乃に木と書いて朶!読み方から意味・名字での使われ方まで総特集
大黒様のように耳が大きい人を福耳と言いますよね。
広辞苑で福耳をひくと、「耳たぶの大きい耳。福相といわれる。」と出ています。
耳が大きいのではなくて耳たぶが大きいんですね。
ここで気がついたんですが、「みみたぶ」を変換すると「耳朶」になるんです。ここで、「たぶ」の漢字が気になりました。「乃に木」と書くんですよ。
「木へんに○○」には属しませんが、今回は、この乃に木と書いた朶について、読み方から意味・書き順、そして、名字での使い方まで総特集しようと考えました。
どうか、最後までみていってくださいませ。
乃に木といえば朶!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、朶の意味と読み方を明確にしましょう。
朶の読み方と意味
朶
画数 :6画
音訓:ダ た・れる(日本語のみ)たぶ
意味
①た・れる。木の枝がたれさがる。②花や雲のかたまりを数えるときのことば。③「耳朶(ジダ)」とは、みみたぶ。④たらせる。下へたらすように動かす。⑤姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)たぶ
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「朶」の音読みは「ダ」で、訓読み「た・れる」です。
意味は5つあります。
②には、万朶花(ハ゛ンタ゛ノハナ):多くの花、五朶雲(コ゛タ゛ノクモ):五色に染まって垂れさがる雲の二つの例が載っていました。
この漢字ですが、部首は「木(き・きへん)」なんですね。
木へんというと、今まで見てきた「椿」「棟」・・・など、左側に木があるイメージを持っていますが、このような形の場合もあるんですな!
こんな形の漢字には、梁、梟、条など、たくさんありますね。こちらも特集していければと思います。
日本語では「たぶ」と読むんですな。そう、「みみたぶ」は「耳朶」と書くんですね。
朶の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順も簡単です。乃と木を順に書いていけばいいんですね。
もっと詳しく知ろう!朶の漢字としての由来や成り立ち
朶の解字です。
朶=「乃(ダイ・柔らかい)」+「木(き)」(形声)。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
「乃」は耳・而と同源で、「柔らかい」というコアイメージがあります!
そして、曲がってしなやかに垂れる様子を表したりするんですな!
ここから、「朶」は、木の枝がしなやかに垂れ下がる情景を表しています。
朶のつく言葉
朶には植物の意味はないので、「朶」のつく言葉を見てみましょう。
朶のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
朶頤 | タ゛イ・イヲタ゛ス | あごを動かして食べようとするさま。 |
朶雲 | タ゛ウン | たれ下がった雲。他人から来た手紙の敬称。 |
朶翰 | だかん | (「朶」は花ぶさの意)他人の手紙の尊敬語。朶雲。 |
耳朶 | じだ | ①みみたぶ。②みみ。「―に残る」 |
耳朶・耳埵 | みみたぶ みみたぼ | 耳の下部の垂れ下がった肉。じだ。 |
一朶 | いちだ | ①(花の)ひとえだ。②(雲などの)ひとかたまり。 |
粗朶 | そだ | 伐り取った樹の枝。薪とし、また、堤を築く材料や海苔を着生させる材料とする。 |
万朶 | ばんだ | (「朶」は垂れさがった枝)多くの垂れ下がった枝。 |
漢和辞典、広辞苑から抜き出してみました。
耳朶とかいて、「じだ」「みみたぶ、みみたぼ」と違う読み方をするんですね。
「じだ」と読んだ場合には、意味も変わってきますね。
粗朶は、どこかで聞いたことがあるような気がします。
また、「万朶」という言葉は、そこそこ検索されているようですな。意味は、上記にあるように「(万)多くの(朶)垂れ下がった枝」ですね。
それ以外の言葉は初耳でござる。
次の章では、「朶」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
この「朶」ですが人名漢字ではないんです。ですから、名前には付けられませんね!
当然ですが、60爺ベスト3はお休みです。
そこで、名前が付けられないときは苗字ということで、「朶」のつく苗字を見てみます。最初に、「朶」一文字の苗字があるのか見てみましょう!
【名字】朶
【読み】えだ、いだ、なだ
【全国順位】 31,302位
【全国人数】 およそ100人
参考資料 朶の名字の由来|名字由来net
「朶」さん、いました。読みが3種類あります。
但し、上述した読みとは全く違う読みなんですね。「えだ」と読む人が多数ということです。
全国に100名ほど、人数が3桁になると、順位は3万番台になるんですな。
都道府県別の人数です。
都道府県 | 人数 |
---|---|
福島県 | およそ40人 |
大阪府 | およそ20人 |
東京都 | およそ20人 |
兵庫県 | およそ20人 |
埼玉県 | およそ10人 |
参考資料 朶の名字の由来|名字由来net
この5都府県で、日本全国の人数をカバーする勢いですな。他の道府県に「朶」さんがいても少人数なんですね!
「朶」に他の漢字をつけた苗字の方をみてみます。
朶のつく苗字 | 全国順位 | 全国人数 |
---|---|---|
敦朶(あつだ) | 82,375位 | およそ10人 |
歯朶(しだ) | 46,980位 | およそ40人 |
歯朶尾(しだお) | 32,807位 | およそ90人 |
歯朶原(しだはら) | 89,133位 | およそ10人 |
歯朶山(しだやま) | 65,597位 | およそ20人 |
長朶(ながた) | 76,989位 | およそ10人 |
藤朶(ふじえ) | 76,276位 | およそ10人 |
7つの苗字が出てきましたが、皆、少数ですね。一番多い「歯朶(しだ)」さんでも、全国順位46,980位で、およそ40人しかいませんよ。
4つの苗字で全国人数が、およそ10人、全国順位も、76,276位~89,133人ですわ。なんてことはない、「朶」さんが一番多かったんですな!
最後に
乃に木で朶を見てきました。
意味は、「たれる」がメインでした。そこから、耳から「たれる」んで「耳朶」となったんでしょうかね。
漢字自体は簡単なモノでして、朶のつく言葉も大分出てきましたが、あまりポピュラーじゃないのか、60爺の知っている言葉は少なかったですね(いつものことなんですけど…)。
今回も人名漢字ではなく、苗字を見に行ったんですけど、出てきた苗字は皆、少数民族でした。
次の木へんの漢字は何を採用しようかな。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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