さんずいに間と書いて澗!読み方から意味・苗字での使われ方まで総特集
この間、数の単位を見る機会があったんですよ。一、十、百、千、万、億、兆くらいまでは皆さんご存知だと思いますが、その上は、京、垓、・・・で、10 36に「澗」という単位があったんです。
何て読むんじゃい?わからぬ!
ところで、この漢字、さんずいに間と書く漢字じゃないですか。シリーズでやっているモノの一つですよ!
そうとなれば、さんずいに間の「澗」について、いつもやっているように、読み方から意味・苗字での使い方まで総特集していこうと思います。
どうか、ご一緒にその結果をご覧下さいませ。
さんずいに間といえば澗!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、澗の意味と読み方を明確にしましょう。
澗の読み方と意味
澗
画数 :15画
音訓:カン たに たにみず(日本語だけ)ま
意味
①たに。山の間に挟まれたところ。②たにみず。谷川。両側が山で、その間を流れる川。③川の名。河南省澠池(メンチ)県東北の白石山に源を発し、東流して洛陽(ラクヨウ)県南西で洛水(ラクスイ)に注ぐ。澗水(カンスイ)。澗河(カンカ゛)。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)ま
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「澗」の音読みは「カン」です。訓読みに「たに」「たにみず」の二つがあり、日本語の訓読みに「ま」があります。
意味は3つです。「たに」と「たにみず」+川の名「澗水(カンスイ)」ですね。
それでは、澗の書き順をみましょう。
画数は15画ですが、さんずいと門と日を順に書けば出来上がり!そんなに難しい書き順ではありません。
もっと詳しく知ろう!澗の漢字としての由来や成り立ち
澗の解字です。
澗=「間(ケン・カン あいだ)」+「水(みず)」(形声)。山の間を流れる川。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
「あいだ」と「みず」⇒「山の間を流れる川」です。ある意味、非常に単純ですね。大体、「たに」っていうと「澗」よりも「谷」をイメージする人が多いと思いますよ!
次の章では、「澗」のつく言葉を見てみましょう。
洙のつく言葉
洙のつく言葉にはどんなモノがあるでしょうか。
澗のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
澗渓 | カンケイ | ⇒澗谿。{澗壑(カンカ゛ク)・澗谷(カンコク)}谷川。渓流。 |
澗戸 | カンコ | 谷間にある家。「澗戸寂無人=澗戸寂として人無し」〔王維・辛夷塢〕 |
澗水 | カンスイ | ①谷川の水。②川の名。⇒意味③ |
澗声 | カンセイ | {澗籟(カンライ)・澗響(カンキョウ)}谷川の水音。 |
澗底 | カンテイ | 谷川の底。谷底。「飄澗底蓬=飄たり澗底の蓬」〔曹植・盤石篇〕 |
澗隈 | カンワイ | {澗曲(カンキョク)・澗阿(カンア)}谷川のくま。 |
そこそこの数の言葉が見つかりました。
見たことがない言葉ばかりですなあ!
次は、苗字での使われ方を見ていきます。
苗字での使われ方
表題にあるように、澗は人名漢字ではないため、ここでは、苗字での使われ方を見ていきましょう。
そこで、「澗」のつく苗字を見てみます。最初にやるのは、「澗」一文字の苗字です。日本にも存在しました。
【名字】澗
【読み】たに
【全国順位】 93,850位
【全国人数】 およそ10人
参考資料 名字由来net
おおー!順位93,850位って、これまでの最低記録だと思われます。でも人数は「およそ10人」なんですね。四捨五入なのか切り上げなのか知りたいですが、恐らく後者ではなかろうか。
読みは「たに」なんですね。
そして、三重県に「およそ10人」の「澗」さんがおられるようですよ!
それでは、澗に別の漢字をつけた苗字はあるか見てみましょう。
井澗(いたに)、亀澗(かめたに)、澗随(かんずい)、澗隋(かんずい)、澗隨(かんずい)、北澗(きたま)、下澗(しもま)、上澗(じょうかん)、袖澗(そでたに)、澗岡(たにおか)、澗口(たにぐち,まぐち)、澗田(たにだ)、澗渕(たにぶち)、戸澗(とま)、中澗(なかま)、澗株(まかぶ)、澗潟(まがた)、澗張(まばり)、水澗(みずま)、吉澗(よしたに)
たくさん出てきました。読みは3つですね。
- かん:澗随(かんずい)、澗隋(かんずい)、澗隨(かんずい)、上澗(じょうかん)
- たに:井澗(いたに)、亀澗(かめたに)、袖澗(そでたに)、澗岡(たにおか)、澗口(たにぐち,まぐち)、澗田(たにだ)、澗渕(たにぶち)、吉澗(よしたに)
- ま:北澗(きたま)、下澗(しもま)、戸澗(とま)、中澗(なかま)、澗株(まかぶ)、澗潟(まがた)、澗張(まばり)、水澗(みずま)
川の名を持つさんずいの漢字
意味の中に、「川の名」を持つさんずいの漢字を挙げておきます。
- 汝水:河南省嵩(スウ)県に源を発し、東流して淮水(ワイスイ)に注ぐ。
- 洛水:陝西省北部に源を発し、東南流して渭水(イスイ)に注ぐ。
- 洸水:山東省中部を流れる。
- 沁水:山西省沁源(シンゲン)県に源を発し、南流して河南省に入り黄河に注ぐ。
- 洙水:山東省西南部を東流して、泗水(シスイ)に注ぐ。
これらのさんずいの漢字について記事を書いています。
最後に
さんずいに朱といえば洙ですが、この漢字について述べてきました。
この漢字を使うのは、川の名と漢姓のふたつでした。
日本では、まず、出会うことがほとんどない漢字だとわかります。この漢字のつく言葉も、たった一つ見つかりましたが、ほとんどなじみのないモノでした!
名前には使えないし、苗字も「洙田」さん一択のみだと思われます。ただし、読みはすごーーく変わってますね。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました
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