの。かなめ。④木の名。ニレ科ハリゲヤキ属の落葉小高木。枝の先に鋭く硬いとげがある。ハリゲヤキ。別名、山楡・刺楡・・・。⑤星の名。北斗七星の第一星。⑥姓の一つ。
日本語だけの味・用法
(訓読み)く・る くるる くろろ とまら
(名付)たる

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

枢には6つの意味があります。まあ、⑤⑥は放っておいてもいいでしょう^^;

「とぼそ」、「くるる」って日本語初めて耳にしました。しかし、広辞苑で引いたら、ちゃんとした日本語なんですよ!驚きです!

くるる【枢】
①扉の端の上下につけた突起(とまら)をかまちの穴(とぼそ)にさし込んで開閉させるための装置。くる。くろろ。拾玉集4「納殿の―の妻戸おし開けて」
②戸の桟。さる。
③回転装置の心棒。枢軸。

引用 広辞苑

と‐ぼそ【枢・扃】
(「戸臍とほぞ」の意)
①開き戸のかまちに設けた、枢とまらを受ける穴。俗に、「とまら」とも。〈倭名類聚鈔10〉
②転じて、扉または戸の称。

引用 広辞苑

広辞苑の説明の中で、訓読みの「くろろ」や「とまら」がちゃんと出てきました。

60爺

ふざけた訓読みだと思っていたんですが、私の知識不足だったとは・・・^^;

ただ、言い訳するようですが、「くるる」や「とぼそ」を知っている人って、そんなにいないのではないでしょうか?

「②細かく入りくんだからくり・仕掛け。」や「③中心となる重要なもの。かなめ。」なんて意味もあるんですね。④では、ハリゲヤキの木を指しています。

③の意では、「枢要(すうよう):たいせつなところ。かなめ」という言葉があります。

それでは、書き順をみてみましょう。

枢の書き順の画像

木へんに区の書き順です。区の書き順が、60爺の思っていたものと違ってます。5で横棒を引いたのち、8を先に書くと思っていました。正式な書き順はメを先に書くんですね。

勉強になったゼイ!

上記の書き順をよく見てわすれないようにしましょう。


もっと詳しく知ろう!枢の漢字としての由来や成り立ち

枢の旧文字は「樞」なんです!その字源をみていきます。

樞=「區(ク):曲がる)」+「木(き)」(形声)。

形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

區は「狭い範囲に仕切る」「入り組んで曲がる」というイメージがあり、「曲がる」というイメージに展開。樞は棒を突っ込むU形に曲がってへこんだ穴を示す。この図形的意匠によって、扉を開閉するために回転軸を差し込む穴(とぼそ)、また、とぼそとくるるを含めた仕掛けを表す。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

なにと「區」自体が「扉を開閉するために回転軸を差し込む穴(とぼそ)、また、とぼそとくるるを含めた仕掛け」なんですな!

ちょっとビックリです!

枢(ハリゲヤキ)ってどんな植物?

枢(ハリゲヤキ)はどんな植物なのでしょうか。その花言葉と、形態・生態を見ていきましょう。

花言葉

枢(ハリゲヤキ)に花言葉なんてあるのかななんて思っていたんですが、ちゃんとあるんですよ!

  • 威厳
  • 愛国心

ただ、何と言うか、花言葉に似合わない名称が並びました!この木は、中国や朝鮮が原産なので、その関係で、こんな花言葉になったのかしらなんて邪推しちゃいます。

形態・生態

ハリゲヤキは中国・朝鮮に分布している樹高10mほどに達する落葉樹です。

形態は、次のようなものです。

ハリゲヤキは、広葉樹または低木を持つ落葉性の小さな木として成長します。彼の故郷で彼はめったに10メートル、12 メートルまでの身長の高さに達していません。樹皮は濃い灰色から灰色がかった茶色です。しばしば堅い枝には、灰色がかった茶色から茶色がかった紫色の、最初はふわふわの毛むくじゃらの樹皮と、 長さ2 cmから10 cmの短い芽が強いとげに変化します。

引用 植物の百科事典 ハリゲヤキ

材質は硬く、農具や車輛に用いられます。

以上、枢の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、枢とはどんな植物なのかを見てきました。

次の章では、枢を使用した言葉を集めることにしました。

枢のつく言葉

枢のつく言葉を紹介します。

枢のつく言葉読み意味
枢奥スウオウ①物事の主要なところ。②秘密のところ。
枢機スウキ①物事の大切なところ。②国家の大切な政務・地位。
枢軸スウジク①物事の中心。要所。②おもな役。
枢臣スウシン重要な地位の家臣。大臣のこと。
枢密スウミツ①政治上秘密にすべき事柄。②「枢密院」の略。
枢務スウム国家の重要な政務。
枢要スウヨウたいせつなところ。かなめ。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研、広辞苑

60爺

枢軸、枢密などは聞いたことがあります。大切なモノを「枢」といったイメージがあったんですが・・・。

やはり、「枢」は大切なところを示すような熟語が並びました。でも、一般的には余り見かけない熟語が多いですね。

枢木について

「枢」で糸色見ていたところ、「枢木」という言葉に気がつきました。これ、何と読むんでしょう。

一見、何と読んでいいのかわかりませんでした。「すうぼく」ですかね。辞書を引いたら一発で出て来ました。

意味は「くるる」に同じとなっています。上述した「枢(くるる)」ですね。

次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。

名前に使われる際のポイントは

木へんに区と書く「枢」は、人名としては、ほとんど見かけない漢字です!「枢」は名前には使いずらいようですね。実際、この漢字を使った名前を捜しても、ほとんどヒットしません。

そこで、方針を変更して、「枢」の入った苗字を見てみましょう!

いつもやっている、そのものずばりの「枢」という苗字です。ところが、この苗字、見つからないんですよ!

【名字】枢
【読み】
【全国順位】
【全国人数】

参考資料 名字由来net

この苗字、「くるる」であるのかと思いましたが、ちょっと変わった読みなので存在しないんですね。

それでは、枢に他の漢字を加えた、たとえば前述した「枢木」なんて苗字はないでしょうか?読み方は、当然、「くるるぎ」です。しかし、この苗字も見つかりません。

結局、他の漢字をつけた苗字も見つからないため、この章は終了となります。

今回の漢字には、次々と驚かされましたね!

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最後に

木へんに区で枢ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。

最初に、枢の読み方と意味について述べてきました。いやー、日本だけの読み方に、「とぼそ」だの「くるる」だの「くろろ」だの「とまら」だのがあったんですが、ふざけた読み方で間違いかと思ったら、自分の知識のなさに驚かされましたね!

この漢字自体、木へんに区で枢ですが、めったに見ない漢字ではあるんですが、からくりとか仕掛けの意を持っているとは思いませんでした。大体、「中枢」とか「枢密」だとか何か大切な意味を持っているのかと思っていたんですが、これも訂正です。

中国や朝鮮には、枢という植物もあって幅広い意味だなと思った次第です。

新たな知識を得て、さらに別の漢字も調べていこうと思った60爺でした。

※気づけば木へんの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

木へんの漢字

Posted by 60爺