さんずいに歩くと書いて渉!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
勤務している方は、その仕事の中で顧客先の方々と日々いろいろな交渉ごとに明け暮れていてらっしゃると思います。ご苦労様です。
さて、この交渉という文字の「渉」という文字が目に留まりました。
これは、私のシリーズの中の「さんずいに○○」に合致する漢字ですね。
そうです。「さんずいに歩く」で「渉」という漢字ですね。該当する漢字を見つけたんですから記事にしないわけにはいきませんね。
それでは、さんずいに歩くの渉について、読み方から意味・名前での使い方まで総特集したいと思います。
シェアしますので、ご一緒にご覧になってくださいませ。
さんずいに歩くといえば渉!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、渉の意味と読み方を明確にしましょう。
渉の読み方と意味
渉
画数 :11画
音訓:ショウ チョウ わた・る かかわ・る
意味
①わた・る。水のある所を、ひと足ひと足と歩いてわたる。②わた・る。各方面にわたって見聞する。③かかわ・る。離れている先方にまで関係する。また、先方と関係をもってやりとりする。④姓の一つ。⑤血がべたべたと流れる。また、そのさま。
日本語だけの意味・用法
(名付け)さだ・たか・ただ・わたり・わたる
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「渉」の音読みは「ショウ」「チョウ」の2つ、訓読みは「わた・る」「かかわ・る」の2つです。
意味は5つあります。④は姓の一つですから、中国には「渉」さんがいるんですね。
①には「渡渉:歩いて水を渡ること」「跋渉:原野をこえ川をわたる。あちこち歩きまわること」なんて言葉があります。
③には、「渉及:関係が……まで及ぶ.波及する」「干渉:他人の領分におしかけて、かかわりをもつ」「無渉:かかわりあいがない」という言葉がありますね。
⑤には「渉血(チョウケツ):血の海を渡って行く」という、ちょっと怖い言葉があります。
さて、次は、渉の書き順を見てみましょうか。
この漢字は、さんずいを書いてから歩を書きますね。歩は止に少と書きますね。間違えやすい所は皆無だと思います。
もっと詳しく知ろう!渉の漢字としての由来や成り立ち
渉の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
渉=「歩(あるく)」+「水(かわ)」(会意※)。川を歩いて渡る情景。「一つまた一つとつながる」というイメージからA→B→C→Dの形に次々に経めぐる意味、A→Bの形にAからBにつながりをつける(関係する)意味を派生
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
会意※とは、二つ以上の漢字を組み合わせて、もとの漢字とは別の意味を表した漢字
歩は「右足+左足」の会意文字で、ひと足ひと足ふみしめて進むことを表しますので、渉は、川をひと足ひと足ふみしめてわたることになるのです。
次の章では、渉のつく言葉を挙げてみます。
渉のつく言葉
渉のつく言葉を並べてみました。
渉のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
渉外 | ショウカ゛イ | 外国・外部と連絡・交渉すること。また、その職務。 |
渉人 | ショウシ゛ン | 渡し舟の船頭。 |
渉世 | ショウセイ・ヨヲワタル | 世の中のいろいろな物事を経験する。 |
渉猟 | ショウリョウ | ①{渉歴(ショウレキ)}②水をわたって獣を求めるように、広い範囲を探しまわる。③書物を広くあさり読む。 |
渉歴 | ショウレキ | ①あちらこちらとめぐり歩く。②いろいろと経験をする。③「渉猟(ショウリョウ)」と同じ。 |
今回の「渉」のつく言葉では、「渉外」は聞いたことがあります。後の言葉は初耳ですな。広辞苑を見ると、「渉猟」が載っていました。
次の章では、「渉」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
さんずいに歩くと書く「渉」は、赤ちゃんへの名付けで、音読みの「ショウ」の他、名付けで「さだ」「たか」「ただ」「わたり」「わたる」と読ませることができます。
「渉」は「水のある所を、ひと足ひと足と歩いてわたる」意味があるように、川などの自然の力強さと、困難を乗り越えること、広い世界へ羽ばたくことなどの願いを込めることができます。
- 夢に向かって着実に歩んでいける人になりますよう
- 困難を負けずに前を向いて進んでいける人になりますよう
どちらかというと、男の子の名づけに合った漢字だと思います!
男の子の名前60爺ベスト3
- 渉(わたる)
- 渉真(しょうま)
- 聡渉(あきたか)
それぞれ読みが違う名前にしました。
女の子の名前60爺ベスト3
- 渉子(しょうこ)
- 渉恵(たかえ)
- 渉里(わたり)
女の子も、それぞれ読みが違う名前にしました。順に、「しょう」「たか」「わた」です。
つくりに「歩」の入る漢字
そこで、つくりに「歩」の入る漢字を探してみました。てへんの他に、つくりに「歩」が入る漢字を一覧にして示します。
漢字と主な読み | 部首 | 主な意味 |
---|---|---|
捗(ちょく はかどる) | 扌(てへん) | (日本)はかどる。仕事がはやく進む。 |
渉(ショウ わたる) | 氵(さんずい) | わたる。川を歩いて渡る。水中を歩いて渡る。 |
頻(ヒン しき) | 頁(おおがい) | しきりに。たびたび。しばしば。 |
瀕(ヒン せまる) | 氵(さんずい) | せまる。近づく。差し迫る。 |
蘋(ヒン うきくさ) | 艸(くさかんむり) | 水面にうかび生える草の総称。 |
「さんずいに歩く」の他に、「てへんに歩く」の「捗」と「おおがいに歩く」の「頻」の漢字がありました。
下の二つは、「おおがいに歩くの頻」に「さんずい」「くさかんむり」が付いた漢字です。
この中では、「てへんに歩く」、日本語の意味は「はかどる。仕事がはやく進む。」を示す「捗」の記事をアップ済です。以下に示しますので、よろしければどうぞ。
さんずいに歩くのように、「さんずい」+動詞の漢字として、「さんずいに少ない」があります。この漢字「沙」についても記事を書いていますので、ご覧ください。
最後に
さんずいに歩くで渉について述べてきました。
「水のある所を、ひと足ひと足と歩いてわたる」意味をもっています。
渉のつく言葉では、「渉外」を唯一知っていましたが、日本語としては、「交渉」「干渉」など、日常でもたまに出てくる言葉があるようですな。
名付けとしては、男の子向けの漢字だと感じました。
今回の漢字は、名付けにも、熟語にも見知った漢字でした。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました
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