火へんに華と書いて燁を総特集【意味・読み方・成り立ち・名字など】
前回、日へんに華の曄で記事を書きました。
「○○に花」では二つの記事を書きあげていますので、もうひとつ「○○に華」で記事を書いてみてもいいかなと考えました。
前回、この○○に入る部首を調べたんですが、「日へんに華」の他にたくさん見つかりましたが、その中から「火へんに華」を今回の記事対象にしたいと思います。
いつものように、火へんに華の「燁」、その読み方や意味及びその書き順、さらには名前を付ける場合のポイントまで幅広く総特集しちゃいます。
是非、お付き合いをお願いします。
火へんに華といえば燁!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、燁の意味と読み方を明確にしましょう。
曄の読み方と意味
標準字体は上述のモノ(草冠が十 十になっています)なんですが、パソコンでは表示できません。
画数 :16画
音訓:ヨウ
意味
美しく輝くさま。華やかなさま。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
この漢字の音読み「ヨウ」です。訓読みはありません。火へんに華の文字は異体字なんですね。
次は、書き順ですが、異体字で示します。
火と華の書き順そのままです!火は問題ないと思いますが、華の書き順は、日へんに華でも言ったんですが、ちょいと難しい。
日へんに華の記事で述べた内容を、そのまま載せます。
8までは問題ないですが、その後の書き順は、横線(9)を引いてから、縦の2本を書いて(10,11)、下の横線を二つ引いた(12,13)のち、縦の一本を書いて(14)終わりなんですね。
引用 日へんに華と書いて曄を総特集【意味・読み方・書き順・名字など】
書き順をよく見て覚えてしまいましょう。
もっと詳しく知ろう!燁の漢字としての由来や成り立ち
燁は、「華」+「火」で成り立っています。
華=はなやか、火=ひですから、ここから「美しく輝くさま。」となったようです。
なお、異体字※(火へんに華)を示します。
異体字※
引用 コトバンク 異体字
漢字の字体のうち標準字体以外のもの。異体文字、別体字、変体字ともいう。広義の・・・通常は漢字のみをさす。異体字の分類は諸家によりかならずしも一定しないが、(1)略字(字画を省略したもの。暦・歴→厂、幅→巾など)、(2)合字(2字を合成したもの。麻+呂→麿、菩+薩→など)、(3)分字(1字を2字に分割したもの。米→八木など)、(4)古字(古文ともいう。篆(てん)書以前の古体字。礼のように常用漢字に採用されているものもある)、(5)俗字(世間に通用している正式でない字体。曜→など)、(6)譌(か)字(誤字と認められるもの)などが考えられる。
異体字としては、「火へんに日と華」を書く文字表記があるようです。
次は、燁を使った熟語について述べます。
燁の熟語
日へんに華の曄でもボヤイたんですが、燁って、あまり見いたことのない漢字表記ですが、熟語なんかがあるのかなア?
燁を使った熟語を見てみましょう。
熟語 | 読み | 意味 |
---|---|---|
燁燁 | ヨウヨウ | 美しく輝くさま |
燁然 | ヨウゼン | 美しく輝くさま |
ふたつ出てきました。どちらの熟語も、意味は「美しく輝くさま」でした。
しかし、これらの熟語、全然、知りませんね!
次に、「燁」の名字、名前を見ていきます。
燁のつく名字・名前
「燁」は人名漢字でないため、名前に用いることはできません。そこで、「燁」という苗字をみてみます。
さすがに、日本には「燁」という名字はありませんでした。
それでは、燁に別の漢字を付けた名字を捜してみましょう。
日本では、燁を付けた苗字も存在しないようです!
次の章では、漢字のいろいろな部首に「華」がついた漢字を見ていくことにしましょう。
韓国語では、この漢字使っているのかも。でも、あの国は漢字を捨てたんですよねェ!
他の部首に華
他の部首に「華」を付けた漢字があるのか見ていきましょう。
漢字 | 読み | 意味 | 備考 |
---|---|---|---|
嘩 | カ、かまびす(しい) | かまびすしい。さわがしい。うるさい。 | |
墷 | ヨウ | – | 環境依存文字 |
澕 | カ、ワ | 水の深いさま。 | 環境依存文字 |
㠏 | カ、ゲ | 「㠏𡸉」は、山の名。 | 環境依存文字 |
㦊 | カ、ゲ | 心おごる。うぬぼれる。 | 環境依存文字 |
嬅 | カ、ゲ | 女性の容姿が美しい。 | 環境依存文字 |
撶 | カ、ゲ | – | 環境依存文字 |
樺 | カ、かば | かば。カバノキ科の落葉高木。(日本のみ)かば。かば色。赤みをおびた黄色。 | |
曄 | ヨウ、かがや・く、あきら・か | 赤々と燃えたつ。はなやかにかがやく。また、そのさま。 | |
曅 | ヨウ、かがや・く、あきら・か | 赤々と燃えたつ。はなやかにかがやく。また、そのさま。 | 環境依存文字 |
燁 | ヨウ、かがやく。 | 美しく輝く。火の光るさま。 | 環境依存文字 |
璍 | ? | ? | 環境依存文字 |
皣 | ヨウ | 草木の花が白いさま。明るい。白く明るい。 | 環境依存文字 |
瞱 | ヨウ | 目が活発に動くさま。怒ってにらむ。 | 環境依存文字 |
䅿 | カ、ゲ | 穀物が盛んに実るさま。 | 環境依存文字 |
㒯 | ヨウ | かがやく。美しく輝く。火の光るさま。 | 環境依存文字 |
譁 | カ、かまびす(しい) | かまびすしい。さわがしい。うるさい。 | 「嘩」の異体字として扱われることもあります。 |
鏵 | カ | すき。農具の名。土を耕すのに用いる。 | 環境依存文字 |
鞾 | カ | くつ。かわぐつ。革で作ったはきもの。 | 環境依存文字、「靴」の異体字として扱われることもあります。 |
驊 | カ | 「驊騮(かりゅう)」とは、名馬の名。古代中国、周(しゅう)の穆王(ぼくおう)が乗っていたとされる。 | 環境依存文字 |
参考:「華」を構成に含む漢字
この記事の主題である「燁」も含む20もの漢字が対象となりました。
そして、その中の16もの漢字が「環境依存文字(=機種依存文字)」でした。
機種依存文字とは、電子的に扱う文字データのうち、利用するパソコンやスマートフォン等の環境によって文字化けや全く表示できなくなるものをいいます。
引用 機種依存文字について
この環境依存文字って、一般的な漢字ではないということなんですよ。
土、山、火へん、さんずいなど、良く知っている部首に華と書いた漢字があることが分かったんですが、皆、特殊な漢字なんですな~。
上記の漢字のうち、「木へんに華の樺」で過去に記事を書いています。
この漢字ですが、ある樹木のことです。その樹木は、軽井沢などにある『華が「華やかに目立つ」という意味』で、白い樹皮が目立つ樹木を指しています。
樺の読み方、書き順、名付けでのポイントなど、詳細は以下の記事をご覧ください。
前回、日へんに華の曄で記事を書いています。
この漢字は、燁と同じで、意味は「赤々と燃えたつ。はなやかにかがやく。また、そのさま。」というモノです。
詳細は次の記事をご覧ください。
最後に
火へんに華で燁ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。
最初に、燁の読み方と意味について述べました。今回の漢字は、本来の漢字の異体字だったんです。この漢字も曄と同じで、標準字体をパソコンで表示できませんでした。何かなーー。
燁は、馴染みがないうえに、熟語も二つだけだし、名前、苗字に関しても日本には何も見つからない漢字でした!
漢字はたくさんありますが、環境依存文字でない奴も取り上げていかないといけないですねェ~~。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません