木へんに方と書いて枋!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
「木へんに○○」でたくさんの記事を書いてきましたが、今回も、このシリーズの漢字を紹介します。
今回の漢字は簡単な漢字なんですが、いざ、読んでみようとすると「あれっ?」となっちゃうモノです。皆さんも、この漢字、見たことがあるようで実際は戸惑っちゃうんではないでしょうか。
前置きが長いですな!
今回の漢字は、「木へんに方」で「枋」という漢字です!どうですか?見たことがありますか?この漢字を使った言葉などが出てきますかね。
それでは、今回は、木へんに方と書いて「枋」で記事を書いていきます。読み方から意味・名前での使われ方までを総特集します。
ご一緒に、最後までご覧になっていってくださいね。
木へんに方といえば枋!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、枋の意味と読み方を明確にしましょう。
枋の読み方と意味
枋
画数 :8画
音訓:㊀ホウ ㊁ヘイ
意味
㊀①木の名。材質が堅く、車をつくるのに用いる。▽今名は未詳。②「蘇枋(スオウ)」とは、木の名。マメ科ジャケツイバラ族の落葉高木。南方に産する。赤い染料用。スオウ。別名、蘇木・蘇方木・蘇枋木。③姓の一つ。
㊁道具の柄
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「枋」の音読みは「ホウ」と「ヘイ」で、訓読みはありませんね。
意味は、読み方「ホウ」で3つ、読み方「ヘイ」で1つあります。
「ホウ」では、ひとつが「漢姓」です。残る2つは木の名を指しているんです。車を作る固い木は名前が未詳と言っています。他の漢和辞典を見ると、まゆみ(檀)の一種だそうです。もうひとつは、「蘇枋(スオウ)」です。
もう一つの読みの場合の意味を見てみましょう。
読み方「ヘイ」では、道具の柄を指すんですね。この場合、「枋」の同義語は、まさにこの「柄」なんですよ。
枋の書き順です。
木と方を順に書きます。それぞれ4画ずつで、間違える要素はありません。
もっと詳しく知ろう!枋の漢字としての由来や成り立ち
枋の解字です。
枋=「方(ホウ)」+「木(き)」(形声)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
何の解説もないんですよ。うむむ。
蘇枋(スオウ)とは
スオウは、インド、マレー諸島原産の植物です。英名sappanは、マレー語sapangに由来するそうです。
心材※は蘇木(ソボク、スボク)と呼ばれます。
心材※
樹木を輪切りにしたときに、中心部分にある色の濃い部分の材木のこと
心材などに紅色色素前駆体のブラジリンが含まれることから、公家の衣服に赤色などを染色するのに用いられてきたようで、その色は「蘇芳色」と呼ばれたそうです。
また、弦楽器の弓の素材としても使われています。
漢方薬としては蘇木(そぼく)という名で、止血、鎮痛、通経などの作用があります。
何と、飛鳥時代から輸入されていたんですよ。
枋は名前・苗字に使われているか
思った通り「枋」は人名漢字ではありませんでした。
名付けのポイントは中止ですね。
人名漢字ではない時やっている、「枋」のつく苗字を見てみましょう。「枋」一文字の苗字は存在しませんね。「枋」に別の漢字を付加した苗字に、難読姓の「枋人」がありました!
【名字】枋木
【読み】こぼのき、こぶのき、とちぎ、くぼのき、かきのき
【全国順位】 26,546位
【全国人数】 およそ130人
参考資料 名字由来net
漢和辞典の読みは「こぼのき」ですが、その他にも4つの読みがありました。
人数的に、そんなにいないと思っていましたが、3桁までいっています。順位も26,000番台です。都道府県別に見てみましょうか。
都道府県 | 人数 |
---|---|
青森県 | およそ70人 |
神奈川県 | およそ10人 |
広島県 | およそ10人 |
北海道 | およそ10人 |
東京都 | およそ10人 |
参考資料 名字由来net
おお、青森県に半数以上の「枋木」さんが終結しています。あとは、北海道、関東、中国地方に散らばっていますね。
他の「枋」がつく苗字は次の3つが見つかりました。
枋迫(とちさこ)、枋谷(とちたに)、枋山(とちやま)
読みは、皆「とち」ですね。
他の部首に方を書く漢字は?
木へんに方の他、他の部首に方がある漢字はそこそこありますね。
漢字 | 部首 | 簡単な意味 |
---|---|---|
芳 | 草冠 | かんばしい。かぐわしい。よいかおりがする。かおりのよい花。 |
妨 | おんなへん | さまたげる。邪魔をする。 |
肪 | にく・にくづき | あぶら。動物の体内の固まった脂肪。 |
房 | と・とだれ | へや。母屋の両わきにある小さな部屋。 |
紡 | 糸へん | つむぐ。よる。うむ。麻・綿・絹などの繊維をより合わせて、糸にする。 |
訪 | ごんべん | たずねる。おとずれる。とう。人をたずね問う。訪問する。 |
防 | こざとへん | ふせぐ。まもる。ふせぎとめる。 |
参考 「方」を含む漢字
見知った漢字がたくさん出てきました。
他にも、「ほうへん」の漢字、「族」「旋」「旅」が多数存在しますね。上記の表から「ほうへん」は覗いていますが…。
上記の中で記事にしたのは、今のところ、「芳」だけですなあ。
最後に
木へんに方で枋という漢字を追求してみました。
この漢字、簡単なんですが、日常で使用することも見かけることも、まずないと思います。
まあ、植物の「蘇枋(スオウ)」の意があったので、それについては少し調べてみました。
「方」を他の部首につけると、どんな漢字があるか見ましたが、こちらは思いのほか多数の漢字を見つけることが出来ました!
そんな一覧から次の記事を書くのもいいかもしれませんな。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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