木へんに春夏秋冬で椿榎楸柊!その読み方・由来・苗字までを総特集
木へんの漢字について、ずっと特集を続けてきましたが、今回は少し趣向を変えて、木へんに季節の文字を組み合わせた漢字を特集します。
ここに挙げた、木へんに春夏秋冬の「椿」「榎」「楸」「柊」は、実際に存在する漢字です。
木へんに季節の名前が付いているだけあって、それぞれの漢字には、その時期を代表する意味があるようですね。
これらの漢字の「読み方、書き順、由来」などを順にみていきます。最後に、この漢字の苗字も調べています。
是非、最後までご覧になってください。
木へんに春夏秋冬と書く漢字
それでは、木へんに春夏秋冬と書く漢字の読み方を見ていきましょう!
木へんに春夏秋冬と書く漢字の読み方は?
椿榎楸柊の読み方は次の通りです。
椿 チン つばき
榎 カ えのき
楸 シュウ ひさぎ・ごばん
柊 シュウ ひいらぎ
ご覧の通りです。朱書き部分は植物名です。
おそらく、「椿:つばき、榎:えのき、柊:ひいらぎ」の3つは読めることが出来たのではないでしょうか?
木へんに「秋の楸:ひさぎ」を読めた方は少数ではないかと勝手に推測しています。この漢字を読めた方は、かなり、漢字に精通していると誇っても良いと思います。
それでは、木へんに春夏秋冬の、個別の漢字について見ていきます。
椿(つばき)
木へんに春の椿は、春先に、大きくて華やかな花を咲かせて我々の目を楽しませてくれますね。その書き順と由来をみていきましょう。
まず、書き順を見てみます。
木と春の書き順そのままです!春は三本線を引いてから人を書くので、柊と同様、間違えることはないと思います。
次は、椿の由来です。
実は、語源は不明なんですよ。ですが、いずれも葉の特徴から名付けられたとみられている説が二つほどあります。
- 葉に光沢があることから「艶葉木(つやはき)」
- 葉が厚いことから「厚葉木(あつはき)」。
漢名は、「海石榴」「山茶」です。「椿」という漢字は、中国ではツバキとは異なる落葉高木を指します。
「椿」を「つばき」と訓ずるのは日本独自の読み方なんです!。
「椿」がどんな植物なのか、名前を付ける際の注意などは、次の記事をご覧ください。
榎(えのき)
木へんに夏の榎は、由来の中にあるように、夏にはこの木の樹陰を好んだから「木」に「夏」を配したと言われているものです。この漢字の書き順と由来です。
まず、書き順から。
書き順で気を付けるところはありませんな。木と夏の書き順そのままです!夏は、画数は多いですが、普通に書いていけば問題なく書けますよ。自信のない方は、上記の書き順をご覧になりながら再確認してくださると良いでしょう。
「椿」と同様に、「榎」の語源も不明です。ただ、以下の説があるんです。
- エノキは怪異と関係ある巨木で、これに因んで、祟りの意の「タタイ」または「タタエ」の木の接頭部分「タタ」が省略されたもの
- 縁起の良い木を意味する「嘉樹(ヨノキ)」が転じてエノキとなった。
- 秋にできる朱色の実は野鳥などが好んで食べることから、「餌の木」からエノキとなった。
- 夏にはこの木の樹陰を好んだから「木」に「夏」を配した。
「榎」は、エノキを指す他に、「一説には楸を指す」なんてことが漢和辞典にもありましたが、深く追求するのは止めました。そんな情報が次の記事にあります。
楸(ひさぎ)
木へんに秋の楸も、秋になると葉がすぐに落ちて、人間に秋の到来を知らせるところから、この文字になったようです。書き順と由来をみましょう。
まず、書き順を見てみます。
書き順で気を付けるところはありませんな。木と秋の書き方そのままです!
次は、楸の由来です。
楸の語源は、この木(トウキササゲ)の葉っぱにありました。この植物の葉は、季節が秋になったらすぐに落ちてしまうんです。
そのため、トウキササゲの葉が落ちると、「あぁ、もう秋だな・・・。」と、人々は秋の到来を感じました。
そこから、楸という漢字になったそうです。
楸とは、どんな植物なのかわかっていないのが現状です。楸とは、広辞苑でキササゲまたはアカメガシワと言っていますので、それらが、どんな植物なのか解説しているのが次の記事です。是非、ご覧ください。
柊(ひいらぎ)
木へんに冬の柊は、冬に花を咲かせる植物として、この漢字になったと言われています。この書き順と由来です。
まず、書き順を見てみます。
書き順で気を付けるところはありませんな。木と冬の書き方そのままです!さすがに、間違えることはないと思います。
次は、柊の由来です。
柊の葉っぱは、葉のヘリがとがっていて、触れると痛いですよね。そんなところから、ヒイラギは、葉に触れるとひりひり痛むことから命名されたのです。
また、痛みがうずくという意味の『疼木』という当て字が使われたという説もあります。
広辞苑で、「ひいらぎ」を調べると、植物の意味の他に、えっと驚く意味が他にも載っています。その内容を知りたい方は、以下の記事を見に行きましょう!
木へんに春夏秋冬の苗字は
木へんに春夏秋冬の記事の中で、「椿」「榎」「楸」「柊」のつく名前のベスト3を挙げさせてもらっています。ここで、同じことをやっても意味がないので、それぞれ一文字の苗字を見ていきましょう!
椿
【名字】椿
【読み】つばき
【全国順位】 1,157位
【全国人数】 およそ15,200人
参考資料 名字由来net
全国に、およそ15,200人の「つばき」さんがいるんですよ!
へえ、こんなにいるんだ。ちょっとビックリです。
都道府県 | 人数 |
---|---|
千葉県 | およそ2,900人 |
神奈川県 | およそ1,800人 |
東京都 | およそ1,600人 |
福岡県 | およそ910人 |
新潟県 | およそ830人 |
関東に多いのかと思いましたが、4位は九州、5位は信越方面ですね。
参考資料 名字由来net
榎
【名字】榎
【読み】えのき、えの
【全国順位】 1,750位
【全国人数】 およそ8,900人
参考資料 名字由来net
読み方が、「えのき」と「えの」の2種類あります。
順位は、椿に比べると1桁落ちて1,750位です。人数も6割弱の8,900人ですね。多いのか少ないのか判断しかねますなあ~。
都道府県 | 人数 |
---|---|
大阪府 | およそ740人 |
広島県 | およそ730人 |
東京都 | およそ650人 |
兵庫県 | およそ580人 |
福岡県 | およそ510人 |
3位の東京を別にすれば、西に多いですね。
参考資料 名字由来net
楸
【名字】楸
【読み】ひさぎ、ひさき、さき
【全国順位】 43,821位
【全国人数】 およそ50人
参考資料 名字由来net
この苗字はないんじゃないのって思っていましたが、ちゃんとありましたね。読みが3種類もありますね。でも、大変珍しい苗字なんですな!なんと、全国でたったの50人!
これは、今まで見てきた中での新記録ですよ(今までは、「椙」さんの70人でした)!。都道府県別に見てみましょう。
都道府県 | 人数 |
---|---|
島根県 | およそ20人 |
福岡県 | およそ10人 |
広島県 | およそ10人 |
大阪府 | およそ10人 |
兵庫県 | およそ10人 |
参考資料 名字由来net
上記の5府県で、50人に到達ですから、他の都道府県には、ほとんど楸さんはいないってことですよ!
西に偏っているというか、この5府県にしかいないのではないのですか?
柊
【名字】柊
【読み】ひいらぎ、ひらぎ
【全国順位】 12,603位
【全国人数】 およそ500人
参考資料 名字由来net
柊さんも、ちゃんといましたね!読みは2種あって、「ひいらぎ」と「ひらぎ」です。
全国で500人!椿さんや榎さんに比べると、グンと落ちて500人ですが、楸さんの10倍です。
都道府県 | 人数 |
---|---|
京都府 | およそ100人 |
滋賀県 | およそ80人 |
大阪府 | およそ50人 |
栃木県 | およそ30人 |
東京都 | およそ30人 |
参考資料 名字由来net
最後に
木へんに春夏秋冬の漢字を見てきました。
始めに、それぞれの漢字、「椿」「榎」「楸」「柊」の読みを見ました。各漢字が、それぞれの季節を示す植物であることがわかりましたね。
それから、漢字の書き順と由来を、個別記事から参照する形で明らかにしました。
最後に、木へんに春夏秋冬の漢字一文字の苗字を調べてみました。楸は、今までに見てきた一文字の苗字の中で最も珍しい苗字だったことが判明しましたね。
この先も、今回のようなまとめ記事をアップしてみたいと思います。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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