魚へんに秋と書いて鰍を総特集【読み方・意味・生態・レシピなど】
今回は、シリーズものに育てている「魚へんに○○」を題材にします。
○○の部分を何にしましょうか?
最近、まだ春も終わっていないのに、日本列島は、そこかしこで30℃を越える地域が出て、もう真夏日って感じですが。
そこで、魚へんに夏にしようと思ったんですが、・・・木へんに夏という漢字が、な、ない!・・・・・・仕方がないので、一つ季節を送って・・・。
魚へんに秋の「鰍」を対象に選びました。
魚へんに春で鰆ってのは知っていますが、60爺も知らない魚へんに秋の「鰍」で、読み方・意味・生態・レシピなどを総特集しちゃいます。
ご一緒に見ていってくださいませ。
魚へんに秋といえば鰍!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、鰍の意味と読み方を明確にしましょう。
鰍の読み方と意味
鰍
画数 :20画
音訓:シュウ どじょう(日本語だけ)いなだ かじか
意味
どじょう。魚の名。ドジョウ科の淡水魚。ドジョウ(泥鰌)。
日本語だけの意味
①いなだ。ブリの幼名。②かじか。魚の名。カジカ亜目の魚の総称。主にきれいな清流の水底にすむ。海にすむものもいる。カジカ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
この漢字の音読みは「シュウ」、訓読みは「ドジョウ」ですね。意味は、訓読みと同じ「どじょう」です。
日本語では「いなだ」あるいは「かじか」を指します。いなだは海水魚で、かじかは淡水魚です。全く違う魚を指すのは何故なんだろう?
次は、書き順をみます。
魚と禾と火を順に書けば終わりです。魚は、5,6の順を逆にする方もいらっしゃるかと思います。縦棒(5)が先なんですね。
もっと詳しく知ろう!鰍の漢字としての由来や成り立ち
日本語の意味にある「かじか」の由来ですが、この魚、昔々、鳴くと思われており、声が河鹿(カジカガエル)に似ているからだそうです。
また、その容姿を見て、「かじ」は瘡(かさ 皮膚がかさかさした皮膚病)のようだから付けられ、最後の「か」は魚名語尾なんだそうです。
鰍の漢字を解析します。
鰍=「秋(シュウ)ぐっと引き絞る・締まって細い」+「魚」(形声※)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
「ぐっと引き絞る・締まって細い」ところから、中国ではドジョウを指すようになったのかと勘案いたします。
「いなだ」=「稲田」⇒田んぼに稲が生える時期にだいたいそのサイズになるから、そう呼ばれたみたいですが、そのサイズになるのが秋だから、漢字は「魚」+「秋」になったのではないかと。
「かじか」については、産卵から夏に荒食いし、脂がのった時期が秋であるため「魚」+「秋」となったと言われています。
カジカの由来
鰍は秋に鳴くことから「魚へん」に「秋」が付けられたという説があります。
一方、「カジカ」の名前は「河鹿」に由来しています。
昔は、鹿のかん高く鳴く声を聴くのが秋の風流でした。その鹿の鳴き声に似ていることから「河鹿」と呼ばれたのです。
ただ、魚のカジカが鳴くわけはありません。実は、その声はカジカガエルだったんです!
魚のカジカとかえるのカジカガエルは同じ渓流に棲み、これらは暗褐色で斑紋のあるよく似た体色をしています。
ここから、昔の人は、カジカとカジカガエルが同じ種類と考え、カジカが成長してカジカガエルになると信じていました。
■追記 秋について記事を書いています。秋とは何か、その期間はいつなのかを解説しています。
鰍って、どんな魚
ここで見る魚は、中国で示す「どじょう」ではなく、日本語だけの意味の中から「かじか」を見ていきたいと思います。
かじかは日本の固有種で、スズキ目カジカ科に属しています。分布をみると、北海道南部以南の日本各地に生息しています。
地方では、(ハゼ科の魚とともに)ゴリ、ドンコと呼ばれることもあるようですね。
全長1mほどのものが多いが、最大2.2mに達する。体は他のウナギ目魚類同様に細長い円筒形で、体色は茶褐色で腹部は白く、体表に鱗がない。体側には側線がよく発達し、肛門は体の中央付近にある。ウナギ目の中では各ひれがよく発達していて、背びれは鰓蓋の直後、尻びれは体の中央付近から始まって尾びれと連続する。胸びれも比較的大きい。
引用 wiki カジカ
カジカ種群には、生活史や形態的・遺伝的特徴が異なる集団が存在しますが、まだ、分類については定説がありません。
山地の渓流などの上流域、また、中流域から下流域にかけて生息しており、石礫中心の川底を好み、水生昆虫やアユなどの魚、底生生物などを食べています。
かじかの利用は次の通りです。
見た目は悪いが、とても美味な魚とされる。日本各地で食用にされ、汁物、味噌汁・鍋料理や佃煮、甘露煮などにして食される。代表的なものに石川県金沢市の郷土料理「ゴリ料理」。
引用 wiki カジカ
汁物や鍋料理で利用され「なべこわし」と称されるカジカ科魚類は、海産のトゲカジカやケムシカジカであり、本種ではない。
かじかのレシピ
レシピはやはり、クックパッドですよね。かじかを使ったレシピが盛りだくさんです!どれもこれも、とてもおいしそうですけど。
60爺が食べたい料理を、勝手に見繕ってみました。
やっぱり、魚は煮付けからいってみますか。
煮付けに続いて、鍋、塩麹焼き、かじか汁、唐揚げと私の好きな料理が並びましたよ!
魚へんに季節をつけた漢字
カジカは、魚へんに秋という漢字でした。
秋以外の季節を魚へんに付けた漢字があるか見ておきましょう。
- 魚へんに春で鰆
- 魚へんに夏で?
- 魚へんに冬で鮗
それでは、それぞれの魚について細かく見ていきます。
魚へんに春で鰆
魚へんに春で鰆、読み方は「さわら」です。漢字から、春が旬だと思っていませんか。これだと、半分正解なんです。
地域 | 旬 | その理由 |
---|---|---|
関東 | 冬 | 産卵期前の脂がのった12~2月の「寒鰆」が好まれる |
関西 | 春 | 5~6月にたくさん獲れるため |
ご覧のように、関東と関西で旬が違ってるんです。
また、成長して名前が変わる出世魚です。
サゴシ(サゴチ40-50cm)⇒ナギ(50-60cm)⇒サワラ(60cm以上)
魚へんに夏で?
魚へんに夏と書く漢字は、「上級漢和辞典 漢字源」には見つかりませんでした。
ただ、角川の大字源の国字一覧に「魚へんに夏」の漢字があります。
この漢字、どうやら存在するようですが、一般の辞書には載っていない希少な漢字のようです。
追跡した結果、いくつかの痕跡があります。
その詳細は、次の記事でご覧ください。
魚へんに冬で鮗
魚へんに冬で鮗、読み方は「このしろ」です。
ただ、漢字源をみると、意味の中に「このしろ」「ひいらぎ」の2つがあります。
「このしろ」は、鮨のネタにある「こはだ」のことです。「ひいらぎ」には棘があるそうです。
詳細は、次の記事でご覧ください。
最後に
魚へんに秋で鰍を、「魚へんに○○」のシリーズに加えました。
こちら、中国本土ではドジョウの意味なんですな!で、日本語の意味はとみると、「いなだ」と「かじか」なんですよ。又もや、海水魚と淡水魚に分かれてしまいました!
私は、かじかを食べたことは・・・ないとおもいます。ちょっと見た目があれなんですけど、美味らしいですな!
どんな魚なのかについては、かじかを俎上に挙げて解説いたしました!本文に入れなかったんですけど、この魚も個体数が減少しているとか。
レシピは、クックパッドからですが、皆旨そうなレシピを持っているんですな。料理が出来たらチャレンジしたいんですが、現時点ではチャレンジのつもりはありませんネ^^;
■追記 他の部首に秋と書く漢字の記事があります。
※気づけば魚へんの漢字の記事も増えてきました
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