さんずいに太いと書いて汰!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
勤務していたころは、「消費者のニーズに答えられない企業は、市場によって淘汰されるので・・」ということで、ニーズをどう探っていくかに明け暮れたものです。
この文章を挙げたのは、さんずいの漢字がある「淘汰」に着目したからですね。
両方とも、さんずいの付く漢字ですが、簡単な漢字である「汰」を題材にいつもの漢字の記事を書きたいと考えました。
まずは、易しい漢字から。
そんなわけで、さんずいに太いの汰について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集したいと思います。
さて、それでは、ご一緒に見に行きましょうか。
さんずいに太いといえば汰!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、汰の意味と読み方を明確にしましょう。
汰の読み方と意味
汰
画数 :7画
音訓:タ はなは・だしい おご・る なみ
意味
①強い勢いでたっぷりと水を流す。すすぐ。②「沙汰(サタ)」とは、砂をざっと洗い流す。不良なものを流して選別すること。③はなは・だしい。おご・る。標準以上にたっぷりとある。多すぎる。=泰。④なみ。なみなみとたたえた水。
日本語だけの意味・用法
音訓:タ
「沙汰(サタ)」とは、君主の強い命令。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「汰」の音読みは「タ」で、訓読みは「はなは・だしい」「おご・る」「なみ」です。日本語だけの場合、音読みは「タ」で訓読みはありません。
意味を箇条書きにします。4つあります。
- 強い勢いでたっぷりと水を流す。すすぐ。
- 不良なものを流して選別すること。
- 標準以上にたっぷりとある。多すぎる。
- なみなみとたたえた水。
日本語だけの意味として、「沙汰(サタ)」とは、君主の強い命令を指します。
さて、次は、汰の書き順を見てみましょうか。
この漢字は、さんずいを書いてから太を書きますね。問題ないと思います!
もっと詳しく知ろう!汰の漢字としての由来や成り立ち
汰の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
汰=「太(タイ)たっぷりある」+「水(みず)」(形声※)。水をたっぷりかけて汚れを取り去る状況を示す。泰と図形的意匠が同じ。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
ここでの「さんずい」の意味は、汐と同様で水を表すんですね。太(タイ)は、たっぷりあるという意を示します!
そして、「水をたっぷりかけて汚れを取り去る状況」を示しています。
泰の中にある「大」が「たっぷりある」というイメージを持っているので、「図形的意匠が同じ」と言われる由縁です。ただし、泰は水をたっぷり通して汚れを洗い流す状況を示すので、そこが汰と異なります。
次の章では、汰のつく熟語を挙げてみます。
汰のついた熟語
汰の意味は分かったのですが、辞書を駆使して、もう少し詳しく見ていきましょう。
熟語 | 読み | 意味 |
---|---|---|
淘汰 | トウタ | ①不用の物を除き去ること。不適当の者を排除すること。②〔生〕(selection)環境・条件などに適応するものが残存し、そうでないものが死滅する現象。選択。 |
沙汰 | サタ | (「沙」は砂、「汰」は選び分ける意) ①水でゆすって砂金や米などの砂をとり除くこと。物の精粗をえりわけること。淘汰。 ②理非を論じきわめること。評定。裁断。訴訟。 ③政務を裁断・処理すること。 ④定めること。処置。取扱い。 ⑤主君または官府の指令・指図。 ⑥たより。しらせ。報知。音信。 ⑦評判。うわさ。 ⑧行い。しわざ。事件。 |
汰金 | タキン | 水で洗い流しながら砂金を取ること。 |
汰沙 | タサ | 選び分けて、無用のものを取り去る。 |
汰侈 | タシ・タイシ | 身分不相応におごること。=奢侈 |
今回の熟語では、上記二つの「淘汰」「沙汰」には馴染みがあります。こんなことは久しぶりです。ただ、あとの熟語は、初めて目にする言葉ですな。
次の章では、「汰」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
さんずいに太いと書く「汰」は、赤ちゃんへの名付けで、音読みの「タ」、「タイ」と読ませることができます。
止め字として人気上昇しているようです。2010~2015年の間では人気漢字のベスト20に入ったこともあるそうです。
「汰」は「水」がたっぷりというところや、選別するなどから次の願いを込めることが出来ます。
- この子の人生を実り多きものに
- 善悪をきちんと識別できる賢い子に
- 大勢の人が周りに集まってくるような人になりますように
どちらかというと、女の子の名づけに合った漢字だと思います!
「汰」を使った名前
男の子の名前60爺ベスト3
- 風汰(ふうた)
- 翔汰(しょうた)
- 諒汰(りょうた)
どの名前も、止め字として「汰」を使っています。
女の子の名前60爺ベスト3
- 詩汰(うた)
- 陽菜汰(ひなた)
- 汰絵(たえ)
1,2番は、最後の字に「汰」を使用しました。3番は、「汰」を頭に持ってきました。
汰が名前に良くないと噂に聞いたので、内容を確認し、その感情論の多さに辟易しながらも反論を行いましたよ~!!
最後に
さんずいに太いで汰について述べてきました。
簡単な漢字ですが、「水がたっぷり」という意味があるんですね。このたっぷりある水で汚れを洗い流す意を持っています。
熟語を見てきましたが、よくわからない熟語が多かったですが、今回は、馴染みのある「淘汰」「沙汰」がありました。
名付けとしては、「太」よりも柔らかい印象があるのか、止め字として良く使用されるようになっているようですね。
木へん、草冠に続き、さんずいを3番目のシリーズに育てていきたいと思います。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました
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