魚へんに虎と書いて鯱!読み方に辞書にないビックリの発見があった

2023年6月8日

観光船では、昨年痛ましい事故がありました。知床の観光は回復しているのでしょうか。北海道の観光船は、知床の他に羅臼が有名なようです。

60爺

ホエールウオッチングの観光船があるようです。

この際、クジラの他に野生のシャチを見ることもできるそうです。野生のシャチが見られるのは日本で羅臼の海だけなんですって。

このシャチ、漢字で書くと「鯱」なんですよ。何と、「魚へんに虎」ですので、シリーズに見事にマッチングしますね。

そこで、今回は、魚へんに虎の「鯱」について、いつもやっているように読み方・意味・生態・レシピなどを総特集してみようと思います。

新たな発見もあったので、最後まで見ていってください。

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魚へんに虎といえば鯱!読み方にビックリの発見

最初に、鯱の意味と読み方を明確にしましょう。

鯱の読み方と意味

画数 :19画
音訓:(日本語だけ)ひらめ しゃち しゃちほこ
日本語だけの意味
①ひらめ。魚の名。ヒラメ科の海水魚。ヒラメ。②しゃち。マイルカ科の海生哺乳類の名。シャチ。さかまた。③しゃち。しゃちほこ。想像上の魚の名。頭は虎に似、背に鋭いとげをもうという。その形をかたどった、火災よけとして宮殿・城郭・楼門などの棟の両端につける。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

この漢字は国字※で、日本語での「ひらめ」「しゃち」「しゃちほこ」の3つの読みがあります。

※国字
和字・倭字・皇朝造字・和製漢字などとも呼ばれる。会意に倣って作られることが多い。峠(とうげ)・榊(さかき)・畑/畠(はたけ)・辻(つじ)など古く作られたものと、西洋文明の影響で近代に作られた膵(スイ)・腺(セン)・腟 (チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・粁(キロメートル)・竓(ミリリットル)などがある。

引用 wiki 国字

それぞれの読みに該当する、ひらめ(ヒラメ科の海水魚)、しゃち(マイルカ科の海生哺乳類)、しゃちほこ(その形をかたどったモノ)を指しています。

えーと、この漢字「鯱」ですが、ずっと「しゃち」だと思っていました。まあ、しゃちほこを指すのはわかるんですよ。「しゃち」から「しゃちほこ」ですから…。しかし、意味のトップが「ひらめ」じゃないですか!

ちょっと驚きました。そこで、別の漢和辞典を見に行ったんですが、この意は出ていないんですよ!そして、漢字のサイトを見回しても、「ひらめ」が出ているところは皆無ですね!

何とか見つけた情報は次のモノです。

実際は、「ヒラメ」という意味が古く(『米沢文庫本倭玉篇』)、「シャチ」などの意に使われるのは、新しいことのようです。
他にも、「鮟鯱 アンコウ」(『温故知新書』)なんて記載もあるようです。

参考 【日本語を読むための漢字辞典】「鯱(しゃち)」の字源

どうやら、昔は「ひらめ」が普通だったみたいですね。驚きの発見です。

参考のサイトでも、『「ヒラメ」の外観は、彪柄の斑点があるようにも見える。よって「魚+彪」の省画合字として出来た字』と言ってます。確かに、上記のひらめの写真をみると斑点がたくさんありますよね。「魚+彪」⇒「彪」の「彡」を省略して「鯱」になったのでしょうか?

②「しゃち」の意の中に「さかまた」がありますが、シャチの特徴的な背びれが逆さの鉾(ホコ)のようであったことから、そう呼ばれるのです。

それでは、書き順をみてみましょう。

19画もある漢字ですが、魚と虎を順に書いていけば、意外とすんなり完成します。上記の書き順を見て、覚えてしまいましょう。


もっと詳しく知ろう!鯱の漢字としての由来や成り立ち

漢和辞典には、鮗の字源、解字が載っていないんですよ!

ただ、この鯱は会意文字(二つ以上の漢字を組み合わせて、もとの漢字とは別の意味を表した漢字)ですから、魚と虎で次のように考えたのではないでしょうか?

鯱って、獰猛な性格で、あの大きな大きなクジラさえ餌にしちゃう所から、日本人は「虎のように獰猛な魚」ということで、「鯱」という漢字をつくったではないでしょうか。

もう一つ説があります。

③意にある「しゃちほこ」ですが、頭が虎に似ているところから、魚へんに「虎」という漢字が使われるようになり、そこから想像の元になった「しゃち」にも、この漢字が使われるようになったというモノです。

鯱(シャチ)は哺乳類

鯱の意味にある「ひらめ」は、上述したように、ほとんどの辞書にもないことから、この章では「シャチ」に対して述べていきたいと思います。

60爺

魚へんがついてますが、魚類ではありません!

意味の中にも書いてありますが、海生哺乳類です。我々人間と同じ哺乳類なんですよ。

シャチは、魚類全般を食べます。その中には、サメはもちろん、あの巨大なシロナガスクジラを含むクジラ類も含まれるんです。

マイルカ科の仲間では最大の種なんです。大きさをみると、体長の平均はオスは6~7m、メスは5から6m、体重は3.6~5.2kg、メスは1.3~3.6kgほどです。10m近くに達するオスもいるようです。

先程述べたましたが、最大で2mに達する「さかまた」と呼ばれる大きな背びれを持っています。

そして、非常に活発な生き物です。

  • 最も速く泳ぐことができる哺乳類の一つで時速50㎞以上
  • 餌を求めて1日に100キロメートル以上も移動する
  • ブリーチング(海面へ自らの体を打ちつけるジャンプ)やスパイホッピング(頭部を海面に出し、辺りを見渡すためと言われる行動)と呼ばれる多彩な行動
  • 好奇心も旺盛で、興味を持ったものには近寄って確かめる

シャチは、2種類の音を使い分けていることが知られています。

  • コール音:群れのメンバー同士のコミュニケーション
  • クリック音:噴気孔の奥にある溝から、メロンと呼ばれる脂肪で凝縮して発射する。反響音を下顎の骨から感じ取ることで、前方に何があるか判断する

鯱(シャチ)のレシピ

シャチは肉食なので、きっとうまくないと思いますが、クックパッドを調べたらレシピが11品も載っていたんですよ。

そのうち、何品かを紹介します。

実際は、実際の鯱肉を使う料理ではなくて、シャチにかけた名称だったことがわかりました。楽しめるので、ご覧ください。

金シャチ餃子からです!シャチホコをエビの尻尾を使って表現しています。

60爺

餃子のあとは、おにぎりとキャラ弁がふたつです!

クックパッドには、本当にたくさんのレシピが出ていますよ。そちらもご覧になって、おいしそうな料理は是非味わってくださいね。

最後に

「魚へんに○○」のシリーズに、魚へんに虎の鯱が加わりました。

この漢字も国字でした。確か「しゃち」だったよなあと思って見ていったんですが、漢字源の最初の意味を見てぶっ飛びました!

60爺

「ひらめ」って何!。

ちょっと動揺して、漢字ペディアとか複数のサイトを当たったのに、この意味を載せているモノが全然見つからないんですよ。

何とか、いくつかの参考資料を見つけましたが、イヤー漢字っていろいろの発見があって楽しいですなあ!

次回も新しい発見があることを祈って。

※気づけば魚へんの漢字の記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

魚へんの漢字

Posted by 60爺