「閑古鳥が鳴く」の意味・由来から実在する鳴き声までを全てご紹介
コロナが猛威を振るっていた時は、どのお店にも人が寄付かず、どのお店も、「閑古鳥が鳴く」状態でした。
さて、この「閑古鳥が鳴く」ってどういう意味なんでしょうか?
何となく人がいない状態なのはわかりますが、この際正確な意味を知っておくのもいいですよね。
合わせて、由来や、その鳴き声なんかも知れるといいと思います。
そういうことで、「閑古鳥が鳴く」の意味・由来や、閑古鳥の鳴き声なんかもまとめてご紹介したいと思います。
ゆっくりと最後まで、ご覧になってください。
「閑古鳥が鳴く」の意味・由来
「閑古鳥が鳴く」の意味・由来をみていきましょう。
人がさっぱり集まらずものさびしいようす。特に、商売などがはやらなくて、さびれているようす。
閑古鳥の鳴き声が寂寥感を誘ったものらしい。その寂寥感から商売不振のたとえとなった。
意味は、「商売などがはやらなくて、さびれている」ことを示すんですね。そして由来は、閑古鳥の鳴き声が寂寥感を誘い、そこから商売不振へとつながったわけです。
それでは、次に「閑古鳥が鳴く」の意味・由来について、少し細かく解説します。
「閑古鳥が鳴く」の意味
辞書で「閑古鳥が鳴く」の意味を調べてみました。
広辞苑には、上述と同じ「閑寂なさま。物淋しいさま。多く、商売などのはやらないさまにいう。」という意味が載っていましたが、大辞林、大辞泉、日本国語大辞典、明鏡国語辞典には、この言葉は載っていませんでした。
どうやら、国語辞典の範疇ではないようですね。慣用句事典、ことわざ辞典の守備範囲だったようです。
ここで、ついでですから、類語及び反対語となる「ことわざ」を見ておきましょう。
類語 | 門前雀羅を張る(もんぜんじゃくらをはる) | 訪れてくる人もなく、ひっそりとしていることのたとえ。「羅」は網のこと。閑散としているので門前にすずめを捕る網が張れるほどだの意から。 |
反対語 | 門前市を成す(もんぜんいちをなす) | 訪問客が多いことや、商売が繁盛して大勢の客でにぎわうことのたとえ。[注釈]門の前に人がたくさん集まって、まるで市場のようだの意から。 |
類語である「門前雀羅を張る」は、スズメの縁起にも登場した「ことわざ」です。
「閑古鳥が鳴く」の由来
昔の文献に次のような文言があります。
- カンコ鳥の声はさびしきものなれば・・・ 俚言集覧(江戸後期の俗語辞書)
- うき我をさびしがらせよかんこどり 俳諧・嵯峨日記
この二つの文献にある所から、上記の解釈がなされておるようです。
さて、それでは、この寂寥感を誘う鳴き声を聞いていただきましょう。
確かに、この鳴き声を聞いていると寂寥感を誘われるような気もしますね。
「閑古鳥」とは
上記「閑古鳥の鳴き声」で正解が表示されちゃってますが、「閑古鳥」とは「カッコウ」のことです。
カッコウは鳥綱カッコウ目カッコウ科に分類される鳥で、カッコウ科だけで約150種いるそうです。
どうやら、カッコウドリの訛から来たようで、「閑古鳥」と当て字したらしいですね。また、呼子鳥とも呼ばれます。
この鳥は、「托卵」を行う種として有名ですね。「托卵」とは、自分の卵と誕生した雛への世話を他の個体に托すことを指すんです。要は、自分で子育てせずに、他の鳥に育ててもらうという不届き千万な奴なんですよ。
カッコウの雛は、巣の持ち主の雛より早く生まれて、巣の持ち主の卵や雛を巣の外に押し出してしまう、親が親なら子も子だという非道さですね!
しかし、これも動物の習性のひとつだというんですから、自然界というのは怖いもんですね。
最後に
「閑古鳥が鳴く」という「ことわざ」について、その意味・由来をみてきました。
その意味は、人がさっぱり集まらずものさびしいようすを表すもので、特に、商売などがはやらなくて、さびれているようすを示していたんですね。
その由来は、閑古鳥の鳴き声が寂寥感を誘ったことからきたようで、その寂寥感から商売不振のたとえとなりました。
今回のコロナ騒動では、日本中のお店が「閑古鳥が鳴く」状態になってしまったようです。
現在は、ようやく、その危機を脱出し、今度は「門前市を成す」状態になるといいですね。
■追記 閑古鳥の「閑」は門構えに木と書く漢字です。次の記事を覗いてください。
※気づけば、「言葉の意味」の記事も増えてきています
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