草冠に西と書いて茜!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
最近は数が激減したのか、あまり見かけることはなくなりましたが、昔は秋になると赤とんぼが群れを成して飛んでいましたね。
この赤とんぼの名前ですが「アキアカネ」と言います。漢字表記は「秋茜」です。
ここで出てきた「茜」という漢字は、草冠に西と書く表記で、シリーズにピッタリの漢字です。
今回は、この草冠に西の「茜」について、意味・読み方から書き順、そして、名前での使い方まで総特集したいと思います。
是非、ご一緒に内容をご覧になっていって下さい。
草冠に西といえば茜!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、茜の意味と読み方を明確にしましょう。
茜の読み方と意味
茜
画数 :9画
音訓:セン あかね(日本語だけ)(名付)あかね
意味
①あかね。草の名。アカネ科アカネ属のつる性多年草。山野に自生する。根から赤色の染料を取り、また薬用。アカミノアカネ。②あかね。アカネの根で染めた、やや黒ずんだ赤色。あかねいろ。
日本語だけの意味・用法
(名付)あかね
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「茜」の音読みは「セン」で、訓読み「あかね」です。
意味は2つあり、植物と色の名前を指しています。
以前書いた「草冠に鬼」の「蒐」が、やはり、あかねを指していました。その際の意味を再掲します。
あかね。草の名。アカネ科アカネ属のつる性多年草。赤色の染料用、また薬用。アカネ。茜(セン)。
引用 草冠に鬼と書いて蒐!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
上述の通り、茜で言っていた意味とかなり似ています。その中で「茜」を指していますが、こちらの茜では「蒐」を指してはいないですね。
茜の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順も簡単です。草冠を書いてから西を書きます!間違える要素はないですね。
もっと詳しく知ろう!茜の漢字としての由来や成り立ち
アカネの由来なんですが、根を乾燥すると赤黄色から橙色となり、赤い根であることからと言われています。
茜の字源を見ておきます。
茜=「西(セイ)分散する」+「艸(くさ)」(形声)。根がひげのように多数分散して出る草を示す。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
上述した「草冠に鬼」の「蒐」の字源も見ておきます。
蒐=「鬼(亡霊)」+「艸(くさ)」(会意※1)。アカネの根の赤色から人血を連想し、鬼(亡霊、屍者)の血の化したものという俗信※2から生じた図形。
引用 草冠に鬼と書いて蒐!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
茜は植物の根から「あかね」を導いたんですが、蒐は俗信から導いているんですね~!
茜ってどんな植物?
茜はどんな植物なのでしょうか。木へんに鬼の記事で花言葉と形態・生態を解説していますので、そちらを参考にします。
花言葉
茜の花言葉は次の5つですが、ちょっと驚くような言葉も含まれていますね。
①私を思って②媚び③誹謗④傷⑤不信
「私を思って」以外は、ちょっとネガティブなモノばかりですな。さらに、その由来も定かではないんです!
形態・生態
茜の日本での分布は本州、四国、九州です。
茜の利用については、wikiが詳しいですね。
古くから、根を晩秋に採集して草木染めに用いる茜染(あかねぞめ)がよく知られている。アカネの名は「赤根」の意で、アカネで染色した色のことを茜色と呼ぶ。同じ赤系色の緋色もアカネを主材料とし、茜染の一種である。このほか黒い果実も染色に使用できるという。
引用 wiki アカネ
薬用としては、秋から冬に掘り起こした根を天日で十分乾燥させたものを生薬とし、茜草根(せんそうこん)と称している。止血、解熱、咳止め、強壮、利尿、通経に薬効作用があるとされる。
色々引用した草冠に鬼の記事については、以下をご覧ください。蒐の意味なんですが、茜以外にもたくさんの意味があるんですよ!
以上、茜の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、茜とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「茜」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
茜という漢字は、多くは「あかね」の読みで女の子の一文字名前に使われるんですよ~。
この「茜(あかね)」という名前は、明治安田生命の名前ランキングで、1992年に4位(女の子の名前)に入るなど、1990年代から安定した人気があったそうです。
読みを見て見ますと、「あかね」の他に「あか」と読ませる、音読みの「セン」を使えば、男の子にも付けられるようですが、基本女の子向けの漢字かと考えます。
「茜」を使った名前
茜に込めた願いとしては次のような思いがあるでしょう。
- 優しく明るい人になってほしい
- 周囲を包み込むような温かい人になってほしい
- 気配りのできる子に成長してほしい
女の子の名前60爺ベスト5
今回は、男の向けのベスト3は中止し、女の子の名目をベスト5まで上げることとします。
- 茜(あかね)
- 茜寧(あかね)
- 茜莉(あかり)
- 茜奈(せんな)
- 茜那(あかな)
茜(あかね)をトップに配し、「あか」の読みが三つ、「せん」の読みを一つにしました。
名前としては、余り選択肢はないように思えました。
他の部首に西の漢字は
さて、今回の記事は草冠に西の茜でしたが、漢字の中には、「他の部首に西」と書く漢字が多数存在するんですよ。
どのような漢字があるのか、一覧にしてみました。
漢字 | 部首 | 音読み | 訓読み | 意味 |
---|---|---|---|---|
価 | にんべん | カ | あたい | ①あたい。値段。値打ち。 ②もあたいする。相当する。匹敵する。 |
茜 | くさかんむり | セイ | あかね | ①あかね。あかねぐさ。赤色の染料に用いる。 ②あかね色。あか。 |
洒 | さんずい | サイ セイ シャ | あら・う そそ・ぐ | ①あら・う。さらさらと水を流してあらう。水をまいてそうじする。②そそ・ぐ。水をさらさらとかけて清める。また、恥をそそぐ。③さばけているさま。さっぱりしてこだわらないさま。④姓の一つ。 |
哂 | くちへん | シン | あざわら・う わら・う | ①あざわらう。あざける。そしり笑う。 ②わらう。ほほえむ。微笑する。 |
晒 | ひへん | サイ | さら・す | さらす。日光に当たったままにする。日光に当ててかわかす。 |
栖 | きへん | サイ | す すみか | ① すむ。鳥が巣をつくってすむ。②すむ。やどる。とどまる。③す。すみか。鳥のすみか。 |
迺 | しんにょう | ダイ ナイ | すなわ・ち なんじ の | ①すなわち。 ②なんじ。 ③はじめて。 |
廼 | えんにょう | ダイ ナイ | すなわ・ち なんじ の | ①すなわち。 ②なんじ。 ③はじめて。 |
栗 | きへん | リ リツ | おのの・く きび・しい くり | ①くり。ブナ科の落葉高木。②おののく。おそれる。恐怖や寒さなどで、体がぶるぶるとふるえる。③きびしい。さむさがきびしい。 |
参考:「西」を構成に含む漢字
10近く紹介しましたが、他にも、部首+西と書く漢字は多数あるんですが、ここでは、特殊な漢字ではなく、皆さんがご存知であろう漢字を抽出してみました。
さて、これらの漢字のうち、記事をアップした漢字があるんです。それが、「晒」、「洒」と「栖」です。
本記事と同様に、意味・読み方から名前での使い方まで総特集していますので、是非、ご覧になってください。
最後に
草冠に西で茜の読み方と意味について述べてきました。読み方は、音読み「セン」、訓読み 「あかね」でした。
意味は、草の名の「あかね」と同じ名称の色でした。
この「茜」ですが、同じ意味を持つ漢字に「蒐」がありました。茜が女の子の名付けに最適でしたが、「蒐」ではちょっと…。
次の草冠の漢字も、どうなるか楽しみです~。
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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