つちへんに花と書いて埖!意味・読み方から苗字での使われ方まで総特集
漢字の記事を大分書いてきましたが、シリーズ化しているのは、「木へんに○○」「草冠に○○」「さんずいに○○」ですね。
その他に、シリーズではないですが同じ文字に部首を変えたグループがあります。
それは、「○○に花」です。今までに書いた記事で、○○に入る部首は、木へん、こめへん、魚へんの3つです。今回、このパターンに新しい仲間を追加しようと思います。
それは、つちへんに花の「埖」です。いつもやっているように、その読み方や意味及びその書き順、さらには名前を付ける場合のポイントまで幅広く総特集しちゃいます。
それでは、ご一緒に見に行きましょうか。
つちへんに花といえば埖!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、埖の読みと意味を明確にしましょう。
埖の読み方と意味
埖 実は、この漢字は漢字源をみると「異体字」です。
本当の漢字は、草冠が++なんです。
画数 :10画
音訓:(日本語だけ)ごみ
日本語だけの意味
ごみ。ちり。ほこり。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
この漢字に音読みはありません。訓読みは「ごみ」一択です!意味も「ごみ」一択ですね。
意味の中に地名に用いるとあり、「埖渡(ごみわたり)」が紹介されていました!
ごみとは、ゴミですね!塵、芥の類です。辞書を引いた内容を載せておきます。
ごみ【塵・芥】
引用 広辞苑
①濁水にとけてまじっている泥。
②物の役に立たず、ない方がよいもの。ちり。あくた。ほこり。また、つまらないもの。
次は、書き順ですね。
土と花の書き順そのままです!土も花も書き順は皆さん問題ないですよね~。
もっと詳しく知ろう!埖の漢字としての由来や成り立ち
「埖」という漢字の由来は明らかになっていません。由来としては、次のような説があります。
- 渡し船に乗り降りするときに、当初は挨拶して渡ったということから、「挨渡し」(あいわたし)⇒「埃渡し」⇒「埖渡」
- かつて「埖」はグミを表す漢字だったが、なまって「ごみ」という読み方になった
- 埃が花のように舞う様から作られた
- 『垝』などの漢字を崩したものを、再び楷書化してできた文字
埖は、「花」+「土」で成り立っています。この場合の「花」の意味ですが、「花のように飛び散るもの」の意です。
上記で示した、本当の漢字は、国字なんですよ。
※国字
引用 wiki 国字
和字・倭字・皇朝造字・和製漢字などとも呼ばれる。会意に倣って作られることが多い。峠(とうげ)・榊(さかき)・畑/畠(はたけ)・辻(つじ)など古く作られたものと、西洋文明の影響で近代に作られた膵(スイ)・腺(セン)・腟 (チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・粁(キロメートル)・竓(ミリリットル)などがある。
無駄とは思いますが、「埖」のつく苗字と名前を見てみましょう。
埖のつく名字・名前
「埖」は人名漢字でないため、名前に用いることはできません!そして、当然のことながら、この漢字を含む苗字も存在しませんね。
これだけではしょうが成立ちませんので、先程出ていた地名について、ちょっと掘り下げてみます。
青森県三戸郡南部町に位置する大字である。郵便番号は039-0814ですね。
地図で見てみましょう。
ここには何があるかというと、wikiで、「縄文時代の遺跡であるカッテウ遺跡、長地嶺遺跡、埖渡遺跡のほか縄文時代および平安時代の遺跡である放森遺跡が存在する」と記されています。
他の部首に花
冒頭で触れていますが、他の部首に「花」を付けた漢字、木へんに花、こめへんに花及び魚へんに花で記事をアップしています。
それぞれの記事を紹介します。
木へんに花
この漢字は3つの意味を持つ国字なんです。「もみじ」「なぎ」「かば」のことなる植物を指しています。
つくりに「花」があるのは、葉が花のように色づく木を示しているからですね。椛といえば、「もみじ」と読むと覚えておけばいいんじゃないでしょうか?
この漢字が人名漢字として登録されたのは2004年。人名漢字としては、比較的新しいんです。表記を見てわかるように、女の子向けの漢字と思います。
上記の内容の他、どんな植物なのか解説していますので、是非、ご覧になってください。
こめへんに花
次の記事は、こめへんに花の糀です。この漢字は「こうじ」と読みます。木へんに花の椛とは違い、読みは唯一つです。
そして、この糀も国字なんですね。即ち、中国にはない漢字なんですよ。
この糀は、人名漢字でないため名付けには使用できない漢字です。そこで、「糀」という苗字が存在するのか見てみました。糀さんは日本に存在します。
何人くらいいるのか確認したい方は次の記事をご覧になってください。
魚へんに花
最後は、魚へんに花で𩸽という漢字についてです。この魚は、生きている姿より、酒のつまみである居酒屋でよくお世話になる魚の名前なんですね。
それは、「ホッケ」なんですよ!
この漢字表記は、記事を書いていて初めて知りました。勉強になりますねェ!
この記事、木へんの漢字やこめへんの漢字とは異なり、𩸽のレシピにも言及しています。
「甘辛揚げ」や「じゃがホッケ」、「ホッケのポトフ」など、おいしそうな料理を紹介していますので、気になる方は、次の記事をご覧ください。
その他の部首に花の漢字
既にアップしている「木へんに花」「こめへんに花」「魚へんに花」の漢字以外の部首に花を付けた漢字があるか調べてみました。
漢字 | 読み | 意味 | 国字・環境依存文字 |
---|---|---|---|
埖 | ごみ | ごみ。ちり。ほこり。「埖渡(ごみわたり)」は青森県の地名。 | 国字 |
婲 | だて | 「伊達(だて)」の意の国字。女性のように華やかな服装をし、派手な言動をする伊達者のことや言動を「女+花(はなやか・はながある)」で表した。 | 環境依存文字 |
㳸 | カ ケ | 川の名。 | 環境依存文字 |
㬸 | チョウ | 祭りの名。 | 環境依存文字 |
硴 | かき | かき。貝の名。牡蠣。 | 国字 |
誮 | やさ(しい) | やさしい。 | 環境依存文字 |
錵 | にえ | 刃に焼きを入れたとき、刃と地肌の境目に表れる、雲形などの模様。 | 国字 |
参考:「花」を構成に含む漢字
土、月、金へんなど、良く知っている部首に花と書いた漢字があることが分かったんですが、余り、見たことがない感じがするのは60爺だけでしょうか?
これらは、皆、国字か環境依存文字(=機種依存文字)じゃないですか!これらの漢字は一般的なではないということなんですよ。
機種依存文字とは、電子的に扱う文字データのうち、利用するパソコンやスマートフォン等の環境によって文字化けや全く表示できなくなるものをいいます。
引用 機種依存文字について
最後に
つちへんに花で埖ですが、この漢字について、それぞれ調べてみました。
最初に、埖の読み方と意味について述べてきました。これ、チリ芥のゴミを表す漢字なんですね。つちへんに花ですから、ちょっと意外でした。
訓読みで「ごみ」、意味も「ごみ」ですから、うーん、名前も苗字もある訳がなく、地名である「埖渡」位しか情報がないですね!
最後に、木へんに花、魚へんに花の記事を書いたので、そこに簡単に触れました!その他にも、他の部首+花の漢字を調べましたよ~!
今回は、以前書いた木へんに花から、部首を変えた「こめへんに花」で記事を書いてみました。花つながりで、さらに、記事を書けるかもしれません。
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