魚へんに花と書いて𩸽を総特集【読み方・意味・生態・レシピなど】
前回、「こめへんに花」の糀で記事を書きました。

漢字をライフワークにしている私としては、ここで、もうひとつ「○○に花」で記事を書いてみたくなってます。
前回、この○○に入る部首を調べたんですが、「こめへんに花」の他に「魚へんに花」がありました。
こうなれば、いつものように、魚へんに花の「𩸽」で、読み方・意味・生態・レシピなどを総特集しちゃいます。
是非、お立ち寄りになってみてやってくださいませ。
魚へんに花といえば𩸽!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、𩸽の意味と読み方を明確にしましょう。
𩸽の読み方と意味
𩸽
画数 :18画
音訓:(日本語だけ)ほっけ
日本語だけの意味
ほっけ。魚の名。アイナメ科ホッケ属の海水魚。青灰色の地に黒い斑点がある。北日本で多くとれる。ホッケ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
この漢字に音読みはありません。訓読みは「ほっけ」一択です!
意味も海水魚である「ホッケ」一択ですね。
居酒屋での肴の定番の「ほっけ」がこの漢字だったんですね!
次は、書き順ですね。

米と花の書き順そのままです!魚は、5,6の順を逆にする方もいらっしゃるかと思います。縦棒(5)が先なんですよ。花の書き順は間違えないですよね。
もっと詳しく知ろう!𩸽の漢字としての由来や成り立ち


𩸽の漢字ですが、「ほっけ」の「け」に「花」を当てたんですって!驚き!
この漢字は、木へんでもいくつか出てきた国字なんですよ。
※国字
引用 wiki 国字
和字・倭字・皇朝造字・和製漢字などとも呼ばれる。会意に倣って作られることが多い。峠(とうげ)・榊(さかき)・畑/畠(はたけ)・辻(つじ)など古く作られたものと、西洋文明の影響で近代に作られた膵(スイ)・腺(セン)・腟 (チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・粁(キロメートル)・竓(ミリリットル)などがある。
「ほっけ」の由来として、こんなのがありました。
日持(にちじ)という日蓮六老僧の一人で、甲斐公・蓮華阿闍梨と称した僧がいました。
正応元年(1288年)以降の消息が不明ですが、一説によると永仁3年(1295年)、布教を目指して異域に渡ったと言われています。
そんな経緯から、次のような日持上人とホッケとの逸話がいくつか残っています。
- 日持が北海道に渡った時取れるようになったので「法華の坊さん」から「ホッケ」になった
- 日持が唐に向け出立後、ホッケが漁獲できるようになり、日持の加持によって成仏するため椴法華にくる
- 日持が、蝦夷地を去る礼として、新たな魚を獲れるようにし、それが「ホッケ(法華)」と呼ばれた
2.は、松浦武四郎の「初航蝦夷日誌」から来ています。
実際、北海道に「椴法華(とどほっけ)」という地名が残っており、3.の伝説は、その地に残されています。
※魚へんに〇の漢字でクイズ形式にした記事を作りました。是非、チャレンジしてください。
𩸽って、どんな魚
ホッケは、スズキ目アイナメ科に属する魚で、冷たい海域に生息することで知られています。
主に、北太平洋、日本海、オホーツク海、ベーリング海沿岸などに分布し、日本では北海道を中心に多く見られます。
成魚は主にプランクトン、小魚、甲殻類などを捕食し、成長すると体長は50~60cm、重さは1.5kg程度になります。
寿命は7~12年(いろいろな報告がある)ほどとされ、9~2月にかけて産卵期を迎えます。
産卵は沿岸の浅場で行われ、メスは一度に3,000~6,000個の卵を産むことができます。
幼魚は海藻の多い沿岸域で成長し、1~2年ほどで沖合へ移動します。
3~6万匹のホッケによって作られる「ホッケ柱」、上向きで泳ぐことで発生する渦巻きで、天敵のカモメに襲われることなく、水面のプランクトンを海の中へと引き込むことができます。
ホッケは古くから食用として親しまれており、干物や焼き魚、フライなどさまざまな調理法で楽しまれています。
その栄養価も高く、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を豊富に含んでおり、健康にも良いとされています。
なお、アニサキス・旋尾線虫などが寄生しているので生食は行われません。
体色は、背側に茶褐色から黄褐色のまだら模様があり、腹側は黄白色です。
体形はアイナメに似ていますが、背びれに欠刻がない・尾びれの後縁が深く切れ込んでいるところが異なります。
側線は5本あります。
また、身体は柔らかく水分が多いため、鮮度が落ちやすい魚としても知られています。
そのため、市場では干物として流通することが多い魚です。

「ホッケ」のイメージは、上述の写真でも言いましたが、居酒屋でのホッケの開きをであり、海で生きている「ホッケ」は、ほとんど見たことがないですね~。
ホッケのレシピ
何度かのべましたが、ホッケ=開きを焼いたモノのイメージですが、クックパッドを見ると、おいしそうなレシピが並んでおりますな!
ホッケは、居酒屋での開きの焼き物しか知らないので、焼き物以外を、いくつか、見繕ってみました。
皆、それぞれ、うまそうです。

残念なのは、自分で作れないことです!私は料理がダメなんですよ~!
次の章では、「他の部首に花」ということで、部首を変更して「花」が付いた漢字を見ていきます。
他の部首に花
他の部首に「花」を付けた漢字があるのか見ていきましょう。
木へんに花
以前に、木へんに花と書いて椛の記事を書いています。
この漢字、意味で3つの植物を指しているんです。「もみじ」「なぎ」「かば」ですね。
記事では、「もみじ」に着目しています。もみじの花について触れましたね。
名前を付ける際のポイントですが、いつもは男女のベスト3を挙げているんですが、ここでは、女の子の名前ベスト5にしています!やはり、漢字のつくりに「花」が含まれることから、かわいらしい印象がありますので。
これらの点についてご確認したい方は、是非、次の記事をご覧になってください。
こめへんに花
こめへんに花と書いた糀という漢字が存在します。
こちらの記事では、糀の読み方と意味について述べてきました。蒸し米の上に花が咲いたように繁殖することから作られた国字でした!
「こうじ」は漢字で表わすと、その他に「麹」という文字が浮かび上がるので、糀と麹の違いについても考察しています。
糀という名字についても触れていますので、気になる方は次の記事をご覧ください。
その他の部首に花の漢字
以上二つの漢字については、過去に記事を書いたんですが、その他に、どんな部首に花を付けた漢字があるか一覧にしました。
漢字 | 読み | 意味 | 国字・環境依存文字 |
---|---|---|---|
埖 | ごみ | ごみ。ちり。ほこり。「埖渡(ごみわたり)」は青森県の地名。 | 国字 |
婲 | だて | 「伊達(だて)」の意の国字。女性のように華やかな服装をし、派手な言動をする伊達者のことや言動を「女+花(はなやか・はながある)」で表した。 | 環境依存文字※ |
㳸 | カ ケ | 川の名。 | 環境依存文字※ |
㬸 | チョウ | 祭りの名。 | 環境依存文字※ |
硴 | かき | かき。貝の名。牡蠣。 | 国字 |
誮 | やさ(しい) | やさしい。 | 環境依存文字※ |
錵 | にえ | 刃に焼きを入れたとき、刃と地肌の境目に表れる、雲形などの模様。 | 国字 |
参考:「花」を構成に含む漢字
土へん、女へん、サンズイ他、なじみの部首に花を付けた漢字があることが分かったんですが、よく見ると、国字か環境依存文字なんですね。
⇒ つちへんに花
つまり、あまり一般的な漢字ではない(普通、見かけない漢字)ということなんですよ。
最後に
魚へんに花で𩸽ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。
最初に、𩸽の読み方と意味について述べてきました。この漢字が「ほっけ」だとは思いも寄りませんでした。しかも、国字であり、「ほっけ」の「け」に「花」を当てて𩸽になったとは驚きですなあ!
ついでなので、ホッケの生態・形態を調べてみました。居酒屋以外で、ホッケを遭遇するとは思っても見ませんでしたね。
部首が変わった、木へんに花、こめへんに花の記事を書いていたので、紹介させてもらいました!他の部首に花の漢字がたくさん見つかりましたよ!一般的な漢字ではないですがね。

今回は、花つながりで「魚へんに花」の記事を書いてみました。
※気づけば魚へんの漢字の記事も増えてきました
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