木へんに契と書いて楔!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
私が習った時代は、四大文明なぞと言われていた時代でした。
ただ、この世界四大文明(メソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明・中国文明)説は、、国際的な用語ですらなく、20世紀以降の日本や中国でのみ用いられたそうです。
このメソポタミア文明で用いられていた文字は楔形文字でした。
このトップにある漢字「楔」、いいですね。「木へんに○○」シリーズにぴったり当てはまります。
そうとなれば、この木へんに契の「楔」について、意味・読み方から書き順、そして、楔を含む言葉・名付けまでを総特集しようと思います。
お手数ですが、しばらくの間、お付き合いをお願いします。
木へんに契といえば楔!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、楔の意味と読み方を明確にしましょう。
楔の読み方と意味
楔
画数 :13画
音訓:セツ カツ くさび
意味
①くさび。切れ目に差し込んでふさいだり、木などを割るために打ち込むくさび。②開いた扉にかみこませてとめる支柱。③くさび型のものを差し込む。④木の名。バラ科サクラ属の落葉高木。シロハナミザクラ。果実はサクランボ。桜桃。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「楔」の音読みは「セツ」「カツ」で、訓読みは「楔」です。
意味は4つあります。トップは訓読みにある「くさび」ですな。この言葉、知っていますか。広辞苑では、「堅い材木または金属で、一端を厚く他端に至るに従って薄く作った刃形のもの。」と言っています。
この意味にある「ふさいだり」「割る」ですが、相反する言葉ではないかと思いますけど…。
2番目、3番目の意味も、トップの「くさび」に準じたモノですね。
最後で、木の名前を指しています。シロハナミズザクラ・・・、植物には疎いのですが、後程、見ていきましょう。
颯の書き順を見てみましょうか。
この漢字、契約の「契」かと思っていたんですが、よく見ると、微妙に違いますね。「丰」ですが、下に突き出ていますね。
書き順は簡単ですね。木と丰⇒刀⇒大を順に書けばいいんです!多分、問題はないとおもいますよ。
もっと詳しく知ろう!楔の漢字としての由来や成り立ち
楔には解字しか出ておりません。
楔=「契(セツ・ケツ・切り込む、切れ目)」+「木(き)」(会意※)。切れ目にかませるくさび。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
会意※とは、漢字の造字法である六書(りくしょ)の一つ。既成の象形文字または指事文字を組み合わせること。
くさびは9000年以上前から利用されているのですが、その起源はわかっていないそうです。
次の章では、「楔」のつく言葉を見ていきましょう。
楔ってどんな草
楔の意味の中に「シロハナミザクラ」とありますが、どんな植物なんでしょうか。
「シロハナミザクラ」でネットを検索しても、答えが出てこないようです。そこで、同じく意味にあった「桜桃」で見てみると、まさに、「(果実は)サクランボ」のことなんですね!
花言葉
桜桃の花言葉はサクラ属の花言葉になるんです。
- 精神美
- 優美な女性
- 純潔
なかなか良い花言葉が並んでいます。
最初の花言葉ですが、桜は日本の国花であり、美しさを託したのではないでしょうか。2,3番目の花言葉は、桜の花の美しさからイメージされたと考えることが出来るのではないでしょうか?
桜桃とは
楔の意味の4番目では「果実はサクランボ。桜桃」とありましたが、木を桜桃、果実をサクランボと呼び分ける場合があるようです。
この中で、シロハナミザクラと言っていますが、wikiでは、ミザクラ(実桜)類の果実と言っていますね。旬は初夏の6~7月頃。サクラの果実の中でも、セイヨウミザクラ(西洋実桜)を通称サクランボと呼んでいます。
サクランボは、桜の実とを擬人化した「桜の坊」から転化した「さくらんぼう」を短呼(最後の「う」を便宜的に短音節として発音)したものです。
日本で栽培されるミザクラの大半はヨーロッパ系(ほかに東洋系があります)なんだそうです。
なお、花を鑑賞するソメイヨシノ等のサクラでは、ご存知のように実は大きくなりません。
楔のつく言葉
楔のつく言葉を集めてみました。
楔のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
楔形文字 | セッケイモンシ゛・ケッケイモンシ゛ | シュメール人によって発明され、紀元一世紀ごろまで、西南アジアで使われていた、くさび状の文字。粘土板にあしの茎で書いたもの。くさびがた文字。 |
楔子 | セッシ | ①くさび。②元曲で、四幕でまとまらないとき加えられる短い一幕。③明(ミン)・清(シン)代、またはそれ以後の長編小説で、前おきの文章のこと。序章。プロローグ。 |
二つしか出てきませんね。
「楔形文字」の読みは、「くさびがたもじ」の異なる読み方なんですね。広辞苑にも出ていますよ~!
次の章では、「楔」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
楔という漢字は、名前に使えない漢字です!
代りに苗字を見に行きましょう。
さて、苗字を見に行きましたが、楔のつく苗字が見つからないんですよ。「くさびらき」という苗字が引っ掛かったんですが、表記は「草開」でした!
以前、「洒落(しゃれ)」の「洒」が、人名漢字ではなく、さらに苗字も見つからない例としてあったんですが、この漢字も、その仲間入りとなってしまいました!
最後に
木へんに契と書いて「楔」について、いろいろと見てきました。
この漢字、「くさび」と読むんですが、意味には「ふさいだり」とか「割る」とかなんですが、これらは相反する言葉ではないかと思っちゃいました。
書き順を見ていた時に、契とは少し違う部分に気づいたりもしましたね。
楔を使う言葉も少ないですし、名前にも苗字にも使われていない漢字だったんですよ。そういえば、余り、日常では見かけない漢字ですもんね!
木へんの漢字には、まだまだ候補がたくさんあるので、コツコツと続けていきたいです~。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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