さんずいに函と書いて涵!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
何で、このページに辿り着いたのか思い出せないんですが、サントリーの水大辞典というサイトがあるんです。
その中に、「水と環境」というページに「涵養(かんよう)活動」なるものがあります。
「涵養(かんよう)」の「涵(かん)」ですが、今、書き進めている「さんずいに○○」シリーズにどんぴしゃりの漢字ですな!
さんずいの右側にあるのは、「函館」の「函」ですよね。
そこまでわかれば留まる必要は全くありません。さんずいに函の涵について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集しちゃいます。
ご一緒に最後まで、お付き合いくださいますよう、お願いします。
さんずいに函といえば涵!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、涵の意味と読み方を明確にしましょう。
涵の読み方と意味
涵
画数 :11画
音訓:カン ひた・す
意味
①ひた・す。たっぷりと水の中につける。また、たっぷりとうるおす。②内容が豊かである。また、含みが広い。③姓の一つ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
音読みは「カン」です。訓読みは、「ひた・す」ですね。
意味は3つです。
たっぷりと水の中につけるの意の「ひた・す」。
2番目の意味は、内容が豊かであることです。
海涵(カイカン)なんて言葉があり、「度量が海のように豊かである」という意を持っています。
3番は、いつもの姓の一つ。いろんな姓があるんですな。
この漢字には、日本語だけの意味・用法は存在しませんでした!
それでは、書き順をみてみましょう。
さんずいに函を順に書きます。さんずいはいいとして、函は大丈夫ですか?
4~9までと中の文字を先に書くんですよ。そのあと、10,11と箱を完成させます。
今回の書き順は、大丈夫でしたか。
もっと詳しく知ろう!涵の漢字としての由来や成り立ち
まず、字源をみてみましょう。
涵=「函(カン)中に入れて含む」+「水(みず)」(形声※)
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
水の中に入れてつけることを示しています。
この漢字の訓読みは「ひた・す」ですが、これを広辞苑で引くと、次のように出てきて「涵」は出てこないんですよ!
ひた・す【浸す・漬す】
引用 広辞苑
①液体の中につける。また、ある心情の中にすっぽりと身をおく。
②液体などでびっしょり濡らす。しめす。
ご覧のように、「浸す」「漬す」以外の表記は出てきませんね。
次のサイトには「ひたす」に対して、「涵」が出てきました。
パソコンでは、「ひたす」変換により、「涵」を表示することができます。ただ、スマホ(OPPO A73)では、表示できませんでした。
スマホでは、「かん」変換で、たくさんの候補の中に混じっているのが確認できました。
涵のつく言葉
涵のつく言葉を紹介します。
涵のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
涵泳 | カンエイ | ①水にひたって泳ぐ。②転じて、恩恵を受けること。 |
涵煦 | カンク | 水でうるおし、日ざしで暖め、たいせつに養う。恩恵をほどこして養うこと。 |
涵濡 | カンシ゛ュ | ①たっぷりとひたしうるおす。また、うるおう。②恩恵をほどこす。また、恩恵を受ける。 |
涵咀 | カンソ・カンショ | よくかみこなして味わう。文章の意味をよく味わう。 |
涵蓄 | カ゛ンチク | ①心の中に含みたくわえる。②奥深い含み。豊かな内容。《類義語》含蓄。 |
涵養 | カンヨウ | ①学問や教えにひたして養成する。②恩恵をほどこす。 |
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
またしても、見たことのない言葉のオンパレードですな。
というのも、漢和辞典の言葉は、中国の古典や日本の主な古典及び仏教の経典から出展されているからです。
涵蓄は、この漢字を用いず、類義語にある「含蓄」を使いますね。
冒頭で出てきた「涵養」は、広辞苑では、「自然に水がしみこむように徐々に養い育てること」と出ています。
他の言葉も、「水にひたす」イメージが色濃く出ているモノが多いですね。
次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。
名前に使われる際のポイントは
さんずいに函と書く「涵」は、人名として使用できません!
過去に、「石黒 涵一郎」という衆議院議員、弁護士、教育者。がいたようですが、現在では、この漢字を名前に付けることは出来ません。
しかも、「涵」一文字の苗字も存在しないんです!(苗字由来net「涵」)
「涵」に他の漢字を付けた苗字も調べてみたのですが、これも存在しないんですよ!
残念ですが、これで、この章を終了するしかありません。
最後に
さんずいに函で涵ですが、余り馴染みがなく、サントリーのページではふりがながあったので漢字を読むことが出来たんです。
さんずいの右側にある漢字は「函館」の「函」でしたが、さんずいが付くと、皆さん、なかなか読めないのではと思いますよ。
水にひたすという意でしたが、日本語では「浸」がメインであり、この「涵」は候補にも挙がりません!
言葉も現在の日本では使われないモノばかりでしたし、名前に関しても、ほとんど情報がなかったのには閉口しました~。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません