草冠に旬と書いて荀!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
スーパーに行くと、野菜コーナーの一角に、えのき、まいたけ、しいたけなどキノコがたくさん売っていますね。
我が家では、きのこのおかずが良く出てきます。嫁さんの好物です。
このキノコ、漢字で書くと、おおー、「茸」ですね。我がシリーズの「草冠に○○」に属する漢字なんですよ。
そうくれば、この草冠に耳の「茸」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使い方まで総特集したいと思います。
それでは、ご一緒に内容をみにいきましょう。
草冠に耳といえば茸!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、茸の意味と読み方を明確にしましょう。
茸の読み方と意味
茸
画数 :9画
音訓:ジョウ しげ・る にこげ(日本語のみ)たけ きのこ くさびら
意味
①しげる。柔らかい葉がふさふさとしげる。草が盛んにしげる。また、そのさま。②にこげ。細く柔らかい毛。③柔らかくしきつめたように物の集まるさま。 ④ぐったりと力のぬけたさま。また、もぞもぞとうごめくさま。⑤「鹿茸(ロクシ゛ョウ)」とは、薬の名。鹿の古い角が落ちて、そのあとに生える柔らかい角をかげ干しにしたもの。⑥姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
たけ。きのこ。キノコ類の俗称。また、キノコのように生えるもの。
(訓読み)くさびら
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「茸」の音読みは「ジョウ」で、訓読みは「しげ・る」「にこげ」の2つです。日本語のみ訓読みで「たけ」「きのこ」「くさびら」の3つがあります。
意味は6つもあります。最後の姓の一つ、漢姓ですね。「茸(ジョウ)」さんがおられるんですね。
①では、「茸茸(シ゛ョウシ゛ョウ)」という言葉が例として出ています。意味が3つありますが、次の章でご覧ください。
②の「にこげ」って聞いたことがありますか?広辞苑を引いたら、ちゃんと出ていました!「鳥獣のやわらかな毛。わたげ。うぶげ。」を指すんだそうです。
③、④はともに形容詞で上述した意味を持っているんですね。⑤ですが、「鹿茸(ロクシ゛ョウ)」と書く薬があるんですね。
茸の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は簡単です。草冠を書いてから耳を書きます。ちゃんと書けますよね。
もっと詳しく知ろう!茸の漢字としての由来や成り立ち
この漢字の元々の意は「初生の草の葉が柔らかく茂る」だったようです。
字源を見てみましょう。
茸=「耳(ジ・柔らかい)」+「艸(くさ)」(形声)。生え始めたばかりの草の芽や草が柔らかい状況を示す。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
元々の意や字源から考えると、上述の①~③、⑤は想像がつきますが、 ④の「ぐったりと力のぬけたさま。」はどう変化したんですかね?ちょっと気になりませんか。
茸のつく言葉
茸のつく言葉にどんなものがあるか見てみましょう。
茸のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
茸茸 | シ゛ョウシ゛ョウ | ①葉に、柔らかいにこげがあるさま。また、雑草がふさふさとしげっているさま。②愚かな人が、もぞもぞとうごめいているさま。③ふさふさと柔らかい毛のたつさま。 |
闟茸 | トウシ゛ョウ | 軽薄でいやしい。下劣である。また、そのような人。 |
蒙茸 | モウシ゛ョウ | ⇒蒙戎。乱れてもやもやしているさま。 |
3つ挙がりましたが、例のごとく、存じ上げている言葉はありませんな。
ただ、古典以外になると、以下のようにキノコの名前が挙がります!
榎茸(えのきたけ)、栗茸(くりたけ)、松茸(まつたけ)、笑い茸(わらいたけ)、椎茸(しいたけ)、天狗茸(てんぐたけ)、毒茸(どくきのこ)
次は名前および苗字にどう使われているかを見ていきます。
名前に使われる際のポイントは
「茸」は人名漢字なんです!だから、名付けに使用可なんですよ。
しかし、探してみると候補が少ないですな。
名付けとして「たけ」という読みも使えます。
候補が少ないので、ベスト3は止めにして、いくつか名前を挙げてみます。
- 男の子:茸(しげる)、茸斗(たけと)、茸光(たけみつ)
- 女の子:茸美(たけみ)
こんなところです。
次に、「茸」のつく苗字を見てみます。最初に、一文字で「茸」さんがいるのか見てみましょう!
残念!「茸」さんですが、日本にはいないようですな!
それでは、「茸」に別の漢字をつけた苗字に「茸木(なばき)」という難読苗字があるようですので、調べてみました。
【名字】茸木
【読み】なばき
【全国順位】 75,924位
【全国人数】 およそ10人
参考資料 名字由来net
読みが変わってますね。上述の読みの中に「なば」張りませんでした。全国順位が75,924位で、人数も およそ10人です。
この「なば」、方言で、草木の多生地のことを指し、茸は当て字なんですって。だから、漢字の読みにないんですね。
大阪府、京都府にひっそり?と暮らしているそうです。
その他、見つかった苗字はこちらです。
岩茸(いわこけ)、茸谷(なばたに)、茸平(たけひら)
3つ見つかりましたが、「こけ」「なば」「たけ」でそれぞれ違ってますね。当て字だといった「なば」がまた出てきたのにはびっくりです。
最後に
草冠に耳でキノコの読み方と意味について述べてきました。
キノコと読むのは日本特有の読み方だったとは初めて知りました。この漢字の元々の意味は「柔らかい」でした。派生して、いくつかの意味になったようです。
古典に出てくるこの漢字のつく言葉はサッパリでしたが、○○茸とか、毒茸なんて聞くと、日本人にとって非常になじみがありますね。
人名漢字でしたが、候補はほとんどなかったです。やっぱり、名前がキノコじゃヤですもんね!
※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました
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