草冠に朱と書いて茱!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
先日、「草冠に未(み)と書く漢字は存在しない」という記事をアップしています。その記事の中で、「草冠に未(み)」で検索する方は、おそらく、「草冠に末(すえ)」か「草冠に朱(しゅ)」の漢字を捜したいのではないかと当たりをつけています。
「草冠に末で茉」の記事は既にアップしていますが、「草冠に朱で茱」は、未だ記事にしていません。
当然、「茱」は、草冠に○○シリーズにピッタリの漢字です。
そういうわけで、穴埋めの意味もあり、この草冠に朱の「茱」について、意味・読み方から書き順、そして、名前での使い方まで総特集したいと思います。
是非、ご一緒に内容をご覧になっていって下さい。
草冠に朱といえば茱!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、茱の意味と読み方を明確にしましょう。
茱の読み方と意味
茱
画数 :9画
音訓:シュ
意味
①木の名。ミカン科ゴシュユ属の落葉低木。初夏に黄色の小花が咲く。ゴシュユ(呉茱萸)。②木の名。ミズキ科ミズキ属の落葉小高木。早春に黄色の小花が咲く。サンシュユ(山茱萸)。③木の名。ミカン科サンショウ属の落葉高木。カラスザンショウ(烏山椒)。
日本語だけの意味・用法
茱萸(ぐみ)とは、果樹の名。グミ科グミ属の総称。小さな球形の果実がつき、食用となる。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「茱」の音読みは「シュ」で、訓読みはありませんね。
意味は3つあり、すべて異なる「木」を表しているのが面白いですね。草冠の漢字ですが、それが差している植物は「草」ではなくて「木」なんですよ。
日本語の意味を見に行くと、果樹の茱萸(ぐみ)即ち、グミ科グミ属の総称なんですね。この茱萸(ぐみ)ですが、常緑または落葉の低木でつる性のものもあります。
何と、茱萸(ぐみ)も「木」なんですなあ!日本語でも、草冠の漢字なのに「木」を指してます。ちなみに、菓子のグミとは全く関係がありません!
茱の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順も簡単です。草冠を書いてから朱を書きます!間違えようがないと思います。
もっと詳しく知ろう!茱の漢字としての由来や成り立ち
まずは、グミの由来を見ていきます。複数あります。
古くは、クミだったんです(『本草和名』に「和名クミ」があり)。
この語源は不明ですが、実を口に含み、噛み、皮を吐き出すというグミの食べ方から、「含(くくむ)実」といわれ、これが変化して「くくみ」「くみ」となったようです。
もう一つ。グミはグイミからの転化で、グイすなわち刺の多い木に食用になる実がなるからとの説ですね。
茱の解字です。
茱=「朱(シュ・あかい)」+「艸(くさ)」(形声)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
「艸(くさ)」ではないですが、茱萸も赤い実がなりますな!
茱ってどんな植物?
茱はどんな植物なのでしょうか。日本語の意味である「茱萸(グミ)」について見ていただきます。
花言葉
茱の花言葉は次の通りです。
用心深い
グミの実は、赤くてつやつやして如何にもおいしそうなんですが、ところが、口に入れると思いがけない酸っぱさや苦みがあるので、食べるときは用心深くといった所から来ているようです。
形態・生態
グミは、ユーラシアから東南アジアにかけ、50から70種ほどが、オーストラリア、北アメリカには特別な種類のみ分布しています。日本には十数種が分布しています。
上述したように、グミの実は食べることができます。
グミの実は、楕円形で赤く熟します。味は、渋みと酸味及びかすかな甘味があります。この渋みは、渋柿と同じタンニンによるものです。なお、リコピンが多く含まれているのはいいことですな。
グミの実の収穫時期は品種によって異なり、春に実のなる品種は5月~6月、秋に実のなる品種は10月頃が食べ頃ですね。
上述の意味の中に「果樹の名」とありましたが、実は果樹として栽培されることはほとんどないようです。
以上、茱の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、茱とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「茱」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
「茱」ですが、実は、人名漢字ではないんですよ!「朱」が入っているので、女の子向けの名前に使えるかなと思っていたのですが、当てが外れましたね。
当然ですが、60爺ベスト3はお休みです。
そこで、名前が付けられないときは苗字ということで、「茱」のつく苗字を見てみます。最初に、「茱」さんがいるのか見てみましょう!
残念!「茱」さんですが、日本にはいないようですな!
じゃ、「茱」に別の漢字をつけた方がいるかなと思って探すと、「茱萸(ぐみ)」、「茱萸田(ぐみた、ぐみだ)」がいることがわかりました。
まずは、「茱萸」さんです。
【名字】茱萸
【読み】ぐみ
【全国順位】 –
【全国人数】 –
参考資料 名字由来net
「茱萸」さん、調査中でした!都道府県別に、70名ほど見つかっているようですね。
次に、「茱萸田(ぐみた、ぐみだ)」さんを見に行きましたが、「茱萸」さんと同じく調査中でした!こちらも、都道府県別に、50名ほど見つかっているようです。
最後に
草冠に朱で茱の読み方と意味について述べてきました。読み方は、音読み「シュ」のみでした。
意味は、3つあって、上述しましたが、それぞれ異なる「木」を指していました。そして、日本語のみの意味も「茱萸(グミ)」という「木」を指すんですね。草冠なのに、草ではなく木でした。ちょっと面白くありませんか。
植物としては、日本語のみで示す「グミ」を取り上げて解説しました。
人名漢字でもなく、苗字を見に行ったら2つあったんですが、いつものサイトでは両方とも調査中でしたな。
次の草冠の漢字は人名で使えますかね?
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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