木へんに尾と書いて梶!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

2023年5月4日

「鬼平犯科帳」を知っていますか。年配の人間しか知らんかなァ。池波正太郎原作の小説です。

60爺

この作品は映像化されており、久々に見ました。扮する役者たちが皆、若いですな。

この登場人物の中に「おまさ」という密偵がいまして、その役者の名前を「梶芽衣子」というんです。懐かしいです。

で、この役者の姓が「梶」、言うまでもなく、木へんの漢字であります。

そこで、この「木へんに尾」の「梶」について、漢字の読み方や全体像をチェックして、由来や成り立ち及び名前での使われ方を見ていきましょう。

ご一緒に、内容を見ていってくださいませ。

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木へんに尾といえば梶!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、梶の意味と読み方を明確にしましょう。

梶の読み方と意味

画数 :11画
音訓:ビ こずえ(日本語だけ)かじ(名付)かじ こずえ
意味
①こずえ。木のこずえ。(類)梢(ショウ)
日本語だけの意味・用法
①かじ。a.船のかじ。b.車の前にある木で手に持ってひく所。かじぼう。②かじ。木の名。クワ科カジノキ属の落葉高木。和紙の材料。カジノキ。
(名付)かじ・こずえ

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

梶の音読みは「ビ」、訓読みは「こずえ」です。日本語だけの訓読みに、お馴染み「かじ」があるんです。

梶は「木のこずえ」を指すんですね。日本では、「こずえ」の漢字表記は「梢」ですよね。

そういえば、類語に「梢」がいますな。「木へんに○○」の「○○」に対応する「尾」も「肖」も「小さい」という意味を持っているためですね。

60爺

この漢字を「かじ」と読むのは日本語だけなんですな。知らんかったぜ!

次に、書き順をみてみましょう。

木を書いてから尾を書きます。間違える要素はないと思いますが大丈夫ですよね。

次に、梶の由来や成り立ちを見ていきます。


もっと詳しく知ろう!梶の漢字としての由来や成り立ち

梶の漢字としての成り立ちを確認しましょう。

梶=「尾(ビ)細い・小さい・よく見えない」+「木(き)」(形声)。木のてっぺんの細くて見えにくい枝先を示す。
日本の梶は「尾(しっぽ、後尾)」+「木(き)」で船尾に取りつける「かじ」を表記した和製漢字。

引用 上級漢和辞典 漢字源 学研

形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

日本の梶は和製漢字※なんですって。

和製漢字※(わせいかんじ)とは、中国から伝来した漢字ではなく、日本で作られた漢字体の文字を指し、国字、和字、倭字、皇朝造字などとも呼ばれる。

引用 wiki 和製漢字

この梶は、「国訓」の範疇に入ります!

国訓とは、漢字の、中国での用法に合致しない、日本でのよみ方をいうんです。
既に中国にもあった漢字を知らずに作った国字の読みを「国訓」と呼びます。その仲間には、鮎・鮭・椿・芝・梶などがあります。

梶ってどんな植物

梶(カジノキ)とはどんな植物なんでしょうか。

カジノキの由来は、いくつかあるようです。

  • コウゾが古くは「カゾ」といい、本種はそれが転訛したもの
  • 古くから和紙の材料として知られていて、「紙麻(かみそ)」と言う語が転訛したもの

中国名は「構樹」です。日本の梶は和製漢字ですから、中国で指すカジノキとは当然、表記が異なるんですね。

順に、花言葉と生態等を見ていきましょう。

花言葉

次の二つが確認されました。

  • 謙遜
  • 過去の思い出

由来なんですが、「過去の思い出」の方は、カジノキは紙の材料となり、記録を留めるという点から生まれたと思われます。

生態等

原産地は不明だそうです。日本国内では中部地方南部以西の本州、四国、九州、沖縄に分布しています。

落葉広葉樹の高木で、樹高はあまり高くならず、10 – 12メートル (m) ほどになる。
葉は大きく、楕円形から広卵形で若木では浅く3 – 5裂し、表面に毛が一面に生えてざらつく。
開花時期は5 – 6月。雌雄異株。雄花序は長さ4 – 8 cmの穂状に下垂し、淡緑色。雌花序は直径2 cmほどの球状につき、紅紫色の花柱がのびている。果期は9月。果実は直径2 – 3 cmほどの集合果で、秋に赤く熟して食用になる。

引用 wiki カジノキ

用途は次の通りです。

古代から神に捧げる神木として尊ばれていた為、神社の境内などに多く植えられ、主として神事に用い供え物の敷物に使われた。
樹皮は繊維が強く、コウゾと同様に和紙の繊維原料とされた。中国の伝統紙である画仙紙(宣紙)は主にカジノキを用いる。
煙などにも強い植物であるため、中国では工場や鉱山の緑化に用いられる。
葉はブタ、ウシ、ヒツジ、シカなどの飼料(飼い葉)とする。

引用 wiki カジノキ

次の章では、名前に使われる際のポイントを述べていきますね。

名前に使われる際のポイントは

木へんに尾と書く梶は、人名として使える漢字なのですが、以前記事を書いた「棲」と同様、名前の候補を出してくれるサイトを見ても、お勧めできる名前が見つからないので、名付けのベスト3は中止にします。

代りに、「梶」の入った苗字を見てみましょう!

まずは、そのものずばりの「梶」という苗字です。

【名字】梶
【読み】かじ、かぢ
【全国順位】 1,085位
【全国人数】 およそ16,300人
参考資料 名字由来net

多分たくさんいらっしゃるだろうと思いましたが、予想にたがわず1万人を越える人数となりました。全国順位も、1,085位と、3ケタの順位に迫るものでした。人数も、16,300人もいますよ~。

都道府県別ではどうなっているでしょうか。

都道府県人数
東京都およそ2,300人
神奈川県およそ2,000人
大阪府およそ1,800人
兵庫県およそ1,400人
千葉県およそ1,200人

参考資料 名字由来net

大都市周辺の都府県に集中しましたね。ベスト5で8,700人と5割強ですね。後の5割弱がたの道府県に散らばっているということになります。

次に、「梶」に違う漢字をつけた名字を見てみます。

旭梶山(あさひかじやま)、上梶迫(うえかじさこ)、後梶谷(うしろかじたに)、梶應(かじお)、梶音(かじおと)、梶垣(かじがき)、梶迫(かじさこ)、梶高(かじたか)、梶中(かじなか)、梶葉(かじば)、梶間谷(かじまや)、梶家(かじや)、梶渡(かじわたり)、中梶(なかかじ)、山梶(やまかじ)、

この「梶」のついた苗字、上に挙げた名字はほんの一部ですよ!他にも山ほど苗字がありましたことを、付け加えておきます。

最後に

木へんに尾で梶ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。

いつも通り、梶の読み方と意味について述べてきました。この漢字は中国では、木のこずえの意味なんですね。

60爺

日本の梶は和製漢字で、既に中国にもあった漢字を知らずに作った漢字でした!

カジノキや、船などの「かじ」の意味は日本での意味だったんですよ。ですから、中国ではカジノキを指す別の言葉があるんです。

漢字の実態を見ると面白いですなア。

※気づけば木へんの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

木へんの漢字

Posted by 60爺