さんずいに殿と書いて澱!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
先日、何かの折に、ワインの記事を読んでいたんですが、その中に『ワイン特有の「澱」というもの・・・』という一文がありました。
センサーにピピっと来ました。
一文の中に「さんずい」の漢字があるじゃないですか。「澱」という少し難しい漢字ですな。
この漢字は、「さんずいに○○」シリーズに当てはまる漢字ではありませんか。
こうくれば、さんずいに殿の「澱」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使い方まで総特集しなければなりませんね。
それでは、ご一緒に内容を見に行きましょう。
さんずいに殿といえば澱!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、澱の意味と読み方を明確にしましょう。
澱の読み方と意味
澱
画数 :16画
音訓:デン おり よど・む よど(日本語だけ)おど・み
意味
①おり。水底にたまった泥。②よど・む。水中のかすが沈んでたまる。また、泥がたまって水が流れない。③よど。よど・み。泥がたまって水の流れない所。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)おど・み おど・む
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「澱」の音読みは「デン」です。訓読みは「おり」「よど・む」「よど」ですね。日本語の訓読みに、「おど・み」「おど・む」の2つがあります。
意味は2つあります。①水底にたまった泥が「おり」、③泥がたまって水の流れない所が「よど、よど・み」、これらが起こることを「よど・む」と言うんですね。
②の意味では、同義語に「淟(テン)」が、言葉として「沈澱(チンデン)」が挙げられています。また、③の意味では、同義語に「淀」が挙げられています。
日本語だけの意味・用法では、「澱」は「殿」に書き換えることがあるとの説明があり、例として「沈殿」が載っています。
また、「よどむ」「よどみ」は「淀む」「淀み」とも書くとなっています。
次に、書き順を見てみましょうか。
さんずい殿を書くだけです!殿は複雑ですが、書き順で迷うことはないと思います。気になる方は、確認しましょう。
もっと詳しく知ろう!澱の漢字としての由来や成り立ち
澱の解字です。
澱=「殿(デン ずっしりと下にさがる)」+「水(みず)」(形声)。淋は水が点々と滴る情景。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
水の中に、かすなどが落ちて溜まっていく様を表しているのでしょうか?
次の章では、「澱」のつく言葉を見てみましょう。
澱のつく言葉
澱のつく言葉にはどんなモノがあるでしょうか。
淋のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
澱淤 | デンオ | ⇒澱汚(テ゛ンオ)。とごり。おり。 |
澱江 | デンコウ | 《日本語での特別な意味》大阪の淀川(ヨト゛カ゛ワ)の中国ふうの呼び名。 |
澱粉 | デンプン | 穀類・いも類などに含まれる炭水化物。白色の粉末状で、食用や工業の原料とする。 |
澱汚 | デンオ | ⇒澱淤 |
沈澱 | チンデン | ①液体中の微小な固体が底に沈んでたまること。 ②化学で、溶液中の化学反応によって生じた生成物が溶液と分離して沈降すること。また、その現象。 |
参考:学研漢和大字典
淀川=澱江なんですな。漢字の意味からすると、頷けますねエ~。
澱粉は有名ですよね。また、沈澱も知っています。今回は4割(2/5)の認識率で、いつもよりは良い成績でした。
次は、名前に使われるポイントを見ていきます。
名前に使われる際のポイントは
「澱」は、その意味からも人名漢字ではないと感じていましたが、大当たりでした。
やはり、意味が意味ですので、普通は名前に用いたいと思いませんよね!。
ですから、名付けには使えないとわかりました。名付けのポイントはお休みです。
では、「澱」のつく苗字を見てみます。最初にやるのは、「澱」一文字の苗字です。こちらも、難しいのではないかと案じていたんですが、その杞憂が現実となってしまいました。
「澱 苗字」で、検索してみたんですが見つからない!苗字由来netが表示されたので、ガッツポーズが出たんですが、よくみると「殿地」さんでした。
残念ながら、名前に続いて「澱」のつく苗字もないようです。
最後に
さんずいに殿といえば澱ですが、この漢字について述べてきました。
この漢字は、日本では、さんずいを取った「殿」や「淀川」の「淀」に置き換えられる漢字でした。意味は、「水底にたまった泥」「水中のかすが沈んでたまる。また、泥がたまって水が流れない」「泥がたまって水の流れない所」と、余り良いものではなかったですな。
「殿」は、以外にも、「ずっしりと下にさがる」なんて意味があるなんて、なかなか知ることが出来ないですよね。
その意味からして、名前にも、苗字にも使えないのには納得感はありました。
さてさて、次回のさんずいの漢字はどうなるでしょうか。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました
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