「こまめに」を漢字で書くと?意味や由来を辞書等で調べた結果を報告
これから、段々と温かくなってきます。それどころか、あっという間に暑くなっちゃうかもしれません。そんな時、『「こまめに」水分をとりましょう』と言われますよね。
この「こまめに」という言葉が、ちょっと気になりまして、気軽に調べてみたんですよ。
すると、漢字表記できることが分かったんです!
この「こまめに」の漢字表記、皆さんが良く知っている表記なんですが、とても面白い。何で、こんな漢字表記をするのか気になってきました。
こうなるとほっておけない性分なので、意味や由来を辞書等で突っ込んで調べてみました~。
その結果をシェアしますんで、是非、ご覧になって行ってください。
「こまめに」を漢字で書くと
「こまめに」を漢字で書くとこうなります。
「こまめに」を漢字で書くと
皆さんが良く知っている漢字表記だと思います!
小〈忠実〉に
何と、忠実(ちゅうじつ)とかいて「まめ」と読ませるんですよ。ちょっと面白くありませんか?
まさか、こう来るかという漢字表記が出てきましたね!
「まめ」という言葉を広辞苑で引いて見たら、まめ(豆)の次に、まめ(<忠実>)という言葉が現れました。なお、この<>で囲まれた部分は、カナ書きにしてもかまわないという記号ですので、「小まめ」と書いても問題ないということですね!
パソコンで「こまめ」と書いて変換キーを押しても「小まめ」は出てきますが、「小忠実」には変換してくれませんので、「こまめ」ないしは「小まめ」としておくのが無難なんですかね。
「こまめ」の意味と由来
次に「こまめ」の意味と由来を見ていきましょう。
「こまめ」の意味
こちらは、辞書の検索結果をずらっと並べてみますね。
「こまめに」の意味
辞書 | 意味 |
---|---|
広辞苑 | ちょこちょことよくからだを動かして使うさま。まめまめしいこと。 |
大辞林 | 細かいところまで十分気を配って,よく働くさま。 |
大辞泉 | 労を惜しまないでよく働くさま。まめまめしいさま。 |
明鏡国語辞典 | 労を惜しまず、気軽によく動くさま。 |
三省堂国語辞典 | ①まじめで、よくはたらくようす。②きびきびした動作で動くようす。③一つ一つのことがらについて、気軽にからだを動かすようす。 |
光村国語学習辞典 | 未掲載 |
「よく働くさま」、「まめまめしい」、「労を惜しまず」などの表現が共通で見られます。
「気を遣って一生懸命働く」という意味だと思って間違いないでしょう。
「こまめ」の由来
「こまめ」の「まめ」は、古語の「まめなり」からきた言葉と言われているようです。古語辞典で見てみました。
「まめ」の意味
古語辞典の内容を引用します。
(❶)は対女性関係を表現する語で、浮気でないこと・好色でないことを表すことが多い。(❷)は趣味的・装飾的なものに対比して用いられる語で、現代語にはない意味である。「まめやかなり」「まめまめし」「まめだつ」「まめ事」「まめ人」「まめ男」などの同系の語も多くある。
引用 学研古語辞典
❶忠実だ。誠実だ。まじめだ。
❷実用的だ。実際的だ。
❸やる気がある。熱心だ。勤勉だ。
❹健康だ。達者だ。
❶に、「忠実だ。誠実だ。まじめだ。」がありますね。ただ、冒頭の注釈を見ると、ちょっと違うような気もしないではありますが、まあ、あまり気にせずに…。
それ以降の意味も、現在の「まめ」に通ずるものがありそうですね。
次は、「こまめに」を言い換えるとどんな言葉があるかを知っておきましょうか。
「こまめに」の言い換え
「こまめに」の言い換えにはどんな言葉があるかを見てみました。いやー、いっぱい出てきましたよ。
言葉 | 意味 |
---|---|
しばしば | たびたび。幾度も。 |
しょっちゅう | いつも。ふだん。絶えず。始終。 |
まめまめしい | ①非常に誠実である。はなはだまじめである。②よく勤め働くさまである。③日常生活に必要である。実用のものである。 |
何度も | 回数の知れない時にいう語。いくたび。なんべん。なんかい。 |
隅々まで | 回数の知れない時にいう語。いくたび。なんべん。なんかい。 |
細かいところまで | 方々の隅。ここかしこの隅。また、あらゆる方面。 |
事あるごとに | 詳細なところまで |
小刻み | 何か事が起きるたびに。いつでも、折に触れて |
度々 | ❶ 小さくきざむこと。❷ 間隔を短くしてすばやく同じ動作を繰り返すこと。❸ 何回かに分けて少しずつ行うこと。 |
頻り | 同じことが何度も繰り返して行われるさま。毎度。毎回。しばしば。 |
頻繁 | しばしばであること。かさねがさね。 |
労を惜しまず | しきりであること。ひっきりなしに行われること。 |
日本語って、いいかえる言葉がたくさんあって大変ですな。その分、色々な表現ができる、素晴らしい言語なんですね。
英語みたいな表意文字には絶対真似ができない深い言語ですね~。
「こまめに」漢字表記の際の注意事項
上述したように、「こまめに」を漢字表記するには、「小まめに」か「小忠実に」が該当します。ただ、余り、「小忠実に」とは書かないようですが。
中には、勘違いして「細目に」と書く方がおるようです。これは「ほそめに」になってしまうので注意しましょうね。
こちら、2016年のyahoo!知恵袋に出ていたものです。
少し気になったので質問させてください。職場で『細目な水分補給』という表示があるのですがこの場合『こまめ』は『細目』と表示するのは正しいのでしょうか?
引用 yahoo!知恵袋
違うと思います(;゜∀゜)
漢字ではどう書くのかわかりませんが 普通ひらがなで書きますよね(^^;
それだと「ほそめ」ですね!
「普通ひらがなで書きますよね」とありますが、上述したとおり、「小まめ」と頭一文字は漢字でもいいですね!
最後に
「こまめに」が気になって漢字表記を見たらさらに気になって、意味と由来まで追いかけてみました。
古語から来ているとは知らんかったですが、なかなか面白かったですね。
「こまめに」は、なるほど、勘違いして「細めに」に行っちゃう人もいらっしゃいますので、ご注意を。
ここまで読んでくださった方は、もう大丈夫ですね。
※思えば、「○○を漢字で書く」記事も増えてきましたよ
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