ダンゴムシは何類なのか?その分類の理由と生態も含めて詳しくご紹介
雑草の伐採を行っておるんですが、抜き取った雑草をゴミ袋に詰めているときに目につくのは小さな虫たちです。
この中に、ひときわ雄姿を見せるのがダンゴムシです!
ちょっと力を加えると丸くなって自分を守っています。だからダンゴムシだと思うんですが、世の中は良くできているモノだと感心します。
よーく見ると足がたくさんあって虫の嫌いな方はゲーッと思うようななりをしていますよね。
今回は、このダンゴムシについて何類なのかをみていきます。そして、その理由とダンゴムシの生態ついても大特集していきましょう。
それでは、ご一緒に見ていってくださいね。
ダンゴムシは何類か?
ダンゴムシは何類なのかを述べてから話を進めましょう。
ダンゴムシは何類か?
ダンゴムシは甲殻類です。
前回、クリオネでは答えが「軟体動物」となり、ちょっと混乱が起きましたが、ダンゴムシは「甲殻類」と「類」が付いているので一安心です。
何とダンゴムシは、エビやカニと同じ分類に属しているんですよ!ちょっと、びっくりですよね。細かく言うと、「等脚目(ワラジムシ目)」に属する生物です。
等脚目をみていくと、淡水・海水を含む水中に多くの種が生息しており、水棲の種が多く存在しているんです。
その中で、一部のものが陸棲で、ダンゴムシはその代表で日本には140!ほどの種がいるそうです。140種ですよ。スゴイ数ですな。
クリオネの項で見ていただきましたが、もう一度、動物の分類について振り返ってみます。
動物は、タツノオトシゴやペンギンなどの「脊椎動物」の他に、クリオネや今回のダンゴムシのような「無脊椎動物」(背骨がない動物)に分かれます。
そして、この「無脊椎動物」は次の3つに分類できます。
- 節足動物
- 軟体動物(イカ、タコ、アサリ等)
- その他(ウニ・ヒトデ・ナマコ等)
節足動物は、昆虫類(アリ、バッタ、カマキリ等)、甲殻類(エビ、かに、ミジンコ等)、◎クモ類(クモ、ダニ、サソリ等)、多足類(ムカデ、ヤスデ等)に分類されます。
ここで、今説明した無脊椎動物に脊椎動物を加えた分類を見ていただきます。
これは、中学の理科で習う内容なんですな。
ダンゴムシは、この「無脊椎動物」の中の「節足動物」の中の「甲殻類」に該当します。
図を見てわかるように、「ダンゴムシは何類?」と聞かれたら「節足動物」と答えても誤りではないんですよ。
ダンゴムシの大きさなんですが、代表的なオカダンゴムシの大きさは全長1cmほど、最大で1.5cmほどになることもあるようです。
甲殻類とは
さて、甲殻類を含む節足動物なんですが、地球上のあらゆる場所に分布しているんです。しかも、その種類の数をみると全動物の80パーセントを占めています。
節足動物は、現在100万種以上が知られているんですが、その中で、甲殻類は、およそ5万種(5%)とか7万種(7%)とか言われています。
甲殻類の特徴は次のようなモノです。
- 体がかたい殻に覆われている
- 触角が2対で合計4本有する
- 頭・胸・腹の3部が区別できる
- ほとんどが水生で鰓(えら)呼吸する
さて、それでは、特徴に合わせて、ダンゴムシを見てみましょう。
ダンゴムシは、上記に挙げた特徴のうち、上から三つを有しています。上述していますが、ダンゴムシは、甲殻類の中では珍しい陸生の生物です。ですから、特徴のうち、鰓呼吸の部分は合致しませんね。
ダンゴムシは何を食べる?
ダンゴムシは何を食べて生きているのでしょうか。正解は何でも食べる「雑食」です。そうは言っても好き嫌いはあるようですので、どんなものを食べるのか見ていきましょう。
どんなものを食べるのか、いくつかのサイトを巡ってみました。驚きの食材もありました。
- 枯葉
- 野菜・果物
- 植物
- 昆虫などの死骸
- 段ボール等の紙
- コンクリート
- チーズ
これら食材について簡単に解説します。
枯葉
ダンゴムシが食べる食材のメインは枯葉ですね。普段、彼らが暮らしている所では、枯葉が豊富ですから。
当然、落ちたばかりの枯葉ではなく、程よく朽ちた柔らかい湿った枯葉を好みます。柔らかいサクラやクヌギなどがお好みのようですな。
野菜・果物
野菜や果物は、ダンゴムシが水分を摂取するのに最適なようです。
キュウリやニンジン、大根などを好んで食べるようです。新鮮な方がお好みのようですな。
植物
こちらも、彼らの暮らしている環境を考えれば納得の食材ですね。
ダンゴムシにすれば、柔らかくて食べやすい葉・花・根・芽が好みのようです。この条件に合致する、多肉植物・苔類、パンジーやビオラの花、クローバーなどです。
また、地面に落ちた木の実を食べることもあるとか。
昆虫などの死骸
これらは、ダンゴムシの分解者としての食材に当たります。
ダンゴムシはセミなど昆虫の死骸も食べます。そして、死骸を体内で分解し、糞として出して土に戻してくれるので、益虫だと言われるんです。
飼うときは、加熱したエビや煮干しなんかも食べるそうですよ。
ダンボールなどの「紙」
何とダンゴムシは、新聞紙やダンボールなどの「紙」も食べちゃいます。但し、湿って柔らかくなったものでなければ対象外ですね。
ただ、ダンボールを腐らせている微生物を食べているという説もあるようです。
コンクリート
ええええ!これは何かの間違いでは?
ダンゴムシの体を覆う殻については上述していますが、この殻はカルシウムでできています。
どうやら、ダンゴムシがコンクリートを食べるのは、殻を作るためのカルシウム補給と思われます。
チーズ
ちょっと驚きですが、ダンゴムシはチーズが好きなんですよ!
その理由は明確ではないんですが、カルシウムが補給できるからではないでしょうか。
ダンゴムシについて
さて、ここでは、甲殻類のダンゴムシについて詳しく見てみます。
ダンゴムシの名前は、その形態の通り体を丸める姿が「団子」のように見えたので名付けられたんです。それは、「団子虫」という漢字表記をみても一目瞭然です。
一般に「ダンゴムシ」と呼ばれるものは、大体オカダンゴムシなんです。上述したように、広範囲の土壌に生息して、その食性と生態から自然界の分解者の役割を担っています。
上述したようにダンゴムシは節足動物ですから、その体はたくさんの節に分かれています。その数は、何と「14節」です!「頭部で1節、胸部で7節、腹部で6節」ですね。
そして、ダンゴムシは触角を2対持っています。それぞれの触角が別の役割を持っています。
第1触角は、とても小さくてぱっと見わからないんですが、ニオイを感知するセンサーになっています。目につくのが第2触角で、これを動かして周りの状況を確認するアンテナなんですね。
普段は枯葉好みですが、アゴが強力で、固く発達しており、上記で述べたようにコンクリートも齧れます。
脚は、発達した爪を持っており、裏側にはブラシ状の細かな毛がたくさん生えているので、植物の茎なども縦に登ることができるんです。
最後に
今回は、庭で雑草の伐採をやっていた時に見かけたダンゴムシを「○○何類」の題材として取り上げました。
ダンゴムシは、前回取り上げたクリオネと同じ無脊椎動物でした。クリオネが軟体動物でしたが、ダンゴムシは節足動物の甲殻類でしたね。
甲殻類はほとんどが水生なんですが、ダンゴムシはその中でも珍しい陸生のものでした。
食べ物について細かく見てみましたが、皆さん、色々と観察してダンゴムシの好物を挙げられていました。野菜やチーズが好みとは驚きでしたね。コンクリートも齧るとは…。
この先も、○○何類の記事は続けていこうと考えています。
■追記 ○○何類の記事です。
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