さんずいに秋と書いて湫!意味・読み方から苗字での使われ方まで総特集
先日、魚へんに秋の鰍を記事にしました。
実は、魚へんに夏を予定していたんですが、な、なんと、魚へんに夏の漢字は存在しないんですよ。
そこで、急遽、季節を一つ飛ばして、魚へんに秋の漢字を記事にしたんですが、ついでなんで、「さんずいに秋」も記事にしようと考えた次第です。
木へんに秋、草冠に秋もアップ済みですので、さんずいに秋を書けば、シリーズものの漢字はコンプリートになります。
ということで、さんずいに秋の「湫」について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集していきたいと思います。
ご一緒にその内容をごらんになってください。
さんずいに秋といえば湫!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、湫の意味と読み方を明確にしましょう。
湫の読み方と意味
湫
画数 :12画
音訓:シュウ いけ(日本語だけ)くて くで ふけ
意味
①いけ。みずたまり。水の減った小さいいけ。②「湫湫(シュウシュウ)」とは、うれい悲しむさま。③「湫隘(シュウアイ)」とは、土地が低くて、狭い。④姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
くて。くで。ふけ。低くて、じめじめした土地。湿気が多くて、水草などが生えているところ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「湫」の音読みは「シュウ」、訓読みは「いけ」です。
意味は、ひとつは、訓読みにある「いけ」ですが、水の減った小さな池を「湫」というんですな。で、この文字を二つ重ねた「湫湫(シュウシュウ)」は、憂い悲しむ様子を表すんですな!
別に、「湫隘(シュウアイ)」で、低くて狭い土地を指すようです。最後に「湫」という姓があるんですね。
日本語だけの意味には、「くて」とあり、広辞苑(他の辞書では「くで」)では、「(愛知県で)低湿な土地。沼などのように水草の生えた地。ぐて。」と出ています。まさに、上記の内容に合致しています。「ふけ」も大辞典には、同様に意が載っておりました。
それでは、湫の書き順をみましょう。
さんずいと禾と火を順に書くだけです!さすがに、間違えようがないですね。
もっと詳しく知ろう!湫の漢字としての由来や成り立ち
湫の解字です。
湫=「秋(シュウ・ちぢこまる)」+「水(みず)」(形声)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
この「ちぢこまる水」は、意味にあった「水の減ったいけ」に相当するものですな!
次の章では、「湫」のつく言葉を見てみましょう。
■追記 秋について記事を書いています。秋とは何か、その期間はいつなのかを解説しています。
湫のつく言葉
湫のつく言葉にはどんなモノがあるでしょうか。ところが…。沁の時と同様、湫のつく言葉が見つからないんですよ!漢和辞典にも載っていません。
二番煎じですが、上記の「湫」の意味の中に出ていた言葉を載せることにします!
湫のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
湫湫 | シュウシュウ | うれい悲しむさま。 |
湫隘 | シュウアイ | 土地が低くて、狭い。 |
湫 | くて | 低湿な土地。沼などのように水草の生えた地。ぐて。 |
「湫」という文字は、さんずいに秋ですから、余り悪い意味はないように思ったんですが、実際は、良いイメージがありません。
次は、名前に使われるポイントを見ていきます。
名前に使われる際のポイントは
「湫」ですが、この漢字も人名漢字ではありません!見てきたように、イメージの悪い漢字と分かったので、どちらにしても名付けには向きません!
60爺ベスト3は実施できないですね。
そこで、「湫」のつく苗字を見てみます。今回の漢字も、「洒」「沁」と同じで、苗字もないかと心配しましたが、杞憂だったようです!わずかですが、「湫」さんが生息してした!
【名字】湫
【読み】ぬま
【全国順位】 85,453位
【全国人数】 およそ10人
参考資料 名字由来net
読み方が、「ぬま」なんですな。上記の読みにはなかったですよね~!
そして、全国順位は85,453位、全国人数もたった10人余りと、ほとんどいません。絶滅危惧種(失礼^^;)なみなんですよ。
都道府県別に見てみましょう。
都道府県 | 人数 |
---|---|
千葉県 | およそ10人 |
参考資料 名字由来net
千葉県にしかいない、非常に珍しい苗字であります。
次に、「湫」に別の漢字をつけた苗字を見ておきます。
「湫」のつく苗字3つありましたが、ご覧の通り、これらも皆、少数民族ですな。
記事を終わる前に、「○○に秋」の漢字を見てみましょう。
「○○に秋」の漢字を見てみよう
漢字には、「○○に心」と書く表記が多数存在します。ここでは、過去に記事にした漢字を抜粋します。
トップは、「木へんに秋」です。この漢字ですが、木へんに季節である春夏秋冬をつけた漢字「椿」「榎」「楸」「柊」のうち、読める人が圧倒的に少ないと思います。
何と読むでしょうか・・・・・・・・・、答えは「ひさぎ」です。この漢字の意味他書き順、どんな植物か、名付けのポイントまで次の記事で解説しています。
次に、「草冠に秋」と書く「萩」ですね。
この漢字、秋の七草に含まれる植物の一種です。そう、「はぎ」ですね。こちらについても、上記、「楸」と同じく、意味他書き順、どんな植物か、名付けのポイントまで記事の中にあります。
最後に紹介するのは、「魚へんに秋」と書く「鰍」です。
この魚は、日本の固有種で、見た目はグロイんですが、とても美味だと言われておるんですな。読めますか・・・。「かじか」です。「いなだ」と読むこともできますよ。
こちらは、意味、書き順、どんな魚か、「かじか」のレシピまで網羅しています。
その他にも、金へんに秋などありますが、まだまだ○○に秋はありそうですな。
最後に
さんずいに秋といえば湫すが、この漢字について述べてきました。
この漢字は、秋がつくのでイメージが良いのかと思っていたんですが、こちらの思惑に反して、本文にも書きましたが、良いイメージのない文字でした。
この漢字のつく言葉も、ほとんどなかったですなあ。
人名漢字ではなかったですが、この漢字のつく苗字は4つほど見つかりましたが、全部少数民族でしたね。そのうち、無くなってしまうのではないかと思う位少なかったですよ~!!
さんずいの漢字は、ここの所、毎回、マイナーなものが登場していて、チョイスが悪いのでしょうか^^;
■追記 他の部首に秋と書く漢字が他にもあります。ご確認ください。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました
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