糸へんに追うで縋!読み方から意味・名前に使えるかどうか総特集
以前に「木へんに追うの槌」で記事を書いています。
この漢字の作りの「追う」の「追」に別の部首をつけた漢字があるのか確認してみました。いくつかあるようなんですが、今回は「糸へんに追う」を取り上げます。
「金へんに追う」もあるんですが、「木へんに追う」と同系統なので…。
この「縋」は、60爺の続けているシリーズには該当しませんが「糸へんに○○」の漢字ですね。
糸へんの漢字は先日アップした「門構え」や「にんべん」と同じく初めての部首ですね。
それでは、この糸へんに追うの「縋」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使い方まで総特集しなけりゃなりませんなあ!
それでは、ご一緒に最後までお付き合いをお願いします。
糸へんに追うといえば縋!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、縋の意味と読み方を明確にしましょう。
縋の読み方と意味
縋
画数 :16画
音訓:ツイ か・ける すが・る なわ
意味
①か・ける。すが・る。高いところになわをかけ、これに物をぶらさげておろす。また、人がぶらさがっておりる。②なわ。高い所にかけて垂らしたなわ。
日本語だけの意味・用法
すが・る。たよりにする。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「縋」の音読みは「ツイ」で、訓読みは「か・ける」「すが・る」「なわ」の3つです。
意味は2つですね。縄をかけて、物を下ろしたり、人が降りたりすることや、高い所にかけた縄そのものを指します。
日本語だけの意味には、同じ「すが・る」ですが「たよりにする」という意味になります!これ、縄にすがって降りるところから来たようです。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順ですが、糸を書いてから追を書きます!よく見ると、追のしんにょうに「、」がひとつ多いですよ。
これ、木へんに追うの槌でもそうでしたね。
また、木へんに通るの樋でも同様でした。
これらの漢字は常用漢字でないので、「しんにょう」が「二点しんにょう」になっているのです!
もっと詳しく知ろう!縋の漢字としての由来や成り立ち
縋の解字です。
縋=「追(ツイ・重みを加える)」+「糸(いと)」(形声)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
重く下にさがる意味を持つようです。
縋のつく言葉
この章では、縋のつく言葉をみていきたいと思います。
と思ったんですが、縋のつく言葉が見つからない!
広辞苑には、次の2つだけでした。
縋のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
縋り付く | すがりつく | 自分の支えとして、しっかりつかむ。しがみつく。「母親に―・く」 |
縋る | すがる | ①結び目ができる。もつれる。②つかまって身をささえる。しっかりとつかまる。しがみつく。③転じて、たよりとする。 |
うーむ、熟語がないんだーーー。
この2つの言葉、「縋り付く(すがりつく)」「縋る(すがる)」は知っていますが、「縋る(すがる)」に「①もつれる」の意があるのは知らなかったですね~。
次の章では、「縋」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
糸へんに追うと書く縋は、人名漢字ではありません。ですから、名前につけることはできないんですね。
あわせて、「縋」という漢字は苗字にもないようです。
以前にアップした漢字の中にも、「縋」と同様に、名前に使えず、さらに、苗字にも現れない漢字が複数存在しました。
それらの漢字は「縋(16画)」と違い、「にんべんに十の什(4画)」「さんずいに西の洒(9画)」「さんずいに心の沁(7画)」「さんずいに木の沐(7画)」という比較的簡単な漢字でした。
これらの記事を紹介しておきます。
最後に
糸へんに追うで縋の読み方と意味等について述べてきました。
この書き順を見ていた時に、「追」のしんにょうに「、」が一つ多いのに気が付きました。
これは、本文にも載せましたが、常用漢字でない漢字の「しんにょう」は「二点しんにょう」になるためです。
「縋」のつく言葉は、熟語と言われる言葉がなかったのは、ちょっと驚きました。
縋は人名漢字ではなく苗字に使用されている形跡もなかったので、過去に同様の事態に陥った漢字を紹介しました。
※気づけば糸へんの記事も増えてきました
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