草冠に占と書いて苫!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
北海道に渡るには、色々な選択肢がありますね。一番早いのは航空機、新幹線もできたし、フェリーで、千葉の大洗から苫小牧なんてのもあります。
ここで見つけた「苫」なんですが、北海道には、この「苫」がつく地名が多くある(苫前、鵜苫、苫務、etc)ようです。
前置きが長いですが、「苫」は、草冠に○○シリーズにピッタリの漢字ですな。
苫は草冠に占なんですね。
ということで、今回は、草冠に占の「苫」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使い方まで総特集します。
是非、ご一緒に内容をご覧になっていって下さい。
草冠に占といえば苫!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、苫の意味と読み方を明確にしましょう。
苫の読み方と意味
苫
画数 :8画
音訓:セン とま ふ・く
意味
①とま。スゲ・カヤなどで編んだむしろ。一時しのぎに小屋や舟の上にまといつけて雨露をしのぐのに用いる。②とま。とまむしろの敷物。葬儀のとき喪主が敷いてねるのに用いる。③ふ・く。一時しのぎに草で屋根をおおう。④姓の一つ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「苫」の音読みは「セン」で、訓読みは「とま」「ふ・く」の2つです。
意味は4つで、一つは「姓」ですな、「苫」さんがいるっていうことです。
残りの3つは、とま即ちスゲ・カヤなどで編んだむしろに絡んでいます。ひとつは、むしろそのもの。もうひとつは葬儀の時に喪主が敷いて寝る敷物、最後は屋根を葺くという動詞なんですね。日本語に「苫庇」「苫舟」なんて言葉がありますな。
苫の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は簡単です。草冠を書いてから占を書きます!間違えようがないと思います。
もっと詳しく知ろう!苫の漢字としての由来や成り立ち
苫の解字です。
苫=「占(セン・ある場所にしばらくとめおく)」+「艸(くさ)」(形声)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
意味の①にある「一時しのぎにウンヌン」⇒「占」、「スゲ・カヤなど・・・」⇒「艸」で、まさに、この解字にある通りの事柄ですな。
私達は「占」というと、「兆候を見て吉凶を判断する」意味だと思いがちですが、この漢字を構成する「占」は上記の意味でした。
苫のつく言葉
苫は植物ではないので、苫のつく言葉を拾ってみました。
苫のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
苫塊 | センカイ | {苫次(センシ゛)}親の喪に服するとき、敷物として用いるとまむしろと、枕(マクラ)として用いる土のかたまり。 |
苫 | とま | 菅すげや茅かやを菰こものように編み、和船の上部や小家屋を覆うのに用いるもの。とば。 |
苫小牧 | とまこまい | 北海道南西部の市。室蘭本線に沿う。製紙・パルプ工業の他、近年自動車製造業も定着。人工港を中心に工業地域を形成。人口17万3千。 |
苫庇 | とまびさし | 苫で葺ふいたひさし。 |
苫葺き | とまぶき | 苫で屋根を葺ふくこと。また、その葺いた屋根。 |
苫舟 | とまぶね | 苫で屋根を葺ふいた舟。 |
苫屋 | とまや | 苫で屋根を葺いたそまつな小屋。 |
苫屋形 | とまやかた | 苫で屋根を葺ふいた船の屋形。 |
フム、今回は国語辞典から引いた言葉が複数あるので、知った言葉がいくつかありますね。冒頭で言った「苫小牧」は地名、「苫庇」「苫舟」なんぞも聞いたことがありますな。
次の章では、「苫」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
「苫」は人名漢字ではないんですよ!
60爺ベスト3はお休みとなります。
そこで、人名漢字でない時やっているように、「苫」のつく苗字を見てみましょう。最初に、「苫」一文字の苗字があるのか見てみましょう!
いましたいました!「とま」さんです。
【名字】苫
【読み】とま
【全国順位】 33,439位
【全国人数】 およそ90人
参考資料 名字由来net
全国で、およそ90人です。ここで挙げる人数としては多い方ですね。順位も3万台ですから上位と言っていいですね。
都道府県別の人数です。
都道府県 | 人数 |
---|---|
北海道 | およそ30人 |
東京都 | およそ10人 |
福島県 | およそ10人 |
新潟県 | およそ10人 |
富山県 | およそ10人 |
ベスト5で70人(およそ7割)まで行きました。残り、およそ20人が他の府県に存在しています。
「苫」に他の漢字を付加した苗字は、次のようにたくさん見つかりました。
志苫(しとま)、苫地(とべち)、苫井(とまい)、苫居(とまい)、苫川(とまかわ)苫坂(とまさか)、苫澤(とまざわ)、苫下(とました)、苫篠(とましの)、苫谷(とまたに,とまや)苫田(とまだ)、苫名(とまな)、苫野(とまの)、苫原(とまはら)、苫渕(とまぶち)、苫本(とまもと)、早苫(はやとま)、三苫(みとま)、峰苫(みねとま)、峯苫(みねとま)
読みは、ほとんどが「とま」でした。例外は唯一、苫地で「とべ」と読ませます。
最後に
草冠に占で苫の読み方と意味について述べてきました。
この漢字は植物を表しておらず、「スゲ・カヤなどで編んだむしろ」に絡む意味が3つありました。漢字を構成する「占」は「ある場所にしばらくとめおく」という意味で、「兆候を見て吉凶を判断する」ことではなかったですね。
この漢字のつく言葉は余り見つからなかったので、国語辞典から引っ張り出したので、いくつか見知った言葉がありました。
人名漢字はありませんでした。一文字の「苫(とま)」姓のほか、他の漢字を付加した苗字も多数ありましたな。
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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