ムカデを殺してはいけない理由は何?それぞれの説を確認してみたら
普通、家の中に虫が入ってくると不快になりますよね。それがムカデだったりすると、「ウワワワッ!」ってなりますよね。
何の冗談、縁起でもないって思う方が大半ではないでしょうか!
多分、家の中でムカデを見かけると、皆さん、すぐ殺しちゃうのではないかと思いますが、昔から「ムカデは殺してはいけない」と言われていることを知ってますか。
今回の記事では、ムカデを殺してはいけない理由は何なのか?それぞれの説を検証してみて、その真偽を確認できたらと思います。
どうか、最後までご覧になっていって下さいますよう、お願いします。
ムカデを殺してはいけない理由?
冒頭で言いましたが、ムカデをみるとゾッとするのが人間の常ですね。
あのグネグネとした異様な姿を見たら、ちょっとやってられないですからね。
しかも毒を持ってますし、指されると大変なことになってしまいますからね。生命力も強いし、殺してしまう方も多いことでしょう。
ムカデを殺してはいけない理由?
昔からムカデは殺してはいけないという言い伝えが結構あります。以下に、ザっと挙げてみます。
- 縁起のいい生き物だから
- 益虫だから
- 殺すと別のムカデが集まってくるから
- ご先祖様お使いであるから
大きく4つの説が挙がりました。これらの理由について、その真偽を検証してみたいと考えます。
迷信の類であれば、その説は捨て去ることも可能ですからね。
それでは4つの説を順にみていきたいと思います。
縁起のいい生き物だから
ムカデなんですが、実は日本古来より幸運をもたす生物としてよく知られています。
その理由としては、こちらも次の4つの事柄が挙げられます。
- 「金運が上がる」との信仰
- 「決して後退しない」ことから戦国武将が支持
- 鉱脈を司る神の使い
- 戦の神・毘沙門天の守護
本件は、次の記事でも紹介した内容を抜粋したものですが、その姿に似合わず、いや、その姿があったからこそかもしれんのですが、ムカデって昔から縁起がいいと言われているんですよ。
これだけの理由がありますので、一概に殺すのはどうかと言う結論になるのですが、その辺りは皆様のお考えに従って対処していただければと思います。
なお、焼き肉を掴むトングなどあれば、それで掴んで外に出してあげるのも、一つの手かと考えます。
金運が上がる
お金は「足」と例えられることがあります。ムカデは足が多いことから「お金が多い」「お金が集まる」と結び付けられ、「銭神の使い」であると考えられたのです!
そこから、「金運が上がる」との信仰も集めたですよ。
決して後退しない
ムカデは前にしか進めません!即ち、「決して後退しない」というところが、戦国武将の気風にマッチしたんでしょう。
また、ムカデの多くの足が一糸乱れずに進むことから、いつしか「団結の象徴」ともみられました。いつしか、戦国武将の支持を集め、武具や旗指物のデザインにしばしば採用されています。
鉱脈を司る神の使い
ムカデが鉱業の守り神にされたという説があります。これは、細長く連なる鉱山抗の形がムカデに似ているところから来たものです。
そして、ムカデは鉱脈を司る神の使いとして信仰されてきました。
毘沙門天を守護
ムカデの形態が鎧を着ているように見えます。ここから、戦の神・毘沙門天と結びつき、「毘沙門天を守護する」と言う説がでてきたそうです。
これらの「ムカデの縁起」については、次の記事に詳しいですよ。是非、ご覧ください。
益虫だから
ムカデは肉食で、ネズミやゴキブリを食べてくれるんですって。益虫なので殺さないという慈悲的な考え方ですな。
ただですね。現代社会では、ネズミなんてめったに家に住み着かないし、たとえいたとしても、ちっちゃなムカデがネズミを狩るのかいななんて疑問ですよね。
また、ゴキブリを取ってくれるまで待つのも、どうなんだろうと思いますよ。
私は、この理由には懐疑的です!
ですから、この理由は成り立たないので、ムカデを擁護する理由にはなりえないでしょう。
殺すと別のムカデが集まってくるから
これ、よく聞くんですが「一匹のムカデを殺すと仲間から復讐される」というものです。ムカデを殺すと、他のムカデが、その匂いを嗅ぎつけて集まってくるからとも言われます。
なんかゾッとする話ですが本当かい?
ただ、この説、今では、ムカデには、そのような能力がないことはわかっているので迷信の類でしょうね。
ご先祖様お使いであるから
ムカデに限らず、昔の日本人って、家の中に入ってくる虫に対して、ご先祖様が帰ってきてくださった!虫に生まれ変わって会いにきてくれた!と考える傾向がありました。
そんな生き物を殺してはいけないという考え方です。
まあ、こういう考え方を否定する気はありませんが、この辺りは皆さまの判断にお任せします。
ムカデが出る家の特徴
さて、では、ムカデが出る家の特徴ってあるんですかね。
ムカデが出る家の特徴
ザっとネットを見まわして、「ムカデが出る家の特徴」を見てみました。
その特徴として、次の2つ事柄が大きいようです。
- エサがある
- 暗くて狭くて湿気がある
そして、付け加えるなら、次の特徴ですね。
- ゴミを溜めてしまいがち
- ドアや窓を開けていることが多い
- 庭に落ち葉や枯れ木が落ちている
これらの理由について少々解説します。
エサがある
ムカデが家に入ってくる一番の要因はエサです。
ムカデは肉食動物で小さな昆虫をエサにします。その中でも、体長10~15mm程度のチャバネゴキブリが好みなんです。
このエサを求めて屋内に浸入する可能性が一番ですね。
暗くて狭くて湿気がある
ムカデは、基本的に暗くて狭くてジメジメした場所が好きです。
ですから、屋内で遭遇しやすい場所としては、浴室や洗面所・流し台の下といった水回りの近辺ですね。
ゴミを溜めてしまいがち
ゴキブリのエサとなるゴミを溜め込みがちな家は、上述したエサを求めるムカデが出やすくなります。
ダンボールなどをため込んでいると、ゴキブリが卵を産み付け、その卵を食べるムカデがやってきますよ~!
ドアや窓を開けていることが多い
まあ、これはわかりきったことですな。わずかな隙間があれば、ムカデに限らず虫は進入してきます。ドアや窓を開けっ放しにしているお宅は注意が必要ですな。
現在の日本は、網戸がある家がほとんどですが、網戸に少しの隙間があれば進入してきますよ!また、ムカデは壁や木を登るので、2階以上の部屋だからといって安心は禁物ですね。
庭に落ち葉や枯れ木が落ちている
ムカデは、庭や玄関先の落ち葉や枯れ木の下に生息します。ですから、そんな環境があると、ムカデがいる可能性が高くなるわけですね。
そして、ムカデは夜行性のため、夜になると、エサを探すべく家に侵入する可能性が高いわけですな。
知っておくといいのは、ムカデは基本的に、人間の家の中には住処を作りません。
記事を終わる前に、おまけでムカデの雑学をいくつかご紹介しておきましょう。
ムカデのおもしろ雑学
ムカデについて、いくつかの蘊蓄(ウンチク)を見てみます。
ムカデの別名
和名「ムカデ」の漢字表記はたくさんありますね。
- 百足
- 蜈蜙
- 蜈蚣
- 蝍蛆
この中では、百足が有名ですね。と言うより、それ以外の別名は初見でした。
ムカデは、英語で「centipede」と言いますが、ラテン語の「centi」(百)と「ped」(脚)に由来するんですよ。これ、日本語の「百足」と同じ発想ですよね。
しかし、この百足と呼ばれるムカデですが、脚の対の数はどの種も奇数なんですね。ですから、足が丁度100本(50対)あるムカデは存在しないんですよ。
ムカデの寿命
ムカデの寿命は6〜10年ほどと言われています。虫の寿命としては長い方なんですな。サイトによっては、5年~7年と言ってたりします。
その間に10回以上の脱皮を繰り替えします。ムカデは脱皮をする事で成長をするんですって。何度か脱皮によって、切れた脚が元通りになると言われているんですって。
体長は、通常10cm程度ですが、稀に20cm近くまで成長する個体もいるんですよ~。
脱皮するムカデのtwitterがありました。
ムカデの毒
ムカデは「ヒスタミン」や「セロトニン」等の強力な毒を持っています。
そのため、ムカデに咬まれると、この毒が人間の体内に入り、直後に激しい痛みがあり、赤くなった後に腫れ上がります。
この症状ですが、痛みは激しいものの、重篤状態となることはほとんどありません。
ちょっと安心!
ただ、しびれやかゆみを伴う場合もあるんですって。
まれに、頭痛や発熱、めまいといった症状が出る場合もあります。
怖いのは、過去にムカデに咬まれたことがある場合、アナフィラキシーショック(じんましんや吐き気といったアレルギー反応)を起こす可能性ですね。
ムカデに噛まれて体調がおかしいと感じたら、無理をせずに病院で診察を受けましょう。
最後に
ムカデを殺してはいけない理由について、その考え方が何を基にしているのかを追いかけてみました。
その最初の理由は、あの異様な形をした、見ただけでぞっとしてしまうムカデですが、存外、縁起がいいことでした。縁起についても金運から始まって、毘沙門天様に辿り着くとは思いませんでした。
その他にも複数の理由がありましたので、その真偽を考えてみましたが、迷信みたいなのもありましたね。この辺りは、皆様のご判断で対処したらよろしいかと思います。
刺されたら大変だし、気持ち悪いので殺しちゃうというという人も多いですが、トングなどを使って外に出してあげてもいかもです。
最後に、ムカデが入ってくる家の特徴を述べてみたので、皆様のお宅がそれに当てはまるかをご確認下されば完璧でしょう。
※「動物の雑学」様々動物の知識をまとめています。
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