草冠に昌と書いて菖!読み方から意味・名前の使われ方まで総特集
最近、花粉が飛び始めていますね。花粉症の方にとっては、つらい時期がしばらく続きます。
私は、幸い、花粉症ではないので、花粉症の方々には申し訳ないんですが辛い思いはしておりません。
花粉と言えば、スギやヒノキですね!これらの漢字は、木へんに昌と木へんに戸で異体字ですが記事を書いています。
今回は、「椙(スギ):木へんに昌」の「昌」に着目して、違う部首の漢字がないか調べてみました。
すると、かなりの漢字が見つかったんですが、「木へん」に近い「草冠」(植物つながり)に昌で菖がありました。
そこで、草冠に昌の「菖」について、いつものように、意味・読み方から名前での使い方まで突っ込んで調べてみました~。
ご一緒に見ていってくださいませ。
草冠に昌といえば菖!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、菖の意味と読み方を明確にしましょう。
菖の読み方と意味
菖
画数 :11画
音訓:ショウ
意味
①草の名。ショウブ科ショウブ属の多年草。水辺に生える。葉は剣状で、夏に黄色の花が咲く。根は白色。ショウブ。菖蒲。別名、白菖蒲・白菖・蒲剣。②草の名。ショウブ科ショウブ属の多年草。水辺の石の隙間などに生える。葉は線形。セキショウ。石菖蒲。③姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
あやめ(名付)。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「菖」の音読みは「ショウ」、漢字源を見る限り、訓読みはありませんね。
意味を見ると、ショウブかセキショウを指すんですね。
全然違う植物ですが・・・。
日本語の意味・用法では、名付けの際、「あやめ」と読ませることが出来るようです。
次に、菖の書き順を示しておきます。
草冠と昌の書き順そのままです!これら二つの漢字を間違えることはないですよね。
次に、菖の由来と成り立ちを見ていきましょうか。
もっと詳しく知ろう!菖の漢字としての由来や成り立ち
菖の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
菖は、「昌」+「艸」で成り立っています。
- 「昌」:「明るい」という意味です。
- 「艸」:ずばり「くさ」の意味です。
葉に明るい光沢のある草を示しています。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
次の章では、いつものように、菖はどんな植物かを見て参ります。
菖ってどんな植物?
菖はどんな植物なのでしょうか。馴染みのある「ショウブ」について見ていくことにします。
花言葉
「しょうぶ」の花言葉を示します。
- 優しい心
- 信頼
- 我慢強さ
- 優雅さ
- 情熱
これらは、花びらの優しげな佇まいから生まれた言葉だとされているそうです。
上記の写真を見れば、それがわかるでしょうか。
形態・生態
和名ショウブは、漢名の「菖蒲」に基づいています。古くは、アヤメグサ(アヤメ草)またアヤメといって、日本最古の和歌集『万葉集』にも登場するんです。
この植物は、日本では北海道から九州までの水辺に自生します。
形態・生態はwikiに詳しいです。
水辺に群生し、草丈は50 – 100(cm) になり、全体に芳香がある。根茎はよく枝分かれして湿地の泥の中を長く横に這い、径10 – 15ミリメートル (mm) 、節から多数のひげ根が出る。
引用 wiki ショウブ
地中の根茎の先端から地上へ多数の葉をのばす。葉は明るい緑色で、幅は10 – 20 mm。葉の形はハナショウブに似ており、左右から扁平(へんぺい)で中央脈が高く目立ち、葉先が鋭くとがって、剣のような形をしており、基部は左右に抱き合うように2列に並ぶ。
花期は初夏の5 – 7月頃で、葉のように見える花茎の先に、目立たない黄緑色の棒のような円柱状の肉穂花序が斜め上に出て、細花が一面につき下から咲く。
我が街である横須賀には「菖蒲園」があります。
時期になると、多数の勝負が咲き誇りますね。
菖蒲の利用は、まず、ショウブ湯ですね。
茎葉の全体から芳香があり、端午の節句にショウブ湯として用いられてきた。
引用 wiki ショウブ
中国では古来より、ショウブの形が刀に似ていること、邪気を祓うような爽やかな香りを持つことから、男子にとって縁起の良い植物とされ、家屋の外壁から張り出した軒(のき)に吊るしたり、枕の下に置いて寝たりしていた。日本でも、奈良時代の聖武天皇の頃より端午の節句に使われ始め、武士が台頭してからは「しょうぶ」の音に通じるので「尚武」という字が当てられるようになり(勝負にも通じる)、軒先に魔除けとして吊るしたり、風呂に入れる習慣が伝えられてきた。
また、「しょうぶ」は「尚武」につながり、縁起の良い言葉として武家の間では喜ばれました。
以上、菖の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、菖とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「菖」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
木へんに昌と書く「菖」は、左右対称の字形で安定感のある漢字で、赤ちゃんへの名付けでは、どんな漢字とも組み合わせやすいですね。
「菖」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。
- 凛とした美しさを持ち、心身ともに健康な人に育ってほしい
- 大きな病気にもかからず、すくすくと成長するように
「菖」を使った名前
「菖」は、それほど人気のある漢字ではないようです。
ただ、「菖」を使った名前は、考えれば、色々な名前を付けられそうです。
私自身が名付け親になる可能性は少ないですが、自分なりに勝手にベスト3を出してしまいました!
男の子の名前60爺ベスト3
- 菖 (しょう)
- 菖平 (しょうへい)
- 菖太 (しょうた)
読みは、いずれも「しょう」ですね。
女の子の名前60爺ベスト3
- 菖蒲(あやめ)
- 菖乃(あやの)
- 菖子(しょうこ)
こちらは、「あやめ」「あや」「しょう」の3つの読みを採用しました。
他の部首に昌
他の部首に「昌」を付けた漢字があるのか見ていきましょう。
漢字 | 読み | 意味 |
---|---|---|
倡 | ショウ、あそびめ、とな(える)、わざおぎ | ①あそびめ。遊女。②わざおぎ。音楽を演奏する人や踊りを踊る人。③となえる。最初に言いはじめる。また、最初に歌いはじめる。 |
唱 | ショウ、とな(える)、うた、うた(う) | ①となえる。人より先に言いはじめる。②となえる。声に出して読み上げる。③うた。拍子や節をつけて歌詞を発声するもの。④うたう。節をつけてうたう。音楽にあわせてうたう。 |
娼 | ショウ、あそびめ | あそびめ。うたいめ。歌や踊りなどの芸で客をもてなす女性。 |
菖 | ショウ、しょうぶ | しょうぶ。はなしょうぶ。あやめ。 |
猖 | ショウ、くる(う)、たけりくる(う) | くるう。たけりくるう。あばれる。あばれ回る。 |
椙 | すぎ | すぎ。スギ科の常緑高木。杉の木。 |
琩 | ショウ | 玉製の耳飾り。 |
䅛 | ショウ | ぬか。=穅 |
鯧 | ショウ、まながつお | まながつお。魚の名。マナガツオ科の海魚。 |
参考:「昌」を構成に含む漢字
今回述べてきた「菖」も入れて、9つの漢字を抽出しました。
他にも、昌の付く漢字はありますが、環境依存文字は一般的な漢字ではないので極力除きました。今回の一覧では、「鯧」が環境依存文字(=機種依存文字)です。
機種依存文字とは、電子的に扱う文字データのうち、利用するパソコンやスマートフォン等の環境によって文字化けや全く表示できなくなるものをいいます。
引用 機種依存文字について
冒頭でも言いましたが、以前に、木へんに昌の椙で記事を書いています。
この椙は、花粉症の方には、とても嫌な樹木の名称即ちスギです。
気になる方は、こちらの記事を参照なさってください。
最後に
草冠に昌といえば菖ですが、この漢字について述べてきました。
最初に、菖の読み方と意味について述べてきました。意味については、二つの植物「ショウブ」、「セキショウ」を指していました。
漢字の書き順は問題なく、その由来は「葉に明るい光沢のある草」でした。今回の菖に関しては、ショウブを中心に調べました。名前にも用いられる漢字ですので、久々にベスト3を出しましたね。
記事を終わる前に、部首を変えて昌を付けた漢字の一覧を出して、どんな漢字があるか見てきました。いろいろな部首を付けた漢字が見つかって面白かったですね。
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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