立偏に風と書いて颯!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
昔は、コミックをよく読みました。その当時はコミックなんぞというしゃれた名前ではなく漫画と呼ばれていましたが…。
少年ジャンプもずっと愛読していましたね。
ドラゴンボールも好きでした。仲間がピンチになってギリギリもう駄目だというところに、あの孫悟空が颯爽と現れ、逆転の布石となるのです。
おお、ここで、今回の狙いの漢字が現れました。立偏に風の颯ですね!
今回は、この立偏に風の「颯」について、他の漢字でもやっているように、意味・読み方から書き順、そして、名前での使い方まで総特集したいと思います。
そうぞ、ご一緒に最後まで見ていって下さい。
立偏に風といえば颯!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、颯の意味と読み方を明確にしましょう。
颯の読み方と意味
颯
画数 :14画
音訓:サツ (日本語だけ)(訓読み)さっ・と
意味
①風のさっと吹くさま。②さっさと動くさま。きびきびしたさま。③やせ細るさま。衰えるさま。④姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)さっ・と
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「颯」の音読みは「サツ」で、訓読みはないんですね。但し、日本語には「さっ・と」という訓読みが存在します。
意味は4つあります。最後に、いつも出ている「姓の一つ」が見えます。中国には「颯」さんがいるんですな。
トップは「風がさっと吹くさま」、立+風にピッタリの意味だと思いませんか?「颯颯(さっさつ)」という言葉があり、意味は、「風の音。また、風の吹くさま。ささ。」です。
2番目の意味は、冒頭で言った「颯爽」(人の態度・行動などが、勇ましくさわやかに感ぜられるさま。)のベースになる意だと思います。
3番目の意味は、ちょっと意外な「やせ細るさま。衰えるさま。」。漢字のイメージと随分違うような気がしませんか?
颯の書き順を見てみましょうか。
複雑なようでも、この漢字の書き順も簡単ですね。立と風を順に書けばいいんです!間違える要素はないと思いますよ。
もっと詳しく知ろう!颯の漢字としての由来や成り立ち
颯の字源を見ておきます。
颯=「立(立つ)」+「風(風)」(会意※)。風がさっと吹き起こる状況を示す。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
会意※とは、漢字の造字法である六書(りくしょ)の一つ。既成の象形文字または指事文字を組み合わせること。
皆さんもそう思うと思うんですが、この漢字は、「風が立つ」という文字の構成通り、風が巻き起こることを表しているんですね。
颯には異体字もあるんです。
䬃
立と風を用いた漢字ですが、それぞれの配置が異なっています。
次の章では、「颯」のつく言葉を見ていきましょう。
颯のつく言葉
颯のつく言葉を集めてみました。
言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
颯颯 | サッサツ | ①「颯然(サツセ゛ン)」と同じ。②雨が降るさま。また、雨の降る音の形容。 |
颯然 | サツセ゛ン | {颯爾(サツシ゛)・颯颯(サッサツ)}さっと風の吹くさま。また、その音の形容。 |
颯爽 | サッソウ | ①姿などが勇ましく、きびきびしているさま。②きりっとして勢いのあるさま。 |
颯沓 | サットウ | ①重なりあうさま。②さっと近寄りたくさん集まりあうさま。 |
颯爾 | サツシ゛ | 「颯然(サツセ゛ン)」と同じ。 |
「颯颯」から「颯爽」までは、国語辞典にも載っていますね。「颯爽」は知っていましたが、あとの二つは知らなかったなー!
次の章では、「颯」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
颯という漢字は、風が含まれているためか、爽やかなイメージを持っていますね。名付けには最適な漢字かと思われます。
読みを見て見ますと、「と」もありますので止め字にも使えます。実際の漢字の読みにはないのですが、「そう」や「さ」と読ませる場合が多いようです。
名前のランキングでも、高い支持を得ているようですよ。
「颯」を使った名前
颯に込めた願いとしては次のような思いがあるでしょう。
- 明るく爽やかで、誰からも好かれる人になってほしい
- 爽やかさと勇ましさを兼ね備えた人になってほしい
- 何事にも一生懸命取り組む、しっかりした人になってほしい
男の子の名前60爺ベスト5
- 颯汰(そうた)
- 颯志(そうし)
- 颯真(そうま)
全て、「そう」と読ませています。
女の子の名前60爺ベスト5
- 渚颯(なぎさ)
- 梓颯(あずさ)
- 梨颯(りさ)
女の子の読みはすべて「さ」となりました。
他の部首に風の漢字は
さて、今回の記事は立に風の颯でしたが、その他にも「他の部首に風」と書く漢字が多数存在するんですよ。
木へんに風
木へんに風と書いて楓という漢字があります。この漢字の音読みは「フウ」で、日本語読みの訓読みに「かえで」があります。
「楓」、この漢字の字源は、昔の人が言ったように、「楓は風なり」と言い、枝が弱く風が吹くと葉が揺らぐからだそうです。
また、「かえで」は、カエルデ(蛙手)の約。葉の形がカエルの手に似ているから来たそうです。
こんな感じで、「楓」について、どんな植物か、名付けのポイントなども解説している記事が次のモノです。
「つむじかぜ」に用いる漢字
風を使った漢字と言えば、「つむじかぜ」の記事で扱いました!
実は、「つむじかぜ」と読ませる漢字は多数あるんですよ。ちょっと並べてみますね。
旋風 猋 飄(異体字:飃)、飆(異体字:飇・飈)
何と4種類(異体字を入れると7種類)もあるんです。しかも、風が入っている漢字が2種類(異体字を入れると5種類)もあるんですよ。
この他に、意味に「つむじかぜ」を持っている漢字が次の2つです。
颴 颷
この漢字にも、風が含まれていますね。
次の記事では、これらの漢字を使った言葉なども紹介していますよ。
最後に
今回の漢字を使った熟語は「颯爽」しか知りませんでした。
意味は4つあったんですが、「やせ細るさま。衰えるさま。」という意味を持っていることが、「颯爽」の持つ意味とかけ離れている感があって印象に残っています。
また、異体字に「䬃」なんてのがあって面白かったですね。
相変わらず、「颯」のつく言葉には知っているモノがほとんどないのが、知識の不足なのか、ちょっと悲しかったですね。
それでも、勉強になりますので新たな漢字に挑戦していきます~。
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