魚へんに冬と書いて鮗を総特集【読み方・意味・生態・レシピなど】
前に、魚へんに秋で鰍の記事を書いていますが、つくりの秋の季節を一つ進めて冬にしたら、その漢字が存在するか見てみました。
魚へんに冬ですな。
魚へんに冬と書いて鮗は存在しますね。どんな魚なのでしょうか。やはり、冬になるとおいしくなるとか、たくさん獲れるとか何か違いがあるのでしょうか?
ちょっと、その辺が気になりますよね!
ということで、魚へんに冬の「鮗」について、いつもやっているように読み方・意味・生態・レシピなどを総特集してみようと思います。
それでは、ご一緒に見ていってくださいませ。
魚へんに冬といえば鮗!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、鮗の意味と読み方を明確にしましょう。
鮗の読み方と意味
鮗
画数 :16画
音訓:(日本語だけ)このしろ
日本語だけの意味
①このしろ。魚の名。ニシン科の海水魚。背は青く、黒い斑点が並び、腹は白い。コノシロ。②魚の名。ヒイラギ科の海水魚。ヒイラギ。漢名、鰏。▷国字ではあるが、中国ではスズキ目タナバタウオ科の海水魚に用いる。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
この漢字は国字※で日本語での「このしろ」の読みしかありません。
※国字
引用 wiki 国字
和字・倭字・皇朝造字・和製漢字などとも呼ばれる。会意に倣って作られることが多い。峠(とうげ)・榊(さかき)・畑/畠(はたけ)・辻(つじ)など古く作られたものと、西洋文明の影響で近代に作られた膵(スイ)・腺(セン)・腟 (チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・粁(キロメートル)・竓(ミリリットル)などがある。
それなのに、2種類の海水魚をさすんですね。コノシロとヒイラギです。
コノシロは、魚へんに祭の鰶、魚へんに康の鱅とも書くそうです。鰶の項に、小型のものを「こはだ」というと書いてあります。
これらの魚は良く知りません(こはだは知ってる!)が、両方とも食べられるのでしょうか?また、ヒイラギは木へんに冬のヒイラギから来たんですかね。
次は、書き順をみます。
魚と冬を順に書けば完成です。間違える箇所はありませんね。
もっと詳しく知ろう!鮗の漢字としての由来や成り立ち
語源は不詳ですが、知られた説話があります。
日立の国司から求婚されていた娘が、自分の家に寓居していた有間皇子と情を通じ懐妊。国司の追及を逃れるため、親は娘が死んだことにし、焼くと死人の臭いがするという魚を、娘の代わりに柩に入れて火葬したところから。その魚を「子の代(このしろ)」⇒(子の身代わり)というようになった。
参考:新明解語源辞典
鮗の解字です。
鮗=「冬」+「魚」(会意)。冬の頃が、旬になる魚であることを表す。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
やはり、季節である冬が関わっていましたね。
また、ヒイラギの語源は、木のヒイラギの葉に似て棘(トゲ)があるためとされているようですよ。
鮗って、どんな魚
今回は、コノシロとヒイラギの両方を見に行ってみましょう。
コノシロ
鮗(コノシロ)ですが、代表的な呼び名は「コハダ」です。
コノシロって聞いたことはあるんですが、冒頭で述べたように聞いたことがないなあと思っていましたが、「流通上はコノシロはあまり知られていない」と聞いて安心しました。
どうやら、「こはだ」というのが一般的なようですな。寿司ネタや、酢の物では有名です。
既に書きましたが、鰶という表記に祭りがつくのは「祭で食べる魚」であったからだろうと思われます。
分布は、北海道積丹半島南部から九州南岸の日本海まで広く分布しています。エサは、プランクトンや小型の甲殻類、珪藻などです。
全国各地で獲れるんですが、関東、兵庫県瀬戸内海側、徳島県瀬戸内海、熊本県などのように、好んで食べる地域と余り歓迎しない地域に分かれるようですね。
ただ、大型になると小骨が硬くて食べにくいため、需要がなくなっちゃうんですって!
ヒイラギ
ヒイラギは、柊から来たかなんて述べましたが、この魚には、木のヒイラギの葉にあるような「棘(トゲ)」があるんです。
ヒイラギの記事では、「ヒヒはひりひりするさま、ラは接尾語と考えられることから、ヒイラギは、葉に触れるとひりひり痛むことから命名された」と言っています。
それと同様に、この魚のトゲが鋭く、手を刺すと痛むためから「ヒイラギ」になったのでしょう。
この魚も、青森県〜九州南岸の日本海、さらには沖縄まで幅広く分布していますね。
この魚知らないと言いましたが、関東では流通しないと聞いて納得しました。
なお、釣り上げた場合にギーギーと鳴くそうです。
コノシロ(こはだ)のレシピ
レシピについてはコノシロに特化してお贈りします。
クックパッドをみると、コノシロを使ったレシピが山ほどありました!その中から、いつも通り、次の5品を挙げました。
基本、60爺が食べたい料理なんですな!
ハンバーグからです!お魚を使ったハンバーグは珍しいですよね。
ハンバーグのあとは、手毬寿司、色鮮やかな前菜、サンガ焼き、最後は和風のなますと色々と取り揃えてみました!
クックパッドには、本当にたくさんのレシピが出ていますよ。そちらもご覧になって、おいしそうな料理は是非味わってくださいね。
最後に
「魚へんに○○」のシリーズに、魚へんに冬の鮗が加わりました。
この漢字、国字でした。コロシロって余り馴染みがないと思っていたら、実は「こはだ」のことだったとはおもいもよらなかったですなあ!
他にも、鰶・鯯・鱅との表記がありました。
もう一つの意味に、別の魚、ヒイラギがありましたね。木へんに冬のヒイラギがありましたが、刺を持っていて、刺さると痛いからという由来がありました。
コノシロとヒイラギ、それぞれ、好む地域とそうでない地域があって、ヒイラギは関東ではなじみが薄いとのことでした!60爺も見たことがないと思います(最近、記憶が・・・^^;)。
それでは、また、次の「魚へんに○○」で会いましょう。
※気づけば魚へんの漢字の記事も増えてきました
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません