木へんに卓と書いて棹!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
皆さんのお家にはタンスがありますか?古いご家庭なら、まず、あるんでしょうが、最近の若い方のお宅ではどうなんでしょう。
このタンスの数え方が変わっていて「一棹(ひとさお)、二棹(ふたさお)・・・」と数えるんです。
どうです。知っておりましたか?
ところで、この数えるのに使う「棹」という漢字、木へんに卓と書きます。木へんの漢字シリーズにピッタリの漢字じゃないですか。
そうとなれば、漢字の読み方や全体像をチェックして、由来や成り立ち及び名前での使われ方をいつも通り特集していきたいと考えます。
ご一緒に見に行きましょうか。
木へんに卓といえば棹!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、棹の意味と読み方を明確にしましょう。
棹の読み方と意味
棹
画数 :12画
音訓:トウ タク さお(日本語だけ)名付:す すみ
意味
①さお。一度ずつ、水面に抜き出して舟をすすめる道具。②さお・さす。かいや、さおを水面に抜き出して船をおし進める。③つくえや、台。▷「卓(タク)」に当てた用法。
日本語だけの意味・用法
(意味)さお。a.竹ざお。b.三味線の柄。c.三味線・たんすなどを数えるのに用いる単位。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
音読みは「トウ」「タク」の2つ、訓読みは「さお」です。なお、訓読みの方は、名詞の「さお」、動詞の「さお・さす」の同じ発音の「さお」ですな。
意味は3つ。舟を進める道具の「さお」、同義語に「櫂(かい)」があります。次に、船をおし進める表現である「さお・さす」、そして、つくえや台を指す場合に用います。
この漢字は木へんではありますが、櫛や樋と同じように植物には関係ありません!
日本語だけの意味として、「さお」があります。字面は同じでも、指している対象が違いますね。「竹ざお」「三味線の柄」を指す場合と、三味線・たんすなどを数える際、冒頭で言ったように「ひと棹(さお)」、「ふた棹(さお)」などと使います。
それでは、書き順をみてみましょう。
木を書いてから卓を書きます。卓は、上から順に書いていくんですが、先に縦棒(5)を引いてから横棒(6)を引くんです。ここを間違えなければ、あとは日と十を普通に書くことで問題はありませんね。
次に、棹の由来や成り立ちを見ていきます。
もっと詳しく知ろう!棹の漢字としての由来や成り立ち
棹の漢字としての成り立ちを確認しましょう。
棹=「卓(サイ)高く抜き出る」+「木(き)」(形声)。水上に抜き出す棒。舟をこぐかいや、さお。櫂と同じ
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
棹のつく言葉
棹は植物ではないので、ここでは、棹のつく熟語を紹介します。
棹のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
棹歌 | トウカ | {棹唱(トウショウ)}さおで船を進めるとき歌う歌。船うた。《同義語》櫂歌。 |
棹郎 | トウロウ | {棹卒(トウソツ)}さおで、船をあやつる人。船頭。《同義語》櫂郎。 |
棹唱 | トウショウ | ⇒棹歌。 |
棹卒 | トウソツ | ⇒棹郎。 |
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
見たことのない言葉が並びました。というのも、中国の古典や日本の主な古典及び仏教の経典から出展されているからです。
棹歌だけは、広辞苑、大辞泉などの国語辞典に載っていることを確認しましたが、あとの3つは国語辞典には載っていませんね!
相変わらず、馴染みのない言葉ばかりですな。
次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。
名前に使われる際のポイントは
木へんに卓と書く棹は、人名として使える漢字ではありません!
代りに、「棹」の入った苗字を見てみましょう!
まずは、そのものずばりの「棹」という苗字です。この苗字はそんざいしました。しかも、希少な苗字ですよ。
【名字】棹
【読み】さお
【全国順位】 82,053位
【全国人数】 およそ10人
参考資料 名字由来net
全国で、およそ10人しかいません。以前、見た「美棲」さんも、全国人数がおよそ10人でしたが、順位は90,324位でしたので、タッチの差で、「棹」さんがやや多いと考えられます。
都道府県別ではどうなっているでしょうか。
都道府県 | 人数 |
---|---|
熊本県 | およそ10人 |
大分県 | およそ10人 |
参考資料 名字由来net
「美棲」さんは京都府のみに在住でしたが、こちらは隣り合った県に、およそ10人が仲良く?住んでいるようです。
合わせて、「棹」に別の漢字を付けた苗字を見ておきましょう。
梅棹(うめさお)、尾棹(おさお)、小棹(おざお,こさお)、棹台(さおだい)、棹登米(さおとめ)、棹本(さおもと)、棹山(さおやま)、高棹(たかさお)、鶴棹(つるさお)、中棹(なかさお)、永棹(ながさお)、長棹(ながさお)、三棹(みさお)、水棹(みさお,みずさお)
基本的に、読みは「さお」しかないようです。小棹(おざお,・・・)では、濁る「ざお」がひとつだけありました。
次の章では、「棹」と同様に、木へんなのに植物を指さない漢字を見てみます。
木へんの漢字なのに植物を指さない漢字たち
棹は、木へんの漢字ですが植物には関係ないです。そのため、植物を指している際に載せている「どんな植物なのか」という内容では記事を書くことはできませんな。
その代りに、棹と同じく、木へんの漢字であるにもかかわらず、植物を指さない漢字が多数いましたので、これらを一覧にしました。
漢字 | 読み | 意味 | 国字 |
---|---|---|---|
棹 | さお | さお。一度ずつ、水面に抜き出して舟をすすめる道具。 日本では、「竹ざお」「三味線の柄」を指す。 | |
棲 | せい | す。鳥のねぐら。すみか。 | |
栖 | す | す。ざる状をした、鳥のすみか。 | |
棟 | とう | 屋根の上を横につらぬいてとおる長い木。 | |
梯 | はしご | 高い場所に登るのに用いる道具。 | |
樋 | とい | 木や竹でつくったとい。かけひ。 | ○ |
櫛 | くし | 髪の毛をすきとかす道具。 | |
梮 | きょく | 食事をする台。 | |
杣 | そま | 材木を切り出す山。そまやま。 | ○ |
そこそこの数になりましたね~。
それぞれの漢字について、この記事と同じように、意味、書き順やその漢字を使った言葉及び名づけのポイントないしは苗字の情報を特集しています。
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最後に
木へんに卓で棹ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。
いつも通り、棹の読み方と意味について述べてきました。この漢字は「さお」を指していますが、日本で指す「さお」は中国とは異なっていましたね!
この漢字も、卓の書き順が、私の書き順と違っているのを発見しました!
「棹」も名前には使えないので苗字を探しに行ったんですが、他の漢字に比べて、苗字の数が圧倒的に少なかったのが印象的でした。
さて、次の木へんの漢字は何にしますかね・・・。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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