句読点とは何か?その読み方・起源・使い方・覚え方など総特集
普段、何気なく使用していても、いざ、その名称を問われると??となってしまうモノは意外と多くあると思います。
ちょっと前にした「濁点」「半濁点」もその仲間ですね。
今回の対象は「句読点」です。
知っている方は「ああ、あれね。」とわかるんですが、そうでない方には「何、それ?」となるでしょう。
今回は、この句読点とは何か?その読み方・・起源・使い方・覚え方などを総特集してお届けします!
どうか、最後まで、ご覧になってくださいね。
句読点とは何か?その読み方は?
始めに、句読点とは何か?また、その読み方について順に述べていきます。
句読点とは?
句読点とは何か。次の説明が分かりやすいと思います。
文章を読みやすくするために、文の終わりや語句の切れ目に添える符号
参考:明鏡国語辞典
簡単に言うと、句点「。」と読点「、」のことです。
- 句点とは、文の切れ目に打つ記号。現在は多く「。」を用いる。
- 一つの文の内部で、語句の断続を明らかにするために、切れ目に施す点「、」。
句点と読点を合わせて、句読点になります。
句読点の読み方は?
ずっと、「句読点」と書いてきましたが、何と読むのでしょうか。その答えは、…。
くとうてん
ちょっと読みにくいですかね。
「読」を調べると、音読みに「トウ」があります。ここでは、音読みの「トウ」を用いて「くとうてん」と読ませるんですね。
「読」の音読みに「ドク」がありますが、「くどくてん」ではありませんよ~!
句読点は、「文章を読みやすくするために、文の終わりや語句の切れ目に添える符号」即ち、句点「。」と読点「、」のことです。
そして、読み方は「くとうてん」でした。
この、「読」を「トウ」と読ませる場合ってほとんどないんじゃないでしょうか?
広辞苑を見ても、「読」を「トウ」と読ませる熟語は出てきません!
「読」を「トウ」と読ませるのは「読点」専用の読みなんですよ!
ひょっとして、これって凄いことかも!新たな発見かもしれませんネ。
句読点の起源
この章では、句読点の起源についてみていきます。
この観点で見ていくと、日本語には、もともと、句点や読点の思想はなかったと思われるんです。
平安時代の訓点(漢文を読むための手がかりとして書き入れる文字や符号)がルーツとも言われてていますが、それも、どうやら違うようです。
江戸時代に、漢字とひらがなが混ざった文章が普及するようになって、始めて句読点が普及したようです。
しかし、当初は、句読点は「学がない」「教養レベルの低い」人たち向けの読解補助というイメージでした。そのため、公用文書とか「学がある人たち」の書物には登場しないんです。
この名残で、もらう人に対して失礼に当たるので、賞状や卒業証書などに句読点がついていないのです。
句読点がある程度整備されて、文中に登場するようになったのは明治時代からと言われています。
「句」「読」それぞれの漢字の意味
この章では、何故、「句点」「読点」というのか、その意味をそれぞれの漢字「句」「読」がどんな意味を持つのかに絞ってみてみます。
句
まずは、「句点」の「句」からですね。
句について
句
音読み:「ク」
意味
くぎり。詩の一行(スタンザ)や、文章のひとくぎり。
参考 上級漢和辞典 漢字源
ご覧のように、「句」は「文章のひとくぎり」という意味を持っています。
読
次に、「読点」の「読」からですね。
読について
読
音読み:「トウ」
意味
べた書きの文章のくぎれに段落印をつけるのを句といい、より短いことばの切れめをあらわすしるしとして丶印をつけることを読(トウ)という。
参考 上級漢和辞典 漢字源
こちらも、「より短いことばの切れめをあらわす印をつけることを読(トウ)という」と出ています。
「句」の意味は「。」を付けるべき、文章区切りを示し、「読」は、まさに「、」の説明でした!
句読点の使い方
句読点の使い方なんですが、日本語についてはいまだ確立しておらず、種々の方式が提唱されているという状況なんですって。
文部省(現文部科学省)が「くぎり符号の使い方」(文部省『国語の書き表わし方』付載、1950年12月)という資料を出してますんで抜粋して掲げておきます。
句点「。」
句点の原則です。
- 全ての分の終止にうつ
- 「」の中でも、終止にはうつ
- 文の終止で、かっこを隔ててうつことがある
以上の内容について使用例を示します。
- 春が来た。出た、出た、月が。どうぞ、こちらへ。
- 「どちらへ。」
「上野まで。」 - 次の内容は、既に第2章で説明済である(p60参照のこと)。
読点「、」
読点の原則です。たくさんあるんですが、そのうち、大事だと思う部分を抜粋しています。
- 文章の中止するところにうつ
- 副詞的語句の前後に打つ。この場合、口調の上から不要なモノは消す
- 語や意味がくっついていて、読み誤る恐れがある場合にうつ
こちらの内容についても、例文を載せておきます。
- 父も喜び、母も喜んだ。
- お尋ねの件について、日誌を確認したところ、やはり(、)申し上げた通りでした。
お寺の小僧になって間もない頃、ある日、和尚さんから大層叱られた。 - 良く晴れた夜、空を仰ぐと
実はその、外でもありませんが
なお、2については、「、」ではさんだ語句を飛ばして読んでみても、一応、文脈が通るように「、」を打ちます。
なるほど!
これが、「、」をうつ上で最も重要で一番多く使われる原則とのことです。この原則の範囲内で、それぞれの文に従い、適当に調節します。その例が次のモノです。
- ①私は反対です。②私は、反対です。
- ①しかし私は、・・・②しかし、私は・・・
句読点どっちがどっちの覚え方
ネットを見ていると、句読点のどっちが「。」でどっちが「、」かわからなくなるという問い合わせが多いように感じました。
覚え方についても各人が工夫されているようです。そこで、覚え方をいくつか紹介しますね。
- 読んでいる途中で入るのが「読点」
- 「とう(読)っ!」という掛け声で点を打つ
- キーボードで句読は逆
- 読んでいる途中に置く点
- 漢字から、句の「口」=「。」、読の言の頭=「、」
私自身は、5番の覚え方が自分に合っていましたね!
それぞれの覚え方を簡単に解説します。
読んでいる途中で入るのが「読点」
これ、この文言をそのまま覚えちゃうという方法ですね!
つまり、文章の途中にあるのは「、」ですから読点。残った「。」が句点なんですよ~。
「とう(読)っ!」という掛け声で点を打つ
読点「、」は、バシッと打つイメージの記号です(ここは言い切るしかない)!
ここから、表題が出てくるわけです。
「とう(読)っ!」という掛け声で点を打つ
読点イコール「、」ですね。ですから、残った「。」は句点です。
キーボードで句読は逆
キーボードにある読点、句点の位置を覚えていますか。ここにあるんですよ!
ご覧のようの、読点(、)、句点(。)と句読点の順と逆になっています。ですから、キーボードでは句読は逆と覚えておけばいいでしょう。
読んでいる途中に置く点
こちらも、トップで説明した覚え方とほとんど一緒ですね。読んでいる途中に出現するのは「、」じゃないですか。
ですから、「読点」=「、」なんです。
すると残った「。」は句点というわけですね!
漢字から、句の「口」=「。」、読の言の頭=「、」
句読点のそれぞれの漢字に着目した覚え方です。
句は、漢字の中に「口」があります。これをじっと見つめていると・・・何と○になっていきました。そして、段々小さくなって「。」になったのです。
読は、ごんべんに注目です。言ですね。てっぺんにあるチョンをじっと見つめていると・・・何とヽになっていきました。そして、段々小さくなって「、」になったのです。
ということで、句=「。」、読=「、」になりました!めでたしめでたし。
最後に
今回は句読点について語りました。
始めに句読点とは?ということで句読点の意味から入りました。句読点は、そのまま、ずばりの句点「。」と読点「、」を合わせた言葉でした。
そのあと、どう読むかを確認しました。「くとうてん」でしたね。「読」を「とう」と読ませる独特の読み方でした。この読みをさせる文字は見つけられませんでしたよ~。
そこで、これらの使い方を見ていったんですが、現時点では使い方は確立されていないんですって!驚きましたねエ。種々の方式が提唱され散るんですって。
ですので、文部省(現文部科学省)の「くぎり符号の使い方」から句点と読点の使い方を抜粋してみました。
冒頭で言った「濁点・句読点」の記事はこちらです。
※気づけば言い方・呼び方の漢字の記事も増えてきました
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