木へんに南と書いて楠!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
突然ですが、皆さん、「太平記」って知っていますか。
南北朝時代を舞台に、後醍醐天皇の即位から、鎌倉幕府の滅亡、建武の新政とその崩壊後の南北朝分裂・・・を扱う軍記物語です。
この物語の中に、後醍醐天皇を助ける悪党「楠木正成」が登場するんですよ。
60爺より、もっと上の方だと「ああ、大楠公ね!」なんてパッとわかるんですが、歴史を好きな方でないとピンとこないかもしれません。
なんで、こんな話をしたかというと、この「楠」がポイントです!60爺がいつもやっている「木へんの漢字」なんですよ!
今回は、この木へんに南と書く楠について特集するんです。
そこで、木へんに南の「楠」について、いつものように、読み方から意味・名前での使い方まで突っ込んで調べていきますよ~。
是非、ご一緒に見ていきましょう。
木へんに南といえば楠!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、楠の読み方と意味を明確にしましょう。
楠の読み方と意味
楠
画数 :13画
音訓:ナン (日本語だけ)くす くすのき
意味
①木の名。クスノキ科タイワンイヌグス属の常緑大高木。幹は直上し30mに達する。材質がよく建築や家具に用いる。南方に産する。ナンムー。楠木。②姓の一つ。
日本語だけの意味
木の名。クスノキ科クスノキ属の常緑高木。南方の温暖地の産。よい香りがする。材は樟脳をとる。クス。クスノキ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
紹介したとおり、「楠」の音読みは「ナン」、日本語だけの訓読みに「くす」「くすのき」があります。
中国では、別の木を指すんですね!
タイワンイヌグスと出ていますが、中国では「タブノキ」を指すんだそうです(from wiki クスノキ)。
次に、楠の書き順を示しておきます。
木と南の書き順そのままです!
これら二つの漢字を間違えることはないですよね。
気になる方は、上記の書き順を今一度ご確認くださいませ~。
次に、楠の由来と成り立ちを見ていきましょうか。
もっと詳しく知ろう!楠の漢字としての由来や成り立ち
楠の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
楠の由来
和名クスノキの由来は諸説あります(from wiki クスノキ)。
- 香り高く、寿命が長い「奇(くす)しい木」という意味で名付けられた
- 南方語由来とする説
世界的には、台湾、中国、朝鮮の済州島、ベトナムといった南方に分布し、それらの地域から日本に進出したと言われています。
漢字も、「木に南」なのも、そこが由来しているのかもしれませんね。
楠の漢字の成り立ち
楠は、「木」+「南」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「南」:そのものずばり「みなみ」の意味です。
南方に産する木を示しています。
「本草網目(ホンソウコウモク)」に「南方の木、ゆえに南に従う」とある。「くすのき」は日本的展開。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
次の章では、いつものように、楠はどんな植物かを見て参ります。
楠ってどんな植物?
楠はどんな植物なのでしょうか。
花言葉
巨木である楠に花言葉なんてあるのかななんて疑問でしたが、ちゃんとありました。
巨木でも植物ですから…。
- 芳香
上述した「日本語だけの意味」の中に「よい香りがする。材は樟脳をとる。」とありますが、クスノキの葉や枝などから、樟脳の香りがほのかに漂うことが、その由来なんですね。
樟脳とはクスノキから採取される白色半透明の結晶のことです。
この強い香りから、クスノキの樟脳は自然の防虫剤として知られているんです。
形態・生態
日本では、主に関東地方南部以西から本州の太平洋側、四国、九州・沖縄に広く見られます。特に九州に多く、生息域は内陸部にまで広がっています。
日本最大のクスノキは、先程、画像をお見せした、鹿児島県蒲生八幡神社の「蒲生の大楠」(幹周24.2 m)です。
形態・生態はwikiに詳しいです。
高さは8 – 25m ほどになり、幹回りが3 m以上になる巨木が多い。
引用 wiki クスノキ
葉は互生し、表面は緑色でつやがあり、裏面は灰緑色。春の芽吹きの若葉は、はじめ赤くやがて明るい緑色になり、葉柄が赤色のものと緑色のものがあり、赤いものが多いと全体として視覚的に赤っぽく感じられ目につく。花期は初夏(5 – 6月)で、葉の付け根から円錐花序を直立させて、直径5 mmほどの小さな花が多数咲く。花色は、はじめは白色であるが、あとに黄緑色を帯びる[13]。花被片は6個ある[10]。
果期は秋(10 – 11月)。果実は直径7 – 9ミリメートル (mm) 程度の球形の液果で、はじめは淡緑色だか11 – 12月になると黒色に熟す。鳥が食べて種子散布に与るが、人間の食用には適さない。
葉や木の各部にほのかに甘い芳香があり、樟脳の材料になる。
8~25mにも達する巨木ですね。
幹回り3mというのも、半端な太さではないですな!
楠は、昔からいろいろと利用されてきたようです。
- 古くからクスノキ葉や煙は防虫剤、鎮痛剤として用いられ、作業の際にクスノキを携帯していた
- 常緑のクスノキは明るい雰囲気があり、街路樹や公園樹としての植栽に盛んに使われた
- 将来東京でも煙害(公害)が深刻化することを見通し、クスノキなどが植林されている
- 虫害や腐敗に強いため、古来から船の材料として重宝されていた
- 粗製樟脳から精製して得られるカンフルは、強心剤として注射薬に使われる
参考 wiki クスノキ
以上、楠の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、楠とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「楠」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
木へんに南と書く「楠」は、赤ちゃんへの名付けで、「な」「なん」などと読ませることのできる漢字です。
「楠」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。
- 楠のように大きく丈夫に育つよう願う。
- 努力家で忍耐力のある人に育って欲しい。
子供にとっては、ちょっと読み難い名前です。そのため、一発で覚えてもらえたり、そこから話題が進んだりするするメリットがあると思います!
但し、他の文字と組み合わせた場合は、「読みが伝わりづらい場合が多いのは要注意」でしょう。
名前をちゃんと読んでもらえないのはストレスになるかもしれないので、命名時の気持ちや願いなどをきちんと伝えておくなどの十分なフォローを忘れずに実施しましょう!
「楠」を使った名前
「楠」は、それほど人気のある漢字ではないようです。
ただ、「楠」を使った名前は、考えれば、色々な名前を付けられそうです。
私自身が名付け親になる可能性は少ないですが、自分なりに勝手にベスト3を出してしまいました!
男の子の名前60爺ベスト3
- 和楠(かずな)
- 楠斗(なんと)
- 聖楠(せいな)
読みは「な」、「なん」です。
女の子の名前60爺ベスト3
- 梨楠(りな)
- 楠(みなみ)
- 楠奈瀬(ななせ)
こちらは、「な」と、一文字で「みなみ」と読ませます。
「楠」は木へんに南と方角を指す漢字が付いています。
他の方角、東西北のつく漢字の記事もあります。さらに全体をまとめた記事もあるので、よろしければ、ご覧ください。
最後に
木へんに南といえば楠ですが、この漢字について述べてきました。
最初に、楠の読み方と意味について述べてきました。意味については、中国と日本で異なり、中国では「タブノキ」日本では「クスノキ」を指していました。
クスノキは日本語だけで通じるもので、桧と同様で、ちょっと、驚きましたね。
漢字の書き順は、問題なく、その由来にはいくつかの説がありましたね。
合わせて、成り立ちも調べました。今回の楠は、国字でも、特殊な感じでもなく普通に調べを進めることが出来ました。
漢字を調べると、色々な発見があって飽きませんね。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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