草冠に無と書いて蕪!意味・読み方から苗字での使われ方まで総特集
「春の海 終日(ひねもす)のたりのたり哉」という俳句をご存知ですか?作者は、与謝蕪村(よさのぶそん)です。松尾芭蕉・小林一茶と並ぶ俳句界の大御所です。
上に挙げた句は有名ですよね。
この蕪村の蕪に注目してください。草冠の漢字ですな!60爺が現在進めている「草冠に○○」シリーズに適合する「草冠に無」ですよね。
こうなると展開は見えています。今までやってきたように、草冠に無の蕪について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集しようと思います。
是非、ご一緒に覗いていってください。
草冠に無といえば蕪!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、蕪の意味と読み方を明確にしましょう。
蕪の読み方と意味
蕪
画数 :15画
音訓:ブ あ・れる(日本語だけ)かぶ かぶら
意味
①あ・れる。雑草がおい茂ってあれる。②生い茂った雑草。ものをおおい隠すあれ草。③ごたごたと乱れているさま。入り乱れてよくわからないもの。④「蕪菁(ブセイ)」とは、野菜の名。アブラナ科アブラナ属の二年草。カブ。カブラ。別名、葑(ホウ)・蔓菁。⑤姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
かぶ。アブラナ科アブラナ属の二年草。根は白色で球状をして、ひげ根がつき、食用。カブ、カブラ、スズナ(鈴菜)。
(訓読み)かぶら(名付)かぶ
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
音読みは「ブ」で、訓読みは「あ・れる」ですね。日本語だけの訓読みに、「かぶ」と冒頭の駅名の「かま」があります。
意味には、動詞の「あ・れる」、書いていませんが「荒れる」でいいのでしょうか。次に、生い茂る雑草の意。この二つの意味から派生したと思われる「ごたごたと乱れているさま。入り乱れてよくわからない」があります。
そして、「蕪菁(ブセイ)」と書くと「カブ(カブラ)」になるんですね!最後は、姓の一つです。「蕪」さんがいるわけですな!
日本語だけの意味は、④にある「蕪菁(ブセイ)」と同じ科属の説明後、食用の球状の根につき追加説明があります。
別名が三つ出ていますが、この他にも、ホウサイ(豊菜)、ダイトウナ(大頭菜)なんて名前があるんですよ。
それでは、次に、蒲の書き順をみてみましょう。
草冠に無を順に書いていけばOKです。「無」の書き順は大丈夫ですか?ノ(4)の後に、横線2本(5,6)を書いてから、縦線4つ(7~10)を書いた後、最後の横線(11)を書きます。
私は、5の後に、縦線を書いちゃいますね。
もっと詳しく知ろう!蕪の漢字としての由来や成り立ち
蕪の由来には、次の諸説があります。
- 肥大した根の部分の形が丸くなるところから、頭を意味する「かぶり」から
- 根を意味する「株」、またはカブラの女房言葉である「オカブ」から
- 別名の「すずな」の「すず」は、カブの丸い形を、丸い壷形の酒器である錫製の瓶子に見立てたことから
頭や根など、いろいろな説があるんですな。
次は字源を見てみましょう。
蕪=「無(ム・ブ)隠れて見えない・覆いかぶさる」+「艸(くさ)」(形声※)。雑草が覆いかぶさって土地が見えない状況を示す。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
蕪ってどんな草
蕪はどんな植物なんでしょうか。
分類上は2変種、アフガニスタン原産のアジア系と、中近東から地中海沿岸原産のヨーロッパ系に分かれるそうです。日本でも歴史は古く、奈良時代に朝廷の奨励でカブが栽培されたという記録が残っているとのことです。
花言葉
ちょっと危ぶんでいたんですが、蕪にも花言葉はあるんですねエ~。
- 晴れ晴れと
しかも、なかなか良い花言葉だと思いませんか。
由来なんですが、カブの黄色い花が青空の下で美しく咲く姿からイメージされたのではないかと言われています。
栽培
栽培方法についてはwikiに詳しいです。
カブは涼しい気候を好み、一般に小カブであれば、真夏を避けて1年で春まきと秋まきの2回栽培することができ、種まきから収穫までの栽培日数が45 – 50日程度と比較的短い期間で行え、多めに種をまいて成長に合わせて間引きしながら根を太らせて育てていく。害虫がつきにくい秋まきのほうが育てやすいといわれ、残暑が過ぎてから種まきする。栽培条件に適した土壌酸度はpH 6.0 – 6.5、生育適温は15 – 20℃、発芽適温は15 – 25℃とされる。植え替えが出来ないので直まきにて畑で栽培するのが一般的
引用 wiki カブ
食材としての「蕪」についての説明です。
特徴的な、大きな球形となる根を食用とするほか、茎や葉などの地上部も青菜類と同様に利用される。品種によって収穫時期に差はあるが、一般に野菜としての旬は、秋(10 – 12月)と春(3 – 5月)で、寒い時期に収穫された物ほど甘味は強くなり、葉も軟らかい。
引用 wiki カブ
次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。
苗字に使われる際のポイントは
この蕪という漢字は、人名に使うことができます。
でも、蕪村とかつけられなし、蕪(しげる)とか読ませようとしても「カブ」ちゃんと呼ばれていじめられそう!
男のに「蕪昌」(かぶすけ)、志蕪哉(しぶや)、女の子に、「蕪実」(しげみ)、「亜蕪路」(あむろ)とか例がありますが、「うーん」という感想しかないですな~。
そこで、蕪を持つ苗字を見ていきます。まず、「蕪」一文字の苗字はどうでしょうか?
「そんな人、いないでしょ」と思っていたら、これがいるんですなあ!!!さすが日本は広い!
【名字】蕪
【読み】かぶら,かぶ
【全国順位】 26,232位
【全国人数】 およそ140人
参考資料 名字由来net
読み方が、「かぶら」「かぶ」とそのまんまなんですよー。
さすがに、全国順位は26,232位、全国人数も140人余りと、そんなにはいませんが…。
都道府県別に見てみましょう。
都道府県 | 人数 |
---|---|
宮城県 | およそ50人 |
東京都 | およそ30人 |
鹿児島県 | およそ10人 |
新潟県 | およそ10人 |
神奈川県 | およそ10人 |
参考資料 名字由来net
ベスト5で110人ですから全体の8割弱ですね。残りの2割強が他の道府県に散らばっているわけですな。
最後に、「蒲」に他の文字を付加した他の苗字を見てみましょうか。
蕪尾(かぶお)、蕪岡(かぶおか)、蕪崎(かぶさき,かぶらさき)、蕪尻(かぶじり)、蕪竹(かぶたけ)、蕪野(かぶの)、蕪内(かぶらうち)、蕪木(かぶらぎ,かぶらき,かぶき)、八蕪(やかぶ)
他にも、いくつかの苗字がありました!
最後に
草冠に無で蕪ですが5つの意味を持っていました。「雑草が生い茂ってあれる」ことから来たと思われる意味が3つ、野菜の名前「蕪菁(ブセイ)」と書く「カブ」、姓の一つでした。
日本語での意味は、まさしくカブのことでした。そこから、蕪の由来や字源を見たんですが、由来が諸説あって面白かったですね。
さすがに、名前の候補はあったものの、自分の子供にはつけたくないので「名付けのポイント」はお休みにして、名字を見てきましたが、日本にはあるのが、ある意味すごいなと感じました。
次の草冠の漢字は何にしましょうか。
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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