サンショウウオは何類?その分類の理由と生態も含めて詳しくご紹介
この動物は山奥の深山、水のきれいな所に生息していると聞いたことがあります。
めったにお目にかかれる生物ではなく、手軽に見ようとするなら水族館か動物園に出向かないとダメでしょう。
その動物の名は「サンショウウオ」です。その体系は何と言うか「ヤモリのおっきい奴」とでもいえばいいのでしょうか。
見た目、ちょっと不気味な動物だと思います。
今回の記事は、サンショウウオが何類なのかを追いかけてみます。合わせて、その理由とサンショウウオの仲間達についてもご紹介できればと思います。
それでは、ご一緒に内容を見ていってください。
サンショウウオは何類か?
始めに、サンショウウオは何類なのかを述べてから話を進めましょう。
サンショウウオは何類か?
サンショウウオは両生類です。
「ウオ」とついていますが、サンショウウオは魚ではないんですよ。カエルやイモリと同じ両生類の仲間なんです。
漢字表記は「山椒魚」ですが、植物の山椒に語源があるからです。表皮が山椒の樹皮に似ているとか、身体が山椒の香りがするという説ですね。
また、オオサンショウウオは、身体を半分に裂かれても生きていることから「ハンザキ」とも呼ばれます。
サンショウウオは両生類ですが、両生類に行く前の動物は大きく「脊椎動物」と「無脊椎動物」に分けられます。そして、サンショウウオは背骨がある「脊椎動物」に含まれます。
さらに、「脊椎動物」は、次の5つに分類できるんです。
- 哺乳類(ヒト、犬、猫等)
- 鳥類(スズメ、カラス、ペンギン等)
- 爬虫類(カメ、トカゲ、ワニ等)
- 両生類(カエル、イモリ、サンショウウオ等)
- 魚類(サバ、イワシ、メダカ等)
上述したように、サンショウウオは、この「脊椎動物」の中の両生類に相当するんですね。
両性類とは
現在でも生息している両生類は次に示す3群しかおりません。
- 長い尾を持ち、短い四肢のある有尾目(サンショウウオなど)
- 尾がなく体幹が短くまとまって四肢の発達した無尾目(カエル類)
- 四肢を失い、細長い体の無足目(アシナシイモリ類)
両生類は、陸上生活が可能ですが、その身体の構造、生活史、生理、生殖などにおいて不十分で、水辺への依存度が強いんです。
その特徴はざっくりいうと次の4つです。
- 皮膚は粘膜におおわれている
- 周りの温度とともに体温が変わる変温動物
- その多くは、水中に殻のない卵を産む
- 幼生期は鰓呼吸をしながら水中生活、成体では皮膚や肺で呼吸をしながら陸上生活
両生類は、南極大陸と北極圏の大部分を除く全世界に分布しており、約3,000種が確認されているようですが、脊椎動物の中では最小です。
さて、それでは、特徴に合わせて、サンショウウオを見てみましょう。
- 皮膚には鱗がなく粘膜に覆われています
- クロサンショウウオは土の中や倒木の下など、外気の影響を受けにくい場所で冬眠(越冬)するそうです
- オオサンショウウオは数珠状につながった寒天質に包まれた多数の卵を産みます。他の小型のサンショウウオの卵は数cm〜10cm程度のバナナ状やコイル状の寒天質のさやに包んで産み、1つのさやにつき数個〜数十個の卵が入っています。
- 呼吸の大半を皮膚呼吸に頼っており、皮膚が湿っていないと生存できないそうです。なお、渓流に生息するハコネサンショウウオは肺を持っていません!
山口県でオオサンショウウオが発見された際の動画です。
推定で80~100歳ですって。
サンショウウオは何を食べる?
オオサンショウウオで見ていきます。
オオサンショウウオは、夜行性の肉食動物です。食事量は1日当たり体重の 0.1%程度と小食なんですね。
オオサンショウウオは、自然界では、魚、カニ、エビ、水生昆虫、ヘビやネズミなどの小動物を食べています。動くものは何でも食べちゃうそうです。
普段、オオサンショウウオはあまり動かないんですが、エサを食べるときだけは素早く動き、一瞬で丸飲みにします。
オオサンショウウオは、孵化すると1~3月にかけて4㎝ほどに成長し、石の隙間や落ち葉の下に生息して、水生昆虫などを食べています。
動画を見てください。カニを一種のうちに丸飲みする姿が見られますよ(3分過ぎ)。
サンショウウオの仲間たち
サンショウウオというと、私を含め、オオサンショウウオをイメージする人が多いと思います。このオオサンショウウオですが、体長1メートルを超える、世界でも最大級の両生類なんですって。
日本全土には、合わせて44種類の小型のサンショウウオがいるんですって。
ヘエってそんなにいるんだって感じですね。
ですが、「特盛山椒魚本」という冊子ではサンショウウオは49種類と出ていますね。
日本産のサンショウウオでオオサンショウウオの次に大きいのは、体長20cmほどにになるオオダイガハラサンショウウオだそうで、一気に小型化してしまう訳ですな。
この小型のサンショウウオ、生態の違いによって大きく二つに分けられます。
生態の違い | 産卵場所 | 幼生の特徴 |
---|---|---|
流水性 | 渓流に棲み、流れの中の石などに産卵 | 体の断面が上下に平たく、足に爪がある。バランサーはない |
止水性 | 池や水たまり、谷戸田といった流れの緩やかな水場に産卵 | 体の断面が丸く、足に爪がない。外鰓と別に「バランサー」という突起 |
幼生は水中で小動物を食べますが、共食いすることもあるんですって。
オオサンショウウオ以外の種類は、成体になると陸上生活を送ることが多く、森林の落ち葉の下、モグラやネズミが掘った穴の中、川近くの石の下などに生息しているので、めったに人間の目に触れることはないんです。
最後に
今回の記事は、サンショウウオが何類なのか気になって書いたモノです。
サンショウウオというと、あの巨大な奴、オオサンショウウオをイメージしてました。そうしたら、大体の人がそうだと聞いて「やっぱり」と思いました。
サンショウウオは両生類で、カエルやイモリの仲間なんですね。身体は粘膜でおおわれていますし、納得する部分が多いです。
動画を二つ挙げていますが、カニ丸飲みはビックリでした。
■追記:何類をテーマに記事をいくつか書いています
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