草冠に宣と書いて萱を総特集【意味・読み方から名前の使われ方など】
草冠の記事を過去に二つ書いています。「草冠に鳥」と「草冠に昌」ですね。今回は、「草冠に○」第三弾をお届けしたいと思います。
○に入る文字として、いろいろ候補はあるのですが、久々に高校野球の開会式を見ていて「選手宣誓」にある「宣」が目に入りましたので、この文字を採用しようと思います。
草冠に宣で萱ですね!実際、調べてみたら、日本では馴染みのある読みが入っていました。
それでは、草冠に宣の「萱」について、木へんで○でやっていたように、意味・読み方から名前での使い方まで総特集したいと思います。
一緒に情報をシェアしましょう。
草冠に宣といえば萱!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、萱の意味と読み方を明確にしましょう。
萱の読み方と意味
萱
画数 :12画
音訓:ケン カン わすれぐさ(日本語のみ)かや
意味
①わすれぐさ。草の名。ユリ科ワスレグサ属の多年草。葉は線形で長く伸びる。夏から秋に紅色の花が咲く。中国医学では肥大した根茎を薬用にする。この草を見に帯びると憂いを忘れさせるといわれ、忘憂草などの異名がある。ホンカンゾウ。ワスレグサ。②姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
かや。ススキ・スゲなどの総称。屋根を葺くのに用いる。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
紹介したとおり、「萱」の音読みは「ケン、カン」で、訓読み「わすれぐさ」です。
意味は、ユリ科ワスレグサ属の多年草を指します。photoacで写真を探したら、きれいな花が出てきました。
日本語だけの意味として、「かや」即ちススキ・スゲなどの総称と言ってます。
ススキ、スゲ(ワタスゲ)と萱葺屋根の写真を挙げておきます。
意味の中で言っている「屋根を葺くのに用いる」とはどういうことでしょうか?辞書を引いてみました!
ふ・く【葺く】
引用 明鏡国語辞典
板・茅かや・瓦かわらなどで屋根をおおう。また、そのようにして屋根を作る。
さて、次は、萱の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は、当たり前ですが、草冠を書いてから宣を書きます!恐らく、書き順を間違えることはないと思います。
もっと詳しく知ろう!萱の漢字としての由来や成り立ち
萱の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
萱は、「宣」+「艸」で成り立っています。
- 「宣」:スムーズに通すの意です。
- 「艸」:くさの意味です。
宣は「中心から周囲に行き渡る」というイメージがあり、「スムーズに通す」というイメージに転化。じゃまなものを排除してスムーズに通すことを宣通という。宣は心の中にわだかまっている憂いを外に通してすっきりさせる効用のある草を示す。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
「心の中にわだかまっている憂いを外に通してすっきりさせる効用のある草」即ち、ワスレグサにつながるんですよ。
萱ってどんな植物?
萱は、どんな植物なのでしょうか。ここでは、ワスレグサの花言葉と形態・生態を見ていきましょう。
花言葉
ワスレグサの花言葉を以下に示します。
- 悲しみを忘れる
- 憂いを忘れる
- 愛の忘却
上で見ていただいたように、ワスレグサの花は非常にきれいです。その花の美しさが悲しみや憂い、想いを忘れさせてくれるのでしょう。様々な花言葉があります。
形態・生態
日本では北海道から九州まで分布しており、野原や山麓、薮などに群生します。やや湿った場所を選んで生えてきます。
形態・生態はwikiに詳しいです。
ワスレグサ(忘れ草)は、花が一日限りで終わると考えられたため、英語ではDaylily、独語でもTaglilieとよばれる。実際には翌日または翌々日に閉花するものも多い。中国では萱草と呼ばれ、「金針」、「忘憂草」などともよばれる。
引用 wiki ワスレグサ
野原や田のあぜ、小川のほとりなどのやや湿り気のある場所に群生する。葉は向かい合うようについて互生し、人の字を逆さにしたように扇形に開く。花期は夏で、花茎を1メートルくらいに伸ばして、ユリに似たオレンジ色の花を咲かせる。
以前に書いた「木へんに百で栢」も「カヤ」という樹木を指していましたが、萱とは全く別物ですね。「木へんに百で栢」の記事は、こちらをどうぞ。
以上、萱の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、萱とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「萱」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
草冠に宣と書く「萱」は、赤ちゃんへの名付けで、音読みの「カン」、訓読みはないんですが、名付けとして「かや」「ただ」「まさ」と読ませることができます。
また、「萱」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。
- 人の悩みに寄り添えて、癒しを与えられるような人にねってほしい
ちょっと、固い感じがする漢字なので、男の子向きの漢字のような気がしますが・・・。
「萱」を使った名前
「萱」を使った名前は、なかなか難しかったです。
男の子の名前60爺ベスト3
- 萱斗(まさと)
- 嘉萱(よしまさ)
- 広萱(ひろただ)
最初の二つは、「まさ」、3番目は「ただ」と読ませます。
女の子の名前60爺ベスト3
- 萱子 (まさこ)
- 萱乃(かやの)
- 萱(かや)
初めの名前は「まさ」、2,3番目は「かや」と読ませます。
やはり、萱は女の子には固い漢字かなとも思いますが、中々ない名前なので、ちょっと良い感じがしませんか?
最後に
草冠に宣といえば萱ですが、この漢字について見てきました。
最初に、萱の読み方と意味について述べてきました。読み方は、音読みの「ケン」「カン」訓読みで「わすれぐさ」、日本語のみで「かや」と複数ありました。
意味は、「ワスレグサ」を指すようですね。全く知らない植物でしたが、意外や意外、きれいな花が咲くんですね。日本語のみの意味として、屋根に葺く「カヤ」(かやぶき屋根って聞いたことがありませんか?)がありました。
そのあと、いつも通りに成り立ちや、植物の生態、名付けのポイントを挙げました。意外と女の子の名前にするといい感じだなと60爺は思いました。
新たに、草冠の漢字を調べましたが、やはり面白いですな!引き続き勉強をしていきたいと思います!
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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