門構えに心と書いて悶!読み方から意味・姓名での使われ方まで総特集
現役で働いていた時は、訳の分からない問題が発生した時など、なかなかよい改善策が見つからず、悶々としたまま、あっという間に時間が過ぎてしまったなんてこともありました。
現在は、そのようなことが発生することもなく、快調に過ごしております。
さて、上記の文中にある「悶々」という漢字なんですが、「門構えに○○」に該当する漢字ですね。
以前「閑」という漢字で記事を起こしましたが、題材にするには適当かなと考えます。
こうなると、この門構えに心の「悶」について、読み方から意味・書き順、そして、姓名での使われ方まで総特集していかねばなりませんね。
それでは、ご一緒に内容を見ていきましょうか。
門構えに心といえば悶!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、悶の意味と読み方を明確にしましょう。
悶の読み方と意味
悶
画数:12画
音訓:モン もだ・える もだ・え
意味
①もだえる(もだゆ)。もだえ。心中につかえてむかむかする。心中にこもった、むかむかするいやな気分。②気がふさがり、不快な感じがする。③姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
もつれる。もめる。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
なんと、この漢字は門構えの漢字ではありません!
部首は「心」(こころ・したごころ)なんです。「門」は「つくり」に当たるんですね。
「悶」の音読みは「モン」で、訓読みは「もだ・える」「もだ・え」の2つです。
意味は3つ、日本語のみの意味が1つあります。
意味の①、②はともに、イヤな気分、不快な気分を示しています。最後③はいつもの姓の一つで、「悶」さんがいるんですね!
①には「苦悶(クモン)」(苦しみもだえること)が例として出ています。
日本語だけの意味には、2つの言葉「悶着(モンチャク)」(気がふさぐ)、「悶着(モンチャク)」(乱れもつれること。もめごと。紛争)が例として出ています。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は門を書いてから心を書きます!この漢字も書き順で間違えそうな箇所はないですよね。
もっと詳しく知ろう!悶の漢字としての由来や成り立ち
悶の解字です。
悶=「門(もん・ふさぐ)」+「心(こころ)」(形声)。
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法
「門」には、「ふさぐ」という意味があるため、「悶」は、「胸がふさがって外に発散せず、むかむかする」意になる訳です。
そこから、この漢字自体が、意味で示すイメージになるのです。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
悶のつく言葉
この章では、悶のつく言葉をみていきたいと思います。
悶のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
悶死 | モンシ | もだえ苦しんで死ぬ。 |
悶絶 | モンセ゛ツ | 苦しみもだえて気絶する。 |
悶著 | モンチャク | {②悶着(モンチャク)}①気がふさぐ。②《日本語での特別な意味》もめごと。ごたごた。 |
悶悶 | モンモン | ①心中に不満がこもって気が晴れず、もだえ苦しむさま。②無知なさま。心の動きが外に出ないさま。 |
4つの数の言葉が出てきましたが、後半3つは聞いたことがありますね。ただ、モンチャクは悶着の方ですけど。
次の章では、「悶」を名前・苗字に使えるかどうかをみておきます。
悶は名前・苗字に使えるか
門構えに心と書く閑は、人名漢字ではありません。ですから、名付けに使用することは出来ないんですよ。ベスト3や名前の候補も挙げることはできませんね。
次に「悶」を使う苗字を探してみましたが、「悶」一文字の苗字及び「悶」に他の漢字をつけた苗字とも存在しないようです。
名前も苗字もなかったので、「心」のつく漢字をみてから、この章を終わりにしたいと思います。
漢字 | 部首 | 音読み | 訓読み | 意味 |
---|---|---|---|---|
沁 | さんずい | シン | し・みる | しみる。しみ込む。水がしみる。心にしみる。 |
忌 | こころ | キ | い・む | ①いむ。いまわしい。にくむ。きらう。②いむ。いやがってさける。③故人が命を落とした日と同じ日付の日。命日。 |
悶 | こころ | モン | もだ・える | ①もだえる。心の中で悩んで苦しむ。②もだえる。気を失いそうになるほどの激しい痛みを感じて苦しむ。③思いわずらう。気持ちがすっきりしない。 |
忽 | こころ | コツ | たちま・ち ゆるが・せ | ①たちまち。にわかに。突然。②ゆるがせ。ゆるがせにする。いいかげんにする。おろそかにする。③数の単位。一の十万分の一。 |
芯 | くさかんむり | シン | - | ①草の名。灯心草(とうしんそう・とうしんぐさ)。②しん。物事の中心。中央。 |
忘 | こころ | ボウ | わす・れる | わすれる。記憶からなくなる。おぼえていたことが思い出せなくなる。 |
怒 | こころ | ド | いか・る おこ・る | ① いかる。おこる。腹を立てる。②はげしい。勢いがある。③はげむ。気持ちをふるい起こす。 |
恩 | こころ | オン | - | めぐみ。いつくしみ。なさけ。 |
恵 | こころ | エ ケイ | めぐ・む | ①めぐむ。めぐみ。情けをかける。あわれんで親切にする。物を与える。②おだやか。おだやかなさま。③さとい。かしこい。気がきく。 |
参考:「心」を構成に含む漢字
他にも多数あるんですが、割と知っている漢字を選定しました。
この中では、さんずいに心の沁と、己に心の忌について記事を書いています。
門を構成に含む漢字達
部首ではなくとも、門を漢字の構成に含む文字を一覧にしました。
漢字 | 主な読み | 部首 | 主な意味 |
---|---|---|---|
閃 | セン・ひらめ(く) | 門構え | ひらめく。ちらっと見える。 |
問 | モン・と(う) | くち | とう。罪を問いただす。追及する。 |
閉 | ヘイ・し(まる) | 門構え | とじる。とざす。しめる。しまる。 |
閑 | かん・しず(か) | 門構え | しずか。のどか。落ち着いている。 |
間 | カン・あいだ | 門構え | あいだ。あい。二つのもののあいだ。 |
悶 | モン・もだ(える) | こころ | もだえる。心の中で悩んで苦しむ。 |
閏 | ジュン・うる(う) | 門構え | うるう。余りの月日。平年よりも日数や月数が多いこと。 |
椚 | -・くぬぎ | 木へん | くぬぎ。ブナ科の落葉高木。櫟とも書く。 |
参考:「門」を構成に含む漢字
「悶」と最後の「椚」を除いて、あとは部首「門構え」の漢字かと思っていましたが、「問」も部首が違うんですよ!
それぞれの漢字は、門に〇で構成されます。
8つの漢字を挙げておりますが、門に心で「悶」は本記事、そして、門に木で「閑」、木へんに門の「椚」の2つは、既に別記事をアップ済です。
門に木の「閑」は、「長閑(のどか)」という言葉に含まれています。意味は、「ひっそりとしてもの静かなこと」ですね。その他の解説は次の記事をご覧ください。
木へんに門で構成される「椚」は、クヌギを表す国字即ち日本製の漢字です!この木はカブトムシやクワガタの集まる樹木と昔の子供たちには人気でしたね。
最後に
門構えに心で悶の読み方と意味について述べてきました。実は、門構えの漢字ではなかったんですけどね。
意味は、日本語のみの意味を合わせて4つありました。「悶」そのものが持つイメージの意味が多かったですね。
悶のつく言葉は、悶の意味を格別に出すものが多く、苦しい言葉の印象が強いです。
そんな関係もあり、閑は名前も苗字も存在しませんでした。
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