8月の別名は?とてつもない数が集合して由来や辞書の調査に大忙し

2023年5月9日

過去に書いた記事の中で月の異名を一覧にしましたが、今回、書き始めた記事は、個々の月に絞って、順に、別名を詳しく見ていくシリーズになり始めています。

現在、6,7月の別名は記事にしていますんで、今度は「8月の別名」を書いていきます。

月の異名の記事では、8月の異名の別名として6つの呼称を挙げたのですが、今回の記事では、「6月の別名」「7月の別名」と同様、もう一歩踏み込んで別名を捜してみました。

そうしたら、こちらも、出てくる出てくる…。整理に困るほど別名が出てきました!

8月の別名も膨大に探し出せましたので、これから、ご一緒に見に行ってください!

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8月の異名は

8月の別名といいますと、恐らく、8月の異名である和風月名(旧暦の月の和風の呼び名)を思い浮かべる方が多いと考えます。

ですから、別名に行く前に、まず、8月の和風月名を見てください!

8月の異名(和風月名)は?

葉月 はづき

その由来は次の通りです。

  • 葉の落ちる月、「葉落月」から
  • 初めて雁が飛来するので「初来月(はつきづ)」から
  • 稲の穂の張る月で「穂張月(ほはりづき)」を略した

参考:月の異名を一覧で確認する!それらの由来・別名・覚え方などを大特集

参考記事では、由来について、上に挙げた三つが出ています。


8月の別名は?

それでは、8月の別名(葉月は除きます)を見ていきましょう。

8月の別名は?

6,7月の別名もそうでしたが、次のように、とんでもない数が出てきましたね~。

秋風月、燕去、燕去月、燕月、王秋、桂月、雁来月、観月、寒旦、雁来、木染月、橘春、金涼、草月・草津月、桂秋、迎寒、月夕、建酉月、高秋、紅染月、濃染月、ささは、なさ月柘月、秋高、秋清、秋壮、秋中、秋半、秋涼、寿星、商音、簫瑟、正秋、深秋、豆雨、西頴、西影、清月、盛秋、清秋、壮、壮月、素月其色月、染色月、大章、竹の春、竹春、仲秋・中秋、仲商、中律、長五、月見月、天岡、酉の月、難月、南呂、葉落月、萩月、剥事、剥棗、白露、八月、雁初来、半秋、風高、酉月、涼秋、涼商

参考:八月文月(はづき、はつき)

8月の別名も、6,7月に勝るとも劣らない大量の別名が出てきました。

これらの別名について、辞書等に載っているか、あるいは、由来を見つけられるか試した結果をお知らせします。

由来あるいは「8月の異名」の裏が取れた別名

いろいろなサイトや辞書から由来と見られる内容を取得できた別名及び由来はわからなかったものの「8月の異名」との裏が取れた別名を一覧にしました。

かなりの数がありますよ!

別名読み意味
秋風月あきかぜづき気持ち良い秋風が吹く月
燕去えんきょ春に渡ってきた燕(つばめ)が、南方へ帰るため
燕去月えんきょづき・つばめさりづき秋が来て、つばめが南へ旅立つ季節になることから
桂月かつらづき・けいげつ陰暦8月の異称。一説に、桂花すなわち木犀もくせいの花咲く月の意。
雁来月かりきづき・かりくづき・がんらいげつがんらいづき。(「礼記‐月令」に「仲秋之月鴻雁来」とあるところから)陰暦八月の異称。
観月かんげつ月を観賞すること。月見。〈[季]秋〉
木染月きぞめづき・こぞめづき樹木の紅葉する月。陰暦8月の異称。
草月・草津月くさつづき[「津」は、「の」の意味の当て字]くさ‐つ‐づき【草つ月】(草花の盛りの月の意)陰暦8月の異称。
桂秋けいしゅう木犀(もくせい)が咲く秋の季節。また、陰暦8月の異称。
迎寒げいかん①寒冷の季節を迎えること。②陰暦8月の異称。
月夕げっせき①月の明るい夜。 ②陰暦八月十五夜。
建酉月けんゆうげつ北斗七星を基準とした呼び名。「酉の月」
紅染月こうぞめづき・こぞめづき・べにそめづき陰暦八月の別称。 ◇木の葉が紅に染まる月。太陽暦の八月にもいう。
濃染月こぞめづき(木々の紅葉する月の意)陰暦八月の異称。《季・秋》
秋高しゅうこう秋の空気が澄んで、天が高く見えること。
秋半しゅうはん=中秋
秋涼しゅうりょう①秋、特に初秋の涼しさ。また、秋の涼しい風。新涼。初涼。「―の候」 ②陰暦8月の称。〈[季]秋〉
寿星じゅせい陰暦8月の異名。十二次のひとつ。
深秋しんしゅう秋が深まったころ。[季]秋。
清月せいげつ1 清らかな光の月。清く澄んだ月。 2 曇りのない鋭利な刀。月の光にたとえる。 3 陰暦八月の異名。
盛秋せいしゅう①秋のさなか。 ②陰暦8月の異称。
清秋せいしゅう①空がすんで空気の清らかな秋。 ②陰暦8月の異称。
壮月そうげつ草木が勢いよく生える月
素月そげつ①光の明らかな月。明月。 ②陰暦8月の異称。空気が澄んでいて月が明るく冴えて見える、月見によい月
染色月そめいろづき陰暦8月の異称。紅染月(こうぞめづき)。
竹の春たけのはる竹の新葉の盛りである陰暦8月の称。ちくしゅん。〈[季]秋〉。
竹春ちくしゅん若竹の新葉が出てくる月
仲秋・中秋ちゅうしゅう・ちゅうじゅう・なかあき・なかのあき・なかなるあき(秋の3カ月の真ん中の意。チュウジュウとも)陰暦8月の異称。
仲商ちゅうしょう秋の半ば。秋三ヶ月の真ん中の月。仲秋。陰暦8月の異名。「商」は秋という意味。
月見月つきみづき仲秋の名月を見る月ということから
酉の月とりのつき北斗七星を基準とした呼び名。「酉の月」
葉落月はおちづき・はつき陰暦8月の異名。木の葉が紅葉して落ちる月。
萩月はぎづき萩の花が咲く月
剥棗はくそうなつめの実をわる。旧暦の八月。
白露はくろ二十四節気の一つ。太陽の黄経が165度の時。秋分前の15日、すなわち太陽暦の9月7日頃に当たり、この頃から秋気がようやく加わる。
雁初来はづき雁が越冬のために飛来する月
半秋はんしゅう=中秋
酉月ゆうげつ北斗七星を基準とした呼び名。「酉の月」
高秋こうしゅう晴れ渡って空の高く見える秋。秋たけなわの季節。《季・秋》
八月はつき・はづき古くはハツキと清音)陰暦8月の異称。
其色月そのいろづき陰暦八月の異称。
中律ちゅうりつ陰暦八月の異称。
正秋しょうしゅう・せいしゅう陰暦8月の称
ささはなさ月ささはなさづき陰暦8月の異称。
難月なんげつ陰暦8月の異称。
南呂なんりょ・なんろ陰暦8月の異称。
涼秋りょうしゅう①すずしい秋。 ②陰暦9月の異称。

8月も7月と同様に、50弱の別名が集まりました。意味にあるのが、辞書やサイト等に載っていた内容です。

下から9番目の「高秋」は、特に陰暦8月に触れておりません。また、最後の「涼秋」ですが、辞書には「陰暦9月の異称」になっていました!

由来も不明、辞書にもない別名

残念ながら、由来も不明、さらに、辞書にも載っていない別名です。

燕月(えんげつ)、王秋(おうしゅう)、寒旦(かんたん)、雁来(がんらい)、橘春(きつしゅん)、金涼(きんりょう)、柘月(しゃげつ)、秋清(しゅうせい)、秋壮(しゅうそう)、秋中(しゅうちゅう)、商音(しょういん)、簫瑟(しょうしつ)、豆雨(ずう・とうう)、西頴(せいえい)、西影(せいけい)、壮(そう・はつき・はづき)、大章(たいしょう)、長五(ちょうご)、天岡(てんこう)、剥事(はくじ)、風高(ふうこう)、涼商(りょうしょう)

7月よりも10多い22もの別名が、由来も不明、辞書にもないことがわかりました。

燕月(えんげつ)や雁来(がんらい)なんて、意味が分かった燕去月(えんきょづき・つばめさりづき)や雁来月(かりきづき・かりくづき・がんらいげつ)と同じようなものだと思うのですがねェ。

月の異名について

8月の別名を見て来ました。色々名前がありますが、何故、これほどの別名が必要だったんですかね~。

さて、8月以外にも、月には、それぞれ異名が付いています!異名とは、上で解説した「8月は葉月」に当たるものです。

この異名のうち、皆さんがご存知なのは、例えば、12月の師匠も忙しくて入るから「師走」があると思います。

そんな、月の異名の一覧を見てください。

異名読み方由来
1月睦月むつき■正月に一家がなごやかに「むつみあう」日を送るところから。
■「生む月」の説もある。
2月如月きさらぎ■寒さが厳しく、着物の上にさらに重ねて着るので、「衣更着(きさらぎ)」。
■「草木張月(くさきはりづき)」が転じたなども。
3月弥生やよい■春の暖かい陽気に恵まれて、全ての草木が「彌生(いやお)い」茂る月の意で、これが詰まって「やよい」になったとされる。
4月卯月うづき■旧暦四月頃に卯の花が盛りになることから。
■稲種を植える月から、「植月(うづき)」
■十二支の4番目の卯の説
5月皐月さつき■早苗を植える月であることから。「早苗月」と称したのを略して「さつき」になったとされる
6月水無月みなづき■酷暑で日照りが続き、深山の水まで枯れ尽くすことから。
■水を田に注ぐ月の意から「水張り月」「水月(みなづき)」が転じた。
7月文月ふみづき■七夕の織姫に書文(ふみ)を供えることから。
■稲穂のふくらむ月ということで、「ふくみ月」が転訛したという説
8月葉月はづき■葉の落ちる月、「葉落月」から。
■初めて雁が飛来するので、「初来月(はつきづき)」から
■稲の穂の張る月で「稲張月(ほはりづき)」を略した説。
9月長月ながつき■「夜長月」の略が一般的。
■「稲刈り月」の転訛。
■九月は長雨の季節なので「長雨月」を略した。
10月神無月かみなづき■諸神が出雲大社に集まり、諸国の神々が留守になることから「神なき月」が転訛したもの。
■「神嘗月」や「神の月」が転訛した。
11月霜月しもつき■『奥義抄』にある「霜しきりにふるゆえに、霜降月(しもふりつき)といふを誤れり」が定説となっている。
12月師走しわす■12月は僧(師)を迎えて経を読ませるため、「師が走る」ことからが定説。
■「歳極(としはつ)月」または「成し終わる月」が転訛した。

これらの各月の月の異名と別名、そして、60爺の考案した「月の異名の覚え方」などを解説していますので、次の記事をご覧ください。

月の異名の覚え方は、先人たちがいろいろ考えてくれてます!あなたに合った覚え方が見つかるかもです。

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最後に

8月の別名をいっぱい挙げてみました!

60爺

6,7月の別名がたくさんあったので、8月も同じだろうと予想していたので、それほど驚きませんでしたよ!

それでも、辞書にあるかどうかを確認するのは、相変わらず、えれェ大変でしたよ~!

そして、由来も何も全然見つからない別名が22もあってイヤになっちゃいましたね。時間が経つと、忘れられてしまうものが多くなってくるんですかね。

次は、9月以降についても、負けずにやり抜きたいですね!

■思えば月の別名も増えたものです。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

月の別名

Posted by 60爺